クリマイ世莉が解説!
クリミナルマインド11第18話「美しき惨事」。
モーガンとサバンナが狙われて終わった前回!
ゆっくりと現れる犯人像、徐々にモーガンに忍び寄る魔の手!!
ヒットマンの黒幕に狙われたモーガンの運命は?!
クリミナルマインド・シーズン11第18話「美しき惨事(A Beautiful Disastern)」のあらすじと感想です。
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前回(「砂時計」)からの続きです。
撃たれたのはサヴァンナだった。急いでサヴァンナを目の前の病院に担ぎ込むモーガン。サヴァンナは一刻を争う容態で、集中治療室へと消えていった。BAUにいたガルシアは、事態を告げる電話を受け、JJやリードとともに病院に向かう。
サヴァンナが撃たれたのは病院の前で、ロッシはすでに現場検証を行っていた。ロッシに合流したモーガンは、狙撃犯にとって自分の立ち位置のほうが狙いやすいはずなのに、サヴァンナを背面から撃ったことに疑問を抱く。
サヴァンナが入院している病院はすでに厳戒態勢が敷かれていた。病院に到着したガルシアは、病院内にカンファレンスを確保するなど着々と捜査の準備を進めていく。動揺するモーガンを励まそうと声をかけるが、「根拠のない楽観主義はやめてくれ」と一蹴されてしまう。ドアが開き室内に入ってきたホッチナーはモーガンに、(被害者の夫という立場のため)捜査から外れるよう指示を出す。
顔認識システムを使い病院内とその周辺の人物を調べていたガルシアだが、モーガン拉致に関与した人物を見つけることは出来なかった。ロッシは、モーガンが自分を拉致したグループについて極秘捜査していたことと、JJやガルシア、リードがモーガンに協力し、ジョン・ブラッドレイがジュゼッペ・モントーロが所属する組織に何度も雇われていたことを突き止めたということを知る。
ジュゼッペの母、ローズマリーは彼が子供の頃に亡くなり、父であるチャドとともに暮らしていた。チャドは犯罪組織を運営していたが、ジュゼッペが死亡した1週間後にドイツで発生した銀行火災に巻き込まれ死亡している。チャズの死に疑問を抱いたホッチナーは、息子を殺した人物によって殺されたか、容疑者として疑いをかけられるのを避けるため、死を偽装したのではと推測する。
顔認識を続けていたガルシアは、病院から出てきたある人物がチャズ・モントーロと特定する。更に画像を巻き戻すと、チャズがモーガンのすぐ横で、公衆電話を使用していた画像が目にとまった。ガルシアは、自分に事件の一報を知らせたのはチャズ本人だったことに気づき、愕然とする。
その時モーガンからガルシアに連絡が入る。ガルシアはモーガンに情報提供すると約束していたので、当対応していいか戸惑う。リードはガルシアの代わりにモーガンに接し、「父親の本能からくる先入観は命取り」と捜査を見守るようすすめるが、モーガンは「父親の本能」という言葉から、犯人は父親だと気づく。
チャズが使用した公衆電話を調べていたJJは、コイン返却口に残されたメモを発見する。一方サヴァンナに献血をしたタラは、モーガンに「犯人の目的は殺すことなく傷つけることでは」と意見を述べる。そこへホッチナーが入ってきて、狙撃犯はガルシアにこの病院から電話をかけてきたことを告げる。それを聞いたモーガンは、自分の隣で電話を使用していたホームレス風の男を思い出した。男が身に着けていた指輪を思い出した時、モーガンはその人物がチャドであることに気がつく。チャドがサヴァンナを狙った目的は、自分が息子を失った気持ちをモーガンに味わわせることだったのだ。
JJは発見したメモをモーガンにこっそりと渡す。メモには
"How does it feel? do you see red?I see red.”
「どんな気分だ?赤が見えるか?俺には見えるぜ」
という言葉が書き記されていた。
心当たりはあるかたずねるJJに、モーガンは、含みをもたせた表情で「いや」と答える。
チャズはモーガンに報復することが目的と考えられる。
しかしなぜチャズはモーガンにメモを残したのか。なぜすぐ見つかりやすい場所に残したのか。
メモの内容は、モーガンとチャズにしかわからないことで、しかもモーガンを苦しめるためのものではないか。
ホッチナーはモーガンにメモの意味を聞き出そうとするが、モーガンは「知らない」と言って席を外す。
しばらくしてBAUメンバーたちはモーガンが病院から姿を消したことに気づく…
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エピソードの内容に関係なく、モーガンが最後の出演になってしまうエピソードのレビューは辛すぎます(涙)!
喪失感が大きすぎてトホホ状態ですが、ここまで頑張ってくれたモーガンのことを思い、精一杯レビューしていきますね。
困難を乗り越えて幸せを掴み、自分の意思で新たな人生を歩むモーガン。そして愛情を込めて送り出すメンバーたち。
今回のエピソードは、まさにモーガンのために作られたような内容でした。
モーガンの魅力といえば、責任感が強くて男らしい所!
これは初期からずっと一貫しているモーガンのキャラですが、他のメンバーに迷惑はかけられないと、一人でチャズに立ち向かうシーンは、まさにそのキャラが炸裂しましたよね。
そしてモーガンジュニアの誕生。
これはユーザーが見たかったシーンではなかったでしょうか。
無事に生まれてよかった、と心から感激してしまいました。
ドラマとは分かっていても、リアルの世界で起こっていると思わず錯覚してしまうほど感情移入してしまったシーンでもあります。
BAUメンバーたちとの別れのシーンも、視聴者が見たかったシーンですよね。
メンバー一人ひとりとの別れ方が丁寧に描かれていて、ドラマ内での関係を超えたつながりを感じてしまったのは、私だけではないでしょう。
みんな本当に名残惜しそうな表情を浮かべてましたが、それが演技以上のものであることが、ひしひしと伝わってきました。
だから仕方ないのですが、チャズとの対決はあっけなかったように思います。
チャズは一筋縄では行かないような極悪さを持っていたので、モーガンはこのピンチどうきりぬけるだろうと、ドキドキしてしまいました。
まさかモーガンが…?!と思わせるような絶体絶命のシーンもあったので、本当にやばいかも?!
と、最高に緊張してしまったのですが、モーガンがチャズの「嘘電話」に気づいたところらへんから「へ?!」という感じでした。
まあ、モーガンと永遠の別れという終わり方よりもずーーーーーっといいですけどね。
今回のエピソードは監督はマシューが務め、脚本はエリカとクリスティンが担当しました。
だからからな、モーガンと演じているシェマーに対する愛情をたっぷり感じた仕上がりになっていたと思います。
モーガンとの別れは寂しいけど、ラストにふさわしい終わり方でした(涙)。
この言葉には、危険な美女という意味があるそうです。また、強烈に惹かれ合っているものの、その関係は感情的・精神的に危険というカップルを表現するにも使われるとか。
ボニーとクライドのような人の命を巻き込んで破滅していくカップルから、オン・オフを繰り返して周囲を振り回すカップルまでそのレベルは様々ですね。
いずれにしても良い意味では使われないようです。
チャズ・モントーロ
出典
黒幕はモントーロの父だったとは誰が想像したでしょうか?!
意外でしたね。
隠れもせずモーガンの近くにチラチラ姿を見せていたのが不気味でした。
モーガンが所有している家を借りて様子をうかがっていたという話にもぞーっとしました。
かなり計画的!!
モーガンを人質にし、銃口を突きつけるまで、本当に冷酷な犯罪者と背筋が凍りついたものです。
でもそれもモーガンが、この家には電話回線を引いていないということに気づくまで。
その後は転がるように小者になってしまいましたよね。
本当に逮捕はあっけなかった。
もしかしたら心の片隅に優しさが残っていたのかもしれません。
父親になるモーガンに子を失った父親という犯人を設定したのかな。
クリマイらしい凝り方ですよね♪
上司としてモーガンに捜査から外れるよう指示を出さなければならなかったホッチ。
モーガンが反対することは分かっていたし、命令も本心ではなかったかもしれません。
でも、自分と同じような結末(妻ヘイリーはフォイエットに殺害されてしまった)だけは避けたかった。
かなり複雑だったと思います。つらい立場ですよね。
ホッチに反発したモーガンでしたが、「最後の電話」でホッチのこと「アーロン」って呼びましたよね。
ここには自分を見つけて欲しいというモーガンのメッセージが込められていたのですが、やっぱりモーガンはホッチを信頼しているんだってことが強く伝わってきました。
ホッチにメッセージを送って居場所を知らせようとしたのは、スペンサーもありましたよね(「多重人格」)。
この時はスペンサーがホッチのこと「ナルシスト」って呼んでメッセージに気づかせようとしましたが、このやり取りはあまりにもインパクトあって今でも覚えています(笑)。
サヴァンナが撃たれ安否がわからずイライラしているモーガンを、一生懸命励ますけど空振りに終わってしまったガルシア。
苦しむモーガンを横に何も出来ず、苦悩するガルシアが切なすぎましたよね。
モーガンのために何ができるんだろう、って考えてるガルシアの気持ちが切ないほど伝わってきました。
モーガン思いというか、人を思う気持ちが人一倍強いガルシアのキャラが良く出ていましたね。
優しくて温かい人、ガルシア。凍りつくようなエピソードには欠かせない存在です!
ガルシアの代わりにモーガンに対応したスペンサー。
モーガンのサヴァンナに対する対応を科学的に分析して、「モーガンにとっては理想の人」と位置づけた過程は、スペンサーらしかったですね!
笑う場面ではないのですが、あまりにもスペンサーらしくて、クスッとなってしまいました。
フォイエットは、シーズン4から5にかけて度々登場したシリアルキラー。ホッチにつきまとい、ついに妻だったヘイリーの命を奪ってしまいました。
ホッチがモーガンに捜査から外れるよう命令したとき、そしてモーガンがホッチに居場所を伝えるためのメッセージに関連して名前が登場しています。
フォイエットはすでに死亡していますが、シーズン11になっても名前が登場するって、本当に影響力の強いシリアルキラーですよね。
個人的には、クリマイ史上の極悪人だと思ってます。
チャズを認定するときに役に立ったのが顔認証システムでした。
すごいですよね、画像から特定するって。
なんでも顔のパーツや骨格、相対位置など特徴のある部分をはじき出して、顔認証アルゴリズムを参照にしながら特定していくそうです。
見た目の特徴の他にも、統計的に画像を分析する方法、それから3Dで割り出すなどいくつか種類があり、分析ソフトも出ています。
すごい世界ですね~。
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※シーズン6「光閉ざされて」でもナース役で出演
モーガン: As a good friend of mine said, "Every ending is also a beginning. We just don't know it at the time." I'd like to believe she's right.
(かつての僚友は以前「いつも終わりは始まりでもあるというけれど、その時はそうだということに気が付かないもの。」と言った。彼女が正しいと信じたい。)
かつての僚友とはエミリー・プレンティスのこと。彼女はBAUを去り、インターポールで再出発するという道を選択をしました。モーガンが引用した言葉は、シーズン7最終話(「仮面強盗2」)で、エミリーが残したものです。
あの時の言葉がこうやってモーガンに引用されるとは。
全く考えてもいませんでしたが、あの時と同じように、再出発するBAUメンバーの門出を祝いたい。そんな気持ちになりました。