クリマイ世莉が解説!
クリミナルマインド11第11話「エントロピー」。
前回のエピソードの続き、そしてスペンサーが復帰するよ!
いよいよ暗殺組織のメンバー摘発に乗り出したホッチたち、スペンサーが対決する相手は予想以上に手強い!
スペンサーと犯人との間で命をかけて繰り広げられるマインドゲーム。
そしてゲーム終了後に待っていた結末とは…?
クリミナルマインド11第11話「エントロピー(Entropy)」のあらすじと感想です。
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ガルシアの命を狙う暗殺組摘発のため捜査を続けるBAUは、コクラン逮捕をきっかけに、暗殺組織メンバーの一部特定に成功する。
メンバーは、モントローの他に
というニックネームを持つメンバーで、うちスナイパーとケミストはSWATチームとの銃撃戦で死亡、スノーマンは拘束され、BAUメンバーに内部情報を提供した。
スノーマンの情報から、キャットとの接続を試みるホッチナーたち。
キャットの仕事内容を分析したリードは、キャットが子供がいる夫婦で、夫が妻の殺害依頼を引き受ける傾向にあることと、殺害を依頼した夫をも殺害していることに気づく。
そして、自分が妊娠中の妻がいる夫になりすまし、妻の殺害依頼をするためキャットと接触することを提案したのだった。
レストランでキャットと待ち合わせをするリード。
初めは普通の会話を続ける2人だったが、やがてリードはキャットに自分の妻を殺害するよう依頼する。
キャットはリードが身につけていた結婚指輪を手に取ると、結婚して4年目にしては指輪が新しすぎる、リードの依頼は嘘だと見破る。
さらにキャットはすでにリードがBAUのメンバーであり、ガルシアがダーティ・ダズンであることも突き止めていたのだった。
テーブルの下でリードに銃を突きつけながら、キャットは30分間で、すべての質問にリードが答える"ゲーム"をしようと提案、リードはそれに同意する。
リードがゲームに負けたらキャットを解放する、勝てばキャットを逮捕する、という条件で始まったゲームは、すべてをコントロールしようとするキャットと、それを阻止するリードの心理的攻防戦が繰り広げられる。
ゲームが終わりに近づき、勝負は決まったかに見えたが、キャットがゲームで時間稼ぎする理由は他にあり、予想外の展開にリードは直面するのだった…
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エピソードの始めは、「ダーティ・ダズン」について、これまでの話のおさらいで始まりました。
その次の場面は、スペンサーがとあるレストランに登場。
誰かと待ち合わせしているような素振りを見せますが、あ、バラの花を取り出した!
一体どうなってるの?!
でしたよね?
まさかおとり捜査だったとは。
ガルシアのことと関係あるのかな、なんてことこれっぽっちも考えてなかったので、かなりびっくりしました。
よく見ると、左手には指輪が光ってるんですよね。
なんか怪しいって思わないとね、クリマイ長年観てるんだから^^;
にしても、かなり手強い相手でしたね!
そして、スペンサーと犯人とのマインド・ゲームが、ここまで白熱するとは全く予想していなかったので、最初から最後までドッキドキでした。
2人が対決してるレストランには、爆弾が仕掛けられてると知り、さらに「ど、どうなるんだろう~」って、心細くなりましたよね。
最後はスペンサーに軍配が上がり、めでたしめでたし。
スペンサーの頭脳プレイも良かったけど、メンバーの素性を突き止めて、スノーマンを救出した時、そして最後レストランの爆破を未然に防いだのは、BAUのチームプレーでしたよね。
強気でキャットを追い詰めたスペンサーでしたが、最後はモーガンに本音を吐露しましたね。
このシーン、切なかったけど好きです(涙)
キャットの狡猾さは嫌だけど、このシーンがあるので好きなエピソードに入りました。
今回の犯人たち、かなりインパクトありましたよね。
スナイパーとケミストは、あっという間にやられてしまったけど、キャットはスペンサーを人質にとって、警察やホッチたちを手玉に取ろうとしました。
銃を武器にスペンサーをマインド・ゲームに巻き込んだ上、スペンサーのプライベートにまで踏み込もうとしたキャット。
ロッシやJJをレストランから締め出すなど、かなりの策略家ぶりを見せていましたよね。
スペンサーの逃げ道をどんどん塞いでいくような展開は、キャットにイニシアチブがあったのかな、と思わされるほど。
ダーティ・ダズンがガルシアだってことも知ってたし、スペンサーが何を言っても動じない余裕の態度に筋金入りの悪を感じました。
「ゲーム」が終わった後も、警察に捕まることなくその場を後に出来るよう段取りを踏んでいたキャットだけど、一つだけ弱みを握られてしまった。
それは、キャットの実父。
虐待を受けても父に対する思いはあったようで、最後はスペンサーの「父を見つけた」という言葉にひっかかってしまいました。
実はそれは嘘だったと知った時のキャットはよほどくやしかったでしょう。
父への強い思いがなければキャットが勝っていたかもしれないですね。
もしくはスペンサーのお母さんについてキャットがもっと調べていたりしたら…
キャットのキャラから復讐きそうだな、って予感がよぎりました。
そしてもうひとり、爆弾魔の「ボマー」。
レストランで携帯をかまっていた女がボマーでしたが、キャット同様、まさか女性だったとは、のオチでした。
ほんのちょっとの出番だったけど、インパクトあり過ぎました。
今回の犯人たちは、二度と忘れられないですね~。
キャットとの対話の中で、スペンサーは、お母さんが若年性の認知症、しかもアルツハイマーの可能性が高いと診断されたことを告白しました。
これは嘘ではなく、本当だったんですね。
ガルシアもホッチもモーガンもみなショック。
私もショックでした。
スペンサーに会っても息子だと覚えていなかった、なんて。
スペンサーの母ダイアンは、統合失調症で療養生活を送っていましたが、今度は認知症を発症してしまいました。
認知症というのは、認知障害全般を指していて、アルツハイマー病は認知症の一つなんですね。
ダイアンの病気、今後どんなふうに影を落としていくのでしょうか。
気になるところですね。
キャットとボマーも逮捕となり、ダーティ・ダズンの問題が片付き、本当にホッとしましたね。
当のガルシアもさぞかし胸をなでおろしていることでしょう~。
酔っ払ってモーガンの家から出てきたガルシア、「ガルシア節」炸裂させていましたね~。
モーガン、スペンサー、サヴァンナに「愛してる~」連発。
「私、愛で満たされてるわ~」って、ホントガルシアらしい!
ちなみにガルシアが飲んだという「Jaeger(イエーガー)」というお酒、調べてみました。
確信はないのですが、おそらく「イエーガーマイスター」という、ドイツのお酒のことだと思います。
イエーガーマイスターは、アルコール度数35度のお酒で、材料にハーブや果物、草根木皮などたっぷり使っているため「ドイツの養命酒」とも言われています。
もしガルシアが飲んだのがこのお酒だったら、納得できますね(笑)
モーガンとスペンサーがあんなに真面目な話をしているところに陽気で割り込んでも「仕方ないな」で済まされる、得な性格のガルシアでした~。
エピソードの最後、モーガンの家の前で話をするするモーガンとスペンサー。
以前から統合失調症にかかってしまうのでは、と心配していたスペンサーですが、サヴァンナから受け取ったのは、関連した研究資料でした。
年齢が若いと染色体の異常が発見できにくいため、スペンサーはテストを受けていなかったんですね。
自分のことも気になるし、母の病気も気になる。
そんなスペンサーに「ちょっと言いたいことがあるけどいいか?」とモーガン。
そして、「言わなくても…わかるよな?」
と、スペンサーをぎゅーっとハグ。
言わなくても通じ合ってることがこちらに伝わってきて、じ~ん。
スペンサーにとってモーガンの存在は大きいですね。
じゃれ合ってる2人も好きだけど、兄弟にも似た愛情でつながってる2人を見るのも好きです!!
スペンサーがキャットとの会話で口にしたロバート・カーダシアン(1944-2003)は、「カーダシアン家」で知られるキム・カーダシアンの実父。
弁護士でありO.J.シンプソンの友人でもあったロバートは、シンプソンが殺人事件の容疑で逮捕された時(「O.J.シンプソン事件」)、弁護団の一人として弁護にあたりました。
元妻のクリス・ジェンナー(1989年離婚)との間には、キム、クロエ、コートニー、ロブの4人の子供をもうけました。
子どもたちは後にリアリティ番組「カーダシアン家のお騒がせセレブライフ」で一躍有名になります。
ちなみにリアリティ番組はシリーズ化され、4人の他に
母のクリス
クリスの再婚相手のブルース・ジェンナー
クリスとブルースとの間に生まれたケンダルとカイリー
も出演しています。
ブルース・ジェンナーは、1976年のモントリオールオリンピックで金メダルに輝いた陸上選手でしたが、性同一性障害であり、現在はケイトリン・ジェンナーと改名、女性として暮らしています。クリスとは2015年に離婚。
偶然が重なったとは言え、お騒がせ要素満載の人間関係ですね^^;
「エントロピー」ってホント、聞き慣れない言葉ですよね。
熱力の量を表す言葉のようですが、熱力学に限らず、統計学や情報理論など、様々な分野にも使われています。
ブラックホールを表すという壮大な表現にも、また部屋の綺麗さの表現にも使われると言うからおもしろいですよね。
そんなに用途が広いのに、意味を調べるとすごく小難しい。
エントロピーについての説明は、こちらのサイトが一番わかりやすかったですが⇒小学生でも分かるエントロピーの話
エントロピーとは、熱が高いところから低いところに流れてもその逆はない、というように、「不可逆的な度合いを数値化」したもので、もっと簡単にうと「雑」「ゴミ」と同じような意味を持っています。
スペンサーとキャットがゲームを繰り広げるシチュエーションを表現したのかもしれませんね。
どんどん制御不能で無秩序的な展開になっていきましたから。
キャットが高笑いすればするほどエントロピーは高くなる、ってとこかな(笑)
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リード: "Just as the constant increase of entropy is the basic law of the universe, so it is the basic law of life to struggle against entropy." — Vaclav Havel
ヴァーツラフ・ハヴェル「エントロピーは大きくなり続ける状態は宇宙の法則。故にエントロピーと闘い続けるのが人生の法則だ」
ヒット・クルー・マスターズ「アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー」(I Put A Spell On You by Hit Crew Masters)