クリマイ世莉が解説!
クリミナルマインド11第12話「あいのり」。
今回のケースはボストンで発生している猟奇的殺人事件!
遺体は首から上がない状態、さらに人目につく場所に遺棄されているといった特徴が。
犯人の動機、使った凶器、ターゲットにする理由など、すべて謎だらけ!
ホッチナーたちのチームワークが事件解決へ導く!
クリミナルマインド・シーズン11第12話「あいのり(Drive)」のあらすじと感想です。
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マサチューセッツ州ボストンで、1週間前20歳のLily Changが、Roxburyにある公園で遺体となって発見された。
2日前には、45歳のDenise Wagnerの遺体がノースエンドで発見されていたが、2人も頭部がない状態だった。
遺体が発見された地域は5.1マイル離れており、2人が住んでいる地域とは別だった。
被害者は財布やジュエリーなど、貴重品を身に着けていたが、携帯電話は見つかっておらず、犯人が持ち去ったと考えられた。
犯人が遺体を公共の場所に遺棄していることや、首を切断するという殺害方法を選ぶ理由について、機内で議論を交わすBAUメンバー。
そんな折、ガルシアから新たな遺体が見つかったと報告を受ける。
被害者は、エイミー・ギブというバーテンダーで、ボストンコモンにあるベンチで見つかった。
「アンサブは、遺体を遺棄する場所をより公共の場所に選んでいる」とJJは指摘する。
集まったマスコミの間をかき分けながら事件現場に入るモーガンとリード。
エイミーの遺体は、他の被害者同様頭部はなかった。
頭部を切断するにしては流血が最小限に抑えられていること、療法の拳にはあざがあり、腫れているという特徴があった。
遺体を引きずった痕跡が見られないため、犯人はここまで遺体を抱えてきたことがわかる。
エイミーの貴重品は残されていたものの、携帯電話は見つかっていないというのも、他の被害者と共通している。
遺体を詳しく調べていたリードは、エイミーの胸元にテーザー銃の痕を見つけるが、他の被害者にも同じ痕が見つかったという。
テーザー銃を被害者に使ったということは、犯人はそれだけ被害者に近づくことができた人物である。
検察官はJJとロッシに検死結果の報告をする。
遺体の首は一太刀でカットされており、拳には防御創でできたかまたはパンチを繰り返したような傷が残っているという特徴があった。
拳の傷を見たロッシとJJは、犯人が被害者を殺害する前に拷問を加えていたのではと推測する。
検視官は、1番目の被害者のチャンとワグナーの首の切断に、決定的な違いがあることを指摘する。
チャンの切断部分は、のこぎりのようなものを使った痕が残っていたのだ。
犯人は、意識のあるチャンに対して、凶器を前後に動かして首を切断していたと推測された。
被害者の携帯電話の発信電波について調べていたガルシアは、どの被害者もバッテリーが切れる前に電話で話していたという共通点を発見する。
エイミーは失踪した当日、駅からに父親に電話をかけて話をしている。
しかし火災で電車は運休したため、エイミーは電車を使って帰宅していない。
しかし、携帯電話の発信電波によれば、20分後には自宅に到着しているのだ。
エイミーがどうやって帰宅したか交通手段について調べたところ、「Zimmer(ジマー)」という相乗りサービスを利用して車を呼んでいたことがわかった。
しかし彼女は数分後にはキャンセルしていた。
さらにその後の調べで、被害者はみな相乗りサービスで車をオーダーするが、エイミーと同じくその後にキャンセルしていたことがわかる。
ジマーのオフィスにモーガンとタラは、会社の経営内容や先週アプリがハッキング被害にあっていることを知る。そして、ハッキングは犯人によるものではないものの、犯人が会社のシステムを利用して被害者に近づいている可能性が高いと推測するのだった。
ホッチナーたちは犯人のプロファイルを発表する。
プロファイリング発表直後に、ホッチナーたちは夫が今回の犯人によって拉致されたと主張する妻から警察に連絡が入ったことを告げられる。
被害者は皆女性ばかりであるため、妻の主張に懐疑的になるロッシだが、行方不明になっている夫は相乗りサービスをを頻繁に利用していたという…
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凶器がギロチン、て、本当にそれだけでグロい今回のエピソードでした!
犯人は、非道徳的な行いをした人をターゲットにしていましたが、その罰の与え方がギロチンとは…
早い段階で犯人の犯行シーンがでてきたので、どんな凶器を使っているのかとかすぐにわかったのですが、これがなかったらまず思いもよりませんよね。
スペンサーが「凶器はギロチンじゃないかと思う」というまでは絶対に気が付かなかったと思います!
犯行にギロチンをつかうなんて。この発想はどこからくるんだろう、ほんとに怖いです。
犯人がこんなふうになったのは、それなりに理由があるのですが、それでもやっぱり同情はできませんよね┐(´д`)┌ヤレヤレ
ところで、なんか立て続けにグロいエピソードが続いていません?
次はもうちょっとマイルドでお願いします、と言いたくなるようなエピソードでした^^;
なんか内容がグロくて、あまり好きなエピソードではないですが、犯行現場にスペンサーとモーガンが訪れたシーンだけは好きですね~。
特別何かあった、ってわけじゃないですけど。
やっぱりこの2人の組み合わせは抜群!
あとはタラとロッシがクラシックカーに乗っているという共通点があったという意外さも良かったです~。
内容が内容だけに、こういう息抜きシーンがないとですよね。
被害者のちょっとした「罪」につけこんで、ギロチン処刑という恐ろしい行動に出た犯人。
ジェームズ・オニール
出典
なんでこうも極度なモラリストになってしまったのでしょうか。
それは、子供の頃通っていた学校の校長に、体罰を受けていた経験があったからなんですね。
かなり保守的な学校で、校長はお仕置きとして手に鞭を打ったうえ、見せしめとして写真を撮って校内に張り出していました。
これがトラウマとなり、成長してからは、まるで潔癖症のようにモラルを害することを嫌うようになりました。
「悪いことをしたら罰を受けるべきだ」という考えが、染み付いてしまったようですね。
罪な校長だ。
しかしこの校長が犯した罪は、これだけではありませんでした!
事件が起こる前、未成年の女の子にいたずらをして逮捕されたのです。
校長は裁かれること無く自殺。
骨の芯から「悪いことをしたら罪を受けるべきだ」と信じているオニールにとって、これ以上の裏切りはなかったでしょう。
この時芽生えた激しい怒りが、彼を殺人鬼に駆り立てました。
確かにオニールは異常ですし、シリアルキラー的な要素を持っていたのかも知れません。
でも、この校長が、それを現実化させるのに大きく影響していることは間違いありません。
過度な体罰は良くない。
特に、大人から善と悪を吸収する子供にとって、善と悪を徹底的に教え込むのは害悪の何者でもありませんね。
校長のことを憎んでいたオニールだけど、校長を凶悪化したような殺人鬼に成長してしまいました。
ああ恐ろしや。
エピソードの冒頭で、タラが乗り付けてきたビンテージの車、ほんとかっこよかったですよね!
乗っていたのは、1970年代のオペルGTモデル。
一方のロッシが乗っていたのはビューイック・スペシャル・シリーズ41 (1947年)。
見覚えありますよね?
そうです、シーズン9第5話「66号線」に登場したあの車と同じです(ナンバープレートは変わってますが)。
ビューイックはロッシことジョー・マンテーニャ所有だとは知っていましたが、なんとエピソードに登場したオペルも彼が実際に所有している車なんだそうです!
ロッシの趣味、本当に渋くてかっこいいですよね。
ロッシは、車に似合う曲として、「シナトラ、トニー・ベネット、ディーン・マーティン」らの名前を挙げましたが、曲選も渋いですよね。
これもたぶんマンテーニャの好みが入っていると思いますが、本人の趣味が役に溶け込んでていい味出してます!
ギロチンと聞くと、おぞましくてとても怖いイメージがあるのですが、発明されたきっかけは、その逆なんですね。
というのも、ギロチンは、「できるだけ苦痛を与えずに処刑するため」に誕生したからなんです。
ギロチンの前は刀などで首を切り落としていましたが、切り方が悪いと、即死ではなく苦しみを伴っていました。
だったら斬首なんて残酷なことしなければいいのに、って思いますが、それよりも「楽に死ねるにはどうしたらいいか」ということが優先されていた時代だったんですね。
ギロチンに先立ち、斬首には断頭台と斧や巨大な刃物が使われていましたが、
という点が考慮され、斜めの刃と固定器具を備えたギロチンができたわけです。
ギロチンの歴史については、こちらの記事に詳しく紹介されているので読んでみてください。
⇒ 「人に優しい」処刑器具ギロチンが「残酷」になった理由
できるだけ苦痛を与えないために開発されたと言われても、やっぱり現代から見ると、身の毛がよだつ処刑具ですよね。
ギロチンがフランスで初めて使用されたのは1791年で、正式な処刑道具として認められたのは翌年の1792年でした。
その後多くの人を処刑しましたが、エピソードの中で言及された「ルイ16世とマリー・アントワネット」は、フランス革命勃発により王権が停止された当時(1792年)の国王と妃。
幽閉された後、1793年にギロチンにより処刑されました。
ギロチンの刃を斜めにするよう指示したのはルイ16世ということですが、それを聞くとなんだか複雑な気持ちになりますね。
フランスではギロチンはその後も処刑具として活躍しましたが、1981年まで使用されていたと言うからゾッとします。
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リード: "To educate a person in the mind but not in morals is to educate a menace to society." — Theodore Roosevelt
(「道徳なしに知性を教育することは社会の脅威を育むこととだ」セオドア・ルーズベルト)
ホッチナー: "A man's very highest moment is, I have no doubt at all, when he kneels in the dust and beats his breast, and tells all the sins of his life." — Oscar Wilde
(「人が最も輝く瞬間はただひとつ。崩れ落ち、胸張り裂けんばかりに、己の罪を告白する時だ」オスカー・ワイルド)
フランク・シナトラ「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」(Fly Me to the Moon by Frank Sinatra)