クリマイ世莉が解説!
クリミナルマインド11第2話「目撃者」。
市営バスが狙われた!凶器はなんとサリン。
誰もがターゲットになる、恐怖に怯えるロサンゼルス市民!
次の事件を食い止めるのは、ホッチたちのプロファイリングにかかっている!
そしてクリマイらしい複雑な展開にもドキドキ~。
クリミナルマインド・シーズン11第2話「目撃者(The Witness)」のあらすじと感想です。
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ホッチナーたちのもとに、10分前にロサンゼルスで起きた事件の一報が飛び込んでくる。
市営の路線バスが毒ガス攻撃にあい、バスの運転手と乗客全員が死亡したのだ。
使用された毒ガスはサリンと判明、モーガンたちは2年前にシリアでもサリンが使われたということで、テロリストによる犯行と見る。
また、1995年に日本で発生した地下鉄サリン事件の事例も引き出し、カルト宗教による可能性も考えられた。
犯人はターゲットを無差別に選んで攻撃している可能性は高いが、ホッチナーはターゲットを特定されるのを避けるために、他人を巻き添えにしているかもしれないという予測を残す。
FBIロサンゼルス地方支分部局に到着するホッチナーたち。
ナタリー・コルファクス(Natalie Colfax)捜査官によると、カルトグループ支部の信者たちは、本家と距離をおいていると公式に宣言している他、アリバイがあるため、容疑者の線から外れた。
事件が起きたローガンパーク(Logan Park)バス停前の一つ手前、ブライアーウッド(Briarwood)バス停では、全員が生存していた。
犯人は被害者の中にいるとルイスは指摘する。
しかし、コルファクスは、被害者たちから物質的な証拠はなかったという。
事件現場を検証するロッシとリード。
サリンの残留物が残っていたとされる証拠品を見たリードは、それが魚のフードフィーダーに似ていることに気がつく。
魚のフードフィーダーは、魚に自動的にエサを与えるために、ディスクが内蔵され、複数の溝にエサを分けて入れることができ、ディスクを始動させておけば、決まった時間に決まった量のエサが出るようになっている。
サリンの危険性を考えれば、一つの溝にサリンを入れることが精一杯と考えたリードは、犯人はこのデバイスを6週間以内に仕込んでいる可能性が高いと指摘する。
犯行声明も出されていないこともあり、ホッチナーは今回の事件は大きな団体による犯行ではないと分析するのだった。
サリンを製造するには、個人レベルでは不可能なほどの大規模な施設などが必要となる。
犯人がサリンを入手した経路を見つけるため、近郊に住む薬剤師について調べていたガルシアは、ヨハン・ガイトマン(Johann Geitman)に注目する。
ガイトマンは化学者で、勤務中にネットギャンブルをしていたことを会社側に知られ、2ヶ月前にクビになっていたのだった。SNSには会社への恨みを持っている投稿もしていた。
バス発着所の監視カメラを分析していたコルファクス捜査官は、不審な行動をする人物に注目する。
発着所の駐車場に車を停めているその人物は、バスが来てもそれに乗らず、再び自分の車に戻り、水で手や靴を洗っていたのだった。
車のナンバープレートから、その人物はチャーリー・セネラク(Charles Senarak)ということがわかる。
チャーリーは、バニング・メディカル・サプライ(Banning Medical Supply)という、医療用品メーカーの販売部門で働いていた。
妻も同じ会社で働いており、チャーリーの上司。
2人もバス通勤だが、その日はバスに乗っていなかったのだ。
ロッシとルイスはチャーリにインタビューをするが、チャーリーは自分は何もしていないと主張する。
チャーリーは何か隠していると直感したロッシだが、サリン攻撃の容疑者としては確信できないでいた。
その後、新たな事件が発生するが、被害者は行方を探していたガイトマンだった…
【犯人のプロファイル】
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「あ~、犯人最初っからわかるパターンか」って、ずーっと信じてたけど、そんなことまったくなかったですね!
真犯人は意外なところから飛び出てきた、といった感じでしたが、本当に視聴者を飽きさせないというか、脚本に深みがあって面白かったです。
タラはBAUに参加して2話目ですが、すっかりメンバーに馴染んでいたので、スムーズにエピソードを楽しむことができたのもよかったな。
凶器がサリンなので、登場人物が薬や医療絡みでみんな怪しく見えてしまいました^^;
冒頭で穴を掘っているシーンがでてきましたが、忘れた頃にその意味がわかりましたね(;・∀・)
人間関係が複雑に絡み合わせて、なかなか凝ったシナリオ展開が印象に残るエピソードでした!
チャーリー役のティム・カン(Tim Kang)、熱演でしたね!
初めは犯人とばかり思ってたので、「ヤなやつだな、ホッチ早く捕まえて!」なんて思ってたけど実はサリンの犯人は他にいたんですよね~。
バスは絶対にチャーリーかと思っていたけど、真犯人でした。
チャーリーは犯人じゃないということがわかってから、彼の印象180度ガラッと変化!
実は家庭問題で苦悩する、悲しい男性だったんですよね。
チャーリーに感情移入しっぱなし。
溺愛している娘さん大丈夫かな、とハラハラもしました。
最後は切なかったですけど、家族を守ろうと思い悩む一人の男性をよく演じてましたよね。
そんでこっちが真犯人。
ミッチェル・クロスフォード
出典
反社会的な思想を強く持つカルトリーダーが父ちゃんで、虐待やいたずらが横行しているような環境で成長。
脱退して一旦距離は置いたものの、再び入信、父親譲りの過激思想を開花させていったのでした。
半分血のつながった弟、セオとパートナーを組んでからは、2人で活動することが多くなり、やがてアメリカ政府を狙ったテロ計画を立てるようになりました。
と、ここまではミッチェルの筋書き通りだったのですが…
セオは夫がいるジョリーンと不倫してテロそっちのけになり、さらにセオはジョリーンのダンナ、チャーリーに殺されてしまう、という展開に!
テロ実行したくて仕方なかったミッチェルが怒るのも無理ないか。
でも、チャーリーの殺害現場を目撃したことを利用してチャーリーを犯人に仕立てようとするところはさすがサイコパスですね。
抜け目ない。
最後はホッチたちのプロファイリングで行動を読み取られ御用となりましたが、短時間の出演ながら、その極悪ぶりはよく伝わってきましたよね。
あ~、やなヤツだった。
インタビューした中で「一番異様だったシリアルキラー」と、タラが名前を挙げたのがアーチー・サットン。
まさか実在したシリアルキラーではないだろう、と念の為に探してみましたがやっぱり架空の人物のようですε-(´∀`*)ホッ
架空人物にしてはその異様さの描写があまりにも鮮明だったので、もしかしたらこの後のエピソードに出てくる?!というほど。
しかも、タラのお母さんとアーチーのお母さんが小学校時代の同級生だったという偶然。
そして成長した2人の子供、一人はFBIプロファイラー(タラ)、もうひとりはシリアルキラー(アーチー)の再会。
もしかしたらあとでタラVS.アーチーのシナリオもあるかもしれませんね?!
早い段階から、犯人は特定の人物をターゲットにしていたという見方を持っていたホッチ。
それが後でそうだとわかったときは
ホッチさすが☆(人´Д`)ポッ
さらに、狡猾な犯人に銃を向けたときのかっこよさと言ったらなかったですね~。
なんかすごく自信満々な犯人だったので、「絶対に計画成功させたくない><」とい気持ちが私の中では強かった。
そのせいか今回のエピソードでは、なにげにホッチの素敵さが目立ちました。
相変わらず笑いませんが^^;
エピソード内では、サリンを使って実際に発生した事件がいくつか挙げられましたね。
1995年3月20日東京都の帝都高速度交通営団(現在の東京メトロ)起きた、同時多発テロ事件。
オウム真理教の開祖、麻原彰晃が首謀者となり、選ばれた信者が実行。信者たちはサリンが入った袋を持ち、千代田線(我孫子発代々木上原行)など命じられた列車に乗り込む。そして乗降口付近でサリンが入った袋を鋭利な先端を持つ傘で突いて穴を開け、そのまま下車しました。
この事件で13名が犠牲となり、麻原を始め事件に関連した幹部や信者が逮捕されました。
オウム真理教は、国内だけでなく、海外にも支部を持っていましたよね。
米国にも進出し、1987年にニューヨーク支部を設立しています。
地下鉄サリン事件の他にサリンを使った事例として挙げられたのが、シリア軍によるダマスカスの化学兵器攻撃。
2年前ということなので、2013年のことだと思います。
ニューズウィークJAPANによると、2013年8月にサリンを使った攻撃が起き、一般市民数百人が犠牲になりました。
⇒ シリアの子供たちは、何度化学兵器で殺されるのか | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
マサチューセッツ州ボストンで2013年4月15日に起きた爆弾テロ事件。
開催中のボストンマラソンゴール付近で2度爆発が起こり、3名が死亡、282名が負傷しました。
その後犯人は、チェチェン出身で米国に移民したメルラン・ツァルナエフとジョハル・ツァルナエフの兄弟と判明、警察らは行方を追います。
兄弟はマサチューセッツ工科大学の警備警官を射殺し逃走を続けますが、激しい銃撃戦で兄は死亡、弟は事件からおよそ4日後に、逮捕されました。
この事件で弟のジョハルは、2015年死刑判決を受けました。
犯人をクロスフォードと特定したときに、名前が挙がったワレン・ジェフスは、原理主義末日聖徒(FLDS)の指導者。
FLDSはモルモン教の4番目の預言者ウィルフォード・ウッドラフの一夫多妻制廃止に反対した信者たちによって誕生した分派で、コロラドシティーが本拠地。
ワレンの父親は亡くなるまでリーダーを努めていました。
父の死後リーダーとなったワレンは、FLDSの核となる一夫多妻制を忠実に守り集団をまとめてきましたが、重婚や一夫多妻制は政治的には違法であったため、施設は度々強制捜査の対象に。
ワレン自身も父の妻だった女性など多くの女性を妻として迎えていて、中には未成年の少女も含まれていたため、彼にも捜査の手が及びました。
ワレンはユタ州やアリゾナ州など複数の州にまたがって性的暴行や未成年への暴行、違法な結婚の罪に問われましたが、2007年未成年への性的暴行で有罪判決を受け、服役中です。
テオがカルト教祖の大勢の子どもの一人と聞いた時、ロッシが名前を上げたのがデヴィッド・コレシュ(1958-1993)。
コレシュはキリスト教系カルト集団「ランチ・ダビディアン」の指導者で、教団を反政治的・世紀末的なグループに成長させました。
「我々は神の子で、最終戦争に勝つ」と信者に説き、ライフルや散弾銃など不正に入手、武装を徐々に強化していきます。
1993年2月28日に、ATF (アルコール・タバコ・火器局) の武装チームが強制捜査に乗り込もうとしますが、教団側は激しく抵抗。
この一件で捜査官4名が死亡したため、捜査はFBIに引き継がれました。
FBIと教団は51日間という長期に渡ってにらみ合いを続けていましたが、ついにFBIが強行突入に踏切ます。
教団側から投稿する者は一人もおらず、コレシュの手段自殺命令や火災が発生したことも重なり、コレシュら信者81名が命を落とすという大惨事に発展したのです。
この火災の原因は今でも特定されていません。
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※シーズン11「白い仮面」では、アルの職場の従業員として出演。
※シーズン10「ロックダウン」では、SWATエージェント役で出演。
モーガン: "It is in your moments of decision that your destiny is shaped." — Tony Robbins
(「あなたの決断の瞬間にあなたの運命は形作られる」トニー・ロビンズ)
ロッシ: "The world is so unpredictable. Things happen suddenly, unexpectedly. We want to feel we are in control of our own existence. In some ways we are, in some ways we're not. We are ruled by the forces of chance and coincidence." — Paul Auster
(「この世は予測不可能だ。予期せぬ時に突然起こる。我々はその存在によって支配していると感じたい。しかし支配できる時と、出来ない時がある。我々はチャンスや偶然の力によって縛られているのだ」ポール・オースター)
ドリュー・ホルコム・アンド・ザ・ネイバーズ「ヒア・ウィ・ゴー」(Here We Go by Drew Holcomb and The Neighbors)