クリマイ世莉が解説!
クリミナルマインド11第1話「白い仮面」。
シーズン11の幕開け!
発見された遺体の顔は、ピエロのように白黒に塗られていた!
"5つの頭脳"が全力で犯人を描き出そうとするけれど、今回の犯人はかなりプロファイラー泣かせで苦戦(汗)
産休のJJ、帰ってきて~!
ところで、ケイトの後任は?
クリミナル・マインドシーズン11第1話「白い仮面(The Job)」のあらすじと感想です。
スポンサードリンク
ワシントン州シアトル。
あるアパートの一室で、男性の遺体が発見される。
男性の顔は、白塗りにアゴ部分が黒く塗られた状態だったが、ドラッグディーラーで目立った外傷がないことから、地元刑事は他殺ではないと見る。
しかし、遺体を見たロッシは、この見解を否定。
というのも、2日前にニューヨーク アルバニーでも、同じように顔を塗られた遺体が発見されたからだ。
さらにモーガンはゴミ箱の中から犯人が捨てたとみられる大きめの注射器を発見する。
どちらの遺体も死因が確定できておらず、顔料に何か隠されているのでは、と推測するホッチナー。
遺体に施されたフェイスペイントを見たリードは、それが16世紀に登場した、Pulcinella(プルチネッラ)という道化師に似ていることに気がつく。
死因が特定できない上、遺体に施されたフェイスペイントの関連性が不透明。
モーガンはプロファイリングの難しさを感じるのであった。
BAUが事件の捜査にあたっている時を同じくして、ホッチナーはキャラハン捜査官の後任を決める面接を行っていた。
志願者の一人、Dr.タラ・ルイス(Tara Lewis)と面談するホッチナー。
ルイスはFBIサンフランシスコ地方支分部局で活躍する犯罪精神医学者で、これまでシリアルキラーと刑務所でインタビューを行ってきており、その経験を活かして犯人逮捕に貢献するためBAUに参加したいと熱心に話す。
しかしホッチナーは、BAUとルイスの仕事の関連性はないと見なし、インタビューの途中で仕事に戻ってしまう。
遺体からは薬物反応が出ると予測されていたが、被害者の検死結果で意外なことがわかる。
検視官によると、死因は皮下注射器によって栄養剤を注入されたことによる血栓症。
栄養剤を血液に流すというのは、まるでセメントを流していることと同じで、死ぬまでおよそ1時間かかるという。
さらに、栄養剤を常用するのは中年層または普通の人のように固形物を食べることができない人と検視官は見ていた。
被害者同士に共通点はなく、フェイスペイントがなければ気づかないほどだった。
犯人にとってそこまでしてフェイスペイントを施す理由は?
被害者に施すプルチネルラを彷彿とさせる塗料の意味に注目するロッシとリード。
プルチネッラは鼻から上を黒いマスクで覆っている。
しかし犯人はその逆の顔料を被害者に塗っているということは、犯人は"口"にこだわりがあるのかもしれない。
また、プルチネッラは言葉を発しないピエロの先駆的存在、しかもペテン師を象徴する。
犯行に栄養剤と皮下注射器が使用されたということは、犯人は口に怪我を負い、話すことも食べることもできず、栄養剤を胃に直接注入している人物との犯人像が浮かび上がった。
さらにBAUメンバーらは、犯人が
ことから、犯人はヒットマンで、フェイスペイントは、依頼主に向けたメッセージであると分析する。
ヴァージニア州シャーロッツビルで、新たな殺人事件が発生する。
被害者はブライアン・テイラー(Brian Taylor)で、ガルシアの調査によると、2ヶ月前に4万ドルをエスクローサービス(第三者による代金決済の代行)に振り込んでいたことがわかる。
2ヶ月前はちょうどブライアンの父親が死亡した時期と重なり、ブライアンは性的虐待を受けたことで父親を訴えていた。
ブライアンはヒットマンを雇って父親殺害を依頼したのだった。
ホッチナーは、BAU志願者たちにも協力を求めるため、ガルシアに招集するよう指示してからプロファイリングを発表する。
その後ガルシアの調べで犯人が次にターゲットにしている人物を特定、SWATチームとともに男性の自動車修理工場に急行し、男性を発見する。
しかしその手には接着剤で固定された手榴弾が握られていたのだった…
スポンサードリンク
シーズン11始まりましたね~。
エピソードの初め、犯行現場にロッシたちと地元警察がいて捜査をしているシーンがありましたよね。
この時プロファイリングを疑う地元警察の見解と逆に、現場分析から被害者は何者かに殺害されたことを証明していきましたが、プロファイラーの仕事をさり気なく視聴者にアピールしているように感じました。
今シーズンから観始める人もいるわけですし、みんながみんなプロファイリングの仕事、知ってるわけではありませんからね~。
そういう視聴者のためであるのと、「プロファイラーたちが戻ってきたよ!」と、シーズン11を心待ちにしていた視聴者に向けてのメッセージだったのかもしれません♪
このエピソードは、インパクトがあること多かったです。
まず犯人。
犯人の外見からしてインパクトありありでした。
ヒットマンでしかも口に大きな傷がある、というのは言われるまで気が付かなかったけど、クリマイでは新しいタイプの犯人キャラですね。
この犯人と、かくまっていた女性との関係が徐々に明らかになっていきますが、「へえ、そういう関係なんだ!」と意外でびっくりしました。
それから、今回新しくBAUに参加することになったタラ。
面接に来てたのに、いきなり重大な役を任されましたが、怯むことなくしっかりと仕事をこなしましたよね。
これがホッチの考えを変えることになったわけですが、このタラの対応は、個人的ですがかなりインパクトあったと思います。
それからJJもちょっと登場しましたが、我が子を抱いての登場はインパクト大アリ!
ホッチとの会話、いいシーンだった~。
今回のエピソードの犯人、かなり不気味でしたよね?
ジュゼッペ・モントーロ
出典
寡黙で何か影のある男、しかも口元には大きな傷。
ヒットマンですが、それっぽさがプンプン臭ってくるようなキャラでした。
でもモントーロはもうひとつ上を行くヒットマンでしたね。
自分を暗殺しようとした人物を探すため、人を殺していって被害者に白塗りをほどこす。
しかも、自分の「口」を強調するためプルチネッラと白黒反対にして。
鈍感な相手だったら「?」ってなりそうだけど、スペンサーたちの説明を聞くと、白塗りの意味がわかって身震いがします!
しゃべらないから何考えてるかわからない。
次何するかわからない。
そういう恐怖が常に彼にはつきまとっていましたね~。
そして最後。
モーガンの質問に次のターゲットの名前を書き、捜査協力を拒否。
そして口元の傷口をこじ開けて「負けねえぜ」と、不気味な笑いを浮かべるシーンは、フォイエットをちょっとだけ髣髴とさせました。
クリフハンガーですよね、これ。
ミステリーさという余韻を残しての終わり方だったので、緊張感が半端ない。
これからどうなるんだろう。
「The Dirty Dozen」て誰?
あ~、シーズン11も何かドキドキな予感です!
今回ワンシーンでしたが、アンダーソン捜査官の姿を見ることができました♪
登場するシーンは少ないけど、シーズン1からずっと出てますからね~。
ほんの一瞬でも現れるとすごく嬉しくなります。
意外に愛されキャラかもしれないですね~。
ケイトがBAUを去り、JJも産休。
いつもよりメンバーが少なく、心細さを隠せないガルシアでしたが、ロッシが
"Our five brains against his one. My money's still on us."
(こっちは5つの頭脳であっちはひとつだ。手の内は我々にあるさ。)
というのですが、このロッシの言い方にセンスがあって良かったです♪
ロッシ、ホッチ、モーガン、スペンサー、ガルシアの「5つの頭脳」があれば必ず犯人を見つけることができますよね!
ところで…
空いてるこの席は、JJのため?
それともタラが新たにメンバーに加わることを示唆している?!
シーズン11ではまだゲスト出演扱いになってますが、タラがBAUに加わることになりました♪
法廷心理学者として活躍していたタラは、シリアルキラーにインタビューする側から逮捕する側に移りたいとBAUに志願したわけですが、初めホッチはあまり興味がなかったようですね。
初めはタラとホッチとの間に温度差がありました。
でも、タラはモントーロからフィルを救うため、妻のベティになりきって電話に対応。
この功績がホッチに認められ、晴れてメンバーの一員となったわけですが、チャンスを上手に使って見事でした。
メンバーとのこれからの絡みが楽しみですね^^
育児休暇中のJJですが、今回のエピソードで赤ちゃんとともに登場しましたね。
ドラマ上ではMichael(マイケル)と名付けられた赤ちゃんは、JJことA.J.クックの実子で、本名はフェニックス・アンダーソンくん。
クリマイのメインキャラとして活躍し、その間に2人の子どもを産んで活躍するA.J.クックは本当にタフな女性ですよね。
ヘンリー役のメカイ君は、お兄ちゃんですが、どんどんお母さんに似てくるので、フェニックスくんの成長も楽しみですね^^
メカイくんも新生児の時に登場したので、比べてみましょう~。
メカイ(ヘンリー役)くん
出典
フェニックス(マイケル役)くん
赤ちゃんなので、似てるのは当たり前かな^^;
とにかくどちらも可愛い~♪
逃げるモントーロを追いかけたのは…
モーガン!
一人でヒットマンに立ち向かうのはやっぱりモーガン以外にいませんよね♪
暗闇の中での格闘は、どうなるかとハラハラしましたが、モントーロを見事御用にしてε-(´∀`*)ホッ
スペンサーが説明したとおり、プルチネッラは、16世紀にイタリアで誕生したCommedia dell'arte(コンメディア・デッラルテ)即興演劇に登場するキャラ。
役者たちはそれぞれのキャラになりきるために仮面をかぶり、個性豊かに演じていたそうですが、脚本が全体的な状況設定をしているだけなので、セリフや物語の展開は役者の即興によるところが多く、これも面白さに拍車をかけていたことが容易に想像できますよね。
プルチネッラは、Maccus(マッカス)とBucco(ブッコ)という2人の父親に育てられ、それぞれから性格を受け継いでいるキャラという設定。皮肉っぽく、無礼で冷淡、さらに神経質で思慮がない性格で、舞台上では詐欺師・ペテン師として描かれています。通常声を発することはなく、代わりにホーンを使ってふざけた音を指していました。
プルチネッラはイギリスでは「パンチ」と呼ばれる道化師のモデルになり、また、フランスを起源とする「ピエロ」も、プルチネッラがモデルと言われています。
イタリアでは、プルチネッラは今も愛されているキャラで、町の至る所で見かけることができるそうですよ。
スペンサーが言及した、「2003年に検挙した闇サイト『シルクロード』」は、実在したオンライン・ブラックマーケット。
ネット上で取引されたのは
など。
それはもうダークなものはなんでも売るよ、という勢いですね(汗)
また、殺し屋も募集していたということで、本当にびっくりです。
何が一番ぞっとしたのかというと、シルクロードには、およそ96万近い登録数があったということ。
普通にアクセスできず、Tor(トーア)というソフトウエアを使う必要があったということですが、闇サイト利用者がこんなに多いということには本当に驚きです。
需要があると言えばあるのだろうけど、こういう闇サイトは存在してほしくないですよね。
ちなみに2013年、FBIはシルクロードの所有者ロス・ウィリアム・ウルブリヒトを逮捕。
ロス・ウィリアム・ウルブリヒト
出典
サイトは閉鎖され、ウルブリヒトは終身刑を受け現在も服役中です。
タラが獄中でインタビューしたシリアルキラーの一人として名前が上がったのが、ローレン・ヘルツォーク。
1984年から1999年の間に、幼馴染のWesley Shermantine(ウェズリー・シャーマンタイン)とともに、カリフォルニア州で少なくとも3人を殺害(シャーマンタインは4人)しました。
この事件については、以前記事にしたことがあるので興味があったら読んでみてください。
ヘルツォークとシャーマンタイン
スポンサードリンク
ホッチナー: "Pleasure in the job puts perfection in the work." – Aristotle
(「働く喜びがその仕事を完全なものに上げる」アリストテレス)
ガルシア: "Courage is grace under pressure." – Ernest Hemingway
(「勇気とは窮地に立たされたときの気品のことである」アーネスト・ヘミングウェイ)