クリマイ世莉が解説!
クリミナルマインド12第4話『森の守り人』。
山中に住み着いていたホームレスの所持品から出てきたものは…
なんと遺体の一部!
バラバラにした遺体を山中に撒き散らすのは犯人?
犬にこだわるホームレス男の素性は?
もう、わからないことだらけで続きが気になる!!
クリミナルマインド12第4話『森の守り人(Keeper)』あらすじと感想です。
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ヴァージニア州郊外の山中で、ホームレス男の所持品から、人間の死体の一部が発見されたとの一報がBAUに入った。
ホームレス男はアパラチアン・トレイルに逃げ込み、現場では捜索が始まったという。
アパラチアン・トレイルで発生した事件と聞いたエミリーたちは、6年前に発生した事件を思い出す。
未だに未解決事件だが、今回発見された被害者の遺体は子供ではなかったため、同一犯人の可能性はかなり低いと考えられた。
山中には被害者と見られる遺体の一部が散乱していた。
検視官によると、被害者の数は少なくとも5人にのぼるという。
遺体が発見された現場を訪れたロッシとタラ。
周辺地域で行方不明者の報告がないことから、被害者はハイカーと見られた。
ホームレス男がよく訪れた店の店主から話を聞くJJ。
男はドッグフードをよく万引していて、コソコソする素振りも見せなかったことから、店主は咎めなかったという。
監視カメラには、店内を歩き回る男の姿が映し出されていた。
画像は鮮明ではないものの、ロッシはメディアに公開することを決めた。
検死官から検死結果の報告を聞くエミリーとリード。
被害者は5体のうち4体は男性で、残りの1体は女性ということが判明した。
被害者は男女であることから、リードは犯人は機会を利用して被害者を選んでいると推測する。
犯人は被害者を拉致した後殺害し、バラバラにしている。
スキルを持ち頭を働かせないとできないこと。
しかし防犯カメラの男は、靴の紐を結ぶのさえ難しそうな様子。
犯人についてJJが分析すると、ロッシはパートナーの存在を示唆するが、ホームレス男にパートナーがいるとは考えにくかった。
女性被害者の身元が判明する。
女性はカイリー・フレミングで、6日前から行方不明になっていた。
カイリーは失踪する前に、アパラチアン・トレイルから両親に「怖いものを見たのですぐにトレイルから出る」というテキストメッセージを送っていた。
そのメッセージを最後に彼女は消息を絶ったという。
その後新たに2体発見され、どちらも男性ということがわかった。
検死官から報告を聞いたリードは、「カイリーは犯行現場を見てしまったため、殺されたのではないか。犯人は男性を被害者に選んでいる」と指摘する。
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おぞましい事件でしたね!
ホームレス男が怪しいと思っていたけれど、遺体を所持したり、撒き散らしたりするのはなぜなのか、理由がわからないところにスリルを感じました。
犬にこだわるのも「なぜ」でしたよね。
その理由がわかった時は、ぐっときてしまいましたが…
残忍な犯人だったけど、その背景を知ると切なくなりますね。
謎だらけの展開が結果を導くような展開と、BAUメンバーがそれぞれ活躍することで事件解決につながるという内容が好きです。
今回の事件は、毒親によって人格を破壊された兄弟たちによって引き起こされました。
厳密に言うと、兄が弟の尻拭いをしていたという構図ですが。
コーマック・バートン
出典
子供の頃兄とともに毒父から動物並みに扱われ、精神的・肉体的にも極限状態の生活を送ってきました。
とどめは、可愛がっていた犬を父親が殺したこと。
この一件でコーマックの精神は破綻し、シリアルキラーへと成長してしまいます。
そして、毒親によるもうひとりの被害者。
トッド・バートン
出典
毒父は飼い犬の殺害をトッドに手伝わせ、トッドはコーマックに対する罪悪感から、精神的におかしくなってしまいました。
トッドが犬にこだわったのは、ここに理由があったんですね。
コーマックは被害者に犬のリードをつけて、被害者を殺害しました。
まるで毒父が息子たちに犬のリードをつけて豚とともに豚小屋に閉じ込め、翌日豚を屠殺していたように。
観ていておぞましいよりも、悲しい気持ちになりました。
この兄弟が普通の親元に生まれていたら、こんな事件は起きなかったかもしれませんね。
罪深い、親だと思います。
お母さんがジョンズ・ホプキンス大学が実施している、アルツハイマーの臨床試験に参加できることになって喜ぶスペンサー。
治るかどうかわからないけれど、臨床試験に参加できれば、症状が改善される可能性が出てきます。
それが嬉しいんでしょうね。
しかし費用の関係から、その後お母さんは選考漏れしてしまいます。
諦めきれないスペンサーは、ほかの病院をあたりますが、お母さんに治療を受けさせたいスペンサーの情熱が伝わってきました。
ロッシに限られた時間を有効に使うようにと説得されても、諦めきれませんでした。
母一人子一人ですものね。
ロッシの言うことは現実的かもしれませんが、やっぱりどこかで認めなくないのかも。
わかります、その気持ち。
なんだかんだ言って、母親思いなんですね、スペンサー。
アパラチアン・トレイルと聞いて、ピーンときた人も多いのではないでしょうか。
BAUメンバーの頭の中にあるのはそう、シーズン6第9話『帰れない森』ですね。
犯人は子供を事件に巻き込むやなヤツで、しかも未解決。
このエピソードほど消化不良になったことはなかったです。
何年かかってもいいから、犯人捕まってほしい!
今回のエピソードでは、メンバー一人ひとりが活躍したと思いますが、特にロッシのグッドジョブさが伝わってきました。
トッドのホームレス仲間から話を聞こうとルーレイに足を伸ばすなど、推理力と行動力が光りましたよね。
事件ではありませんが、ジョン・ホプキンス大学の臨床試験に参加できず、落ち込むスペンサーを励ましていました。
結果的にスペンサーは病院探しを諦めませんでしたが、ロッシの行動は良かったと思います。
コーマックという犬は、実は弟のことで、トッドが罪の意識をずっと抱えて苦しんでいたことを知ったエミリー。
コーマックが逮捕された時、エミリーはトッドに「コーマックが見つかったわ。あなたが餌を置いたからよ。あなたがコーマックを救ったのよ」と、トッドに伝えましたね。
エミリー優しい!
トッドはその言葉に救われたような表情をしていました。
過去は変えられないけれど、トッドには幸せになってもらいたいですね。
ルークが名前を挙げたジョニー・アップルシードとは、西部開拓期に活躍したとされる、ジョニー・チャップマン(1774-1845)のこと。
りんごの種(アップルシード)を携えて、ペンシルバニア州をはじめオンタリオ州、オハイオ州、インディアナ州、イリノイ州、そして現在のウエストバージニアを渡り歩き、りんごの栽培を広めたと言われています。
チャップマンは親切な人柄で、熱心に新教会の教えを説いたことでも知られ、多くの人たちに親しまれたそうです。
伝説の人物として逸話がたくさん残されていることからも、それがうかがえますね。
ハイカーが被害者になった事件として、スペンサーが挙げた、ランドール・リー・スミス(1953-2008)は、米国の殺人犯。
1981年、アパラチアン・トレイルでハイカー2名を殺害、懲役30年の有罪判決を受けました。
ところが15年後の1996年、遺族の猛反対にも関わらずスミスは仮釈放されます。
保護観察が終了してから約2年後の2008年、スミスは知り合った2人の漁師に突然発泡、被害者のトラックを奪って逃走しますが、事故を起こして逮捕されました。
事故で負ったケガがもとで、彼は再逮捕から4日後に死亡。
こんな危険な男を仮釈放するとは。
たとえ30年間刑期を勤め上げたとしても、同じように殺人を実行したかもしれませんね。
エリック・ルドルフ(1966-)は、別名「The Olympic Park Bomber」と呼ばれる、米国の爆弾魔。
アトランタやバーミンガムなど複数の場所で1996年から1998年にかけて爆弾を爆破させ、2人を殺害、100人以上の負傷者を出しました。
妊娠中絶や同性愛などに対する憎しみが犯行の動機と考えられています。
ルドルフが逮捕されたのは、約5年後の2003年5月31日で、それまで山の中に潜伏していたということです。
逮捕されるまで「FBI10大最重要指名手配」に名前を連ねました。
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.※シーズン1第3話『パームビーチの爆弾魔』に爆弾テクニシャン約で出演
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リード: "What greater thing is there for human souls than to feel that they are joined for life, to be with each other in silent unspeakable memories?" George Eliot
「人間にとって一生を共に出来ると感じるより大きな喜びは、言葉に表せない記憶を共有すること」ジョージ・エリオット