クリマイ世莉が解説!
クリミナルマインド12第11話『やつらを破壊せよ』。
シリアルキラーの仕業と思われる連続殺人事件が発生!
遺体には皆不可解な記号が残されていた。
この記号の意味は?
なぜ善人ばかりが被害者に?
そして犯人の動機は?
難解な事件を解き明かす、BAUのチームプレーにご注目!
クリミナルマインド12第11話『陥没(Surface Tension)』あらすじと感想です。
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ジョアン・グレイソン監察医の助手は、担当する死体の脇付近ににつけられていた文字のようなマークを発見する。
それをみたグレイソン監察医は、即知り合いの刑事に連絡を取った。
マークがつけられていたのは、ジョージ・フィンドレーの死体。
マークはインクペンで描かれたと見られる。
フィンドレーの死体が発見された10日前に発見されたヘレン・ボリンジャーの死体にも、似たようなマークが描かれていた。
湾岸戦争で活躍した退役軍人でホームレスだったフィンドレーと、ボリンジャーの間に共通点は見られない。
死体に残されていたマークをよく見てみると、フィンドレーの方にはラインが1本多く付けられていた。
新たな殺人事件が発生する。
殺害されたのはシムス夫妻。
どちらの遺体にも、銃で撃った痕が見られたが、夫のオーウェンは自ら引き金を引いたと見られる。
共に自宅で殺害されたと見られたが、オーウェンだけ屋外に遺棄されていた。
さらに、オーウェンの腕には、ほかの被害者と同じようにマークが。
妻のベスは過去にドラッグやひき逃げなどの逮捕歴があった。
一方のオーウェンは、テンパ内にあるシェルターに寄付された食べ物を宅配するボランティアの仕事をしていた。
ボリンジャーもスープキッチンでボランティアとして活動し、麻薬中毒者の更生にかかわっていたフィンドレーと面識があったことが、ガルシアの調べで判明する。
オーウェンが遺棄されていた現場を訪れるJJ、ロッシ、アルヴェスの3人。
アルヴェスは、遺体が悪環境の場所に遺棄されている点に注目する。
ジョージの遺体は建設現場に遺棄されており、ヘレンの車はごみ廃棄場付近に停められていた。
犯人は故意に人の手によって汚された場所に、被害者を遺棄しているのではないだろうか。
プレンティスたちは、犯人のプロファイルを発表する。
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はじめから終わりまで、不気味な事件でしたね!
事件と並行して、スペンサーがお母さんの面倒を自宅で見るエピソードも挿入されていましたが、こちらも雲行きが怪しかったですし。
こんなふうに気持ちを切り替えながら観ていたような気がします(笑)。
キモくて不気味な犯人は、過去にも何度か登場していますが、今回の犯人もそんなタイプでしたね。
ブライス・ジャーヴィス
出典
口数が少なく、何を考えているかわからないブライスは、謎な部分が多いキャラでしたね。
変な両親に育てられた設定でしたが、それにかかわらず精神病を発症したようで、いつの間にか悪魔崇拝者に。
サタンに忠誠をつくすために自分の体に火傷の痕をつけ、地球を汚す人間を批判し、道徳心の厚い人たちを「生贄」として、ってまったく訳わかりませんね。
全てはサタンのために、なんて、自分の中では筋が通っているのかもしれませんが。
結局こういうタイプの犯人は、「気味が悪い」で片付いちゃうんだよなあ。
エピソードの中で、唯一くすっと笑えたのが、冒頭のシーン。
グレイス監察医が、ケヴィンに「エディ・ハスケルをご存知?」と質問しました。
エディ・ハスケルとは、1957~1963年にアメリカで放送されたテレビ番組『ビーバーにおまかせ(the Leave It to Beaver)』に登場したキャラ。
主人公のビーバーの兄ウォーリーの親友として登場します。
本性は悪ガキなのに、大人の前に出ると、とても礼儀正しい言葉遣いをするなど、態度を変えます。
そんなエディのキャラがよく分かる動画を見つけました。
英語ですが、リアクションだけでも「あ、態度変えてる!」というのがよくわかりますよ(笑)。
グレイス監察医は、ケヴィンに対して「エディの子孫」と表現するほどエディとの共通点を指摘しましたが、どうやら彼の「おふざけ」は、すでにご承知のようですね。
こんな古いテレビ番組のキャラを引き合いに出すなんて、と思いましたが、ビーバーにおまかせは、1980年代に『新ビーバーにおまかせ』としてリバイバルされて、さらに1999年に実施されたTVガイドの調査では、エディは「最も偉大なTVキャラ」の20位に選ばれています。かなり人気のあるキャラなんですね~。
アルツハイマー病が進行しているお母さんとの同居生活を始めたスペンサー。
介護の人もやめてしまい、お母さんを一人きりにして仕事には出かけられませんよね。
お母さんの面倒を見たいスペンサーと、お母さんの間で、何か気持ちのズレがあったのかもしれません。
お母さんは感情の起伏が激しく、落ち着いている時は本当に良いお母さんになります。
スペンサーとも心を通わせ会えますしね。
スペンサーの子供の頃の話。興味深かったな。
でも、スペンサーに向かって「あなた誰?」と、聞いた時は、スペンサーじゃないけど、かなりショックでした!
親に忘れられてしまうなんて。私だったら自分の存在を否定されているような気持ちになるかもしれません。
ところで、スペンサーがお母さんに飲ませていた薬、なんなんでしょうね。
ひょっとして治験薬?
あと、あのスペンサーが新しい介護の人に「ありがとう!」と抱きつきいたのにはびっくり。
初対面の人には、握手すら拒否するのに。よっぽど嬉しかったのでしょう。
そんな気持ちが伝わってきました。
犯人が行なっている儀式は、古代マヤ人がセノーテでしていたものであると指摘したスペンサー。
セノーテとは、天然の井戸のことで、マヤ遺跡のあるユカタン半島に幅広く点在しています。その数およそ3500箇所。
いくつかのセノーテは、洞窟と繋がっていて、水の供給以外に、洞窟で儀式を行なうアクセス路としての役割も果たしていたそうです。
古代マヤ人たちは、地下洞窟が霊界への入り口と信じていました。儀式が行われていた洞窟では、石器や財宝の他に、子供も含む人骨が多く発見されています。
今回のエピソードの原題は「Surface Tension」。
日本語に訳すと「表面張力」と言います。
聞き慣れない名前ですよね。
簡単に言うと、物体の表面上にはたらいている力のことです。
例えば、葉っぱや傘に水滴が残っていますが、これは葉っぱや傘の表面張力と、水滴の表面張力がそれぞれ異なるはたらきをしていることによって起こります。
この場合、個体(葉っぱや傘)は、液体(水)を広げようとしますが、液体は逆に小さくなろうとします。アメンボは水面をスイスイと移動しますが、これも表面張力のはたらきによるものです。
表面張力の意味はなんとなくわかりましたが、なぜタイトル名にしたのか。
地上と陥没との境界線を強調したかったから?
にしても、難解過ぎ(汗)。
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リード: "We must remember that Satan has his miracles, too." – John Calvin
「悪夢も奇跡を起こすということを忘れてはならない」 ジャン・カルヴァン
リード: "Time moves in one direction, memory in another." – William Gibson
「時間と記憶は、正反対の方向に進んでいく」ウィリアム・ギブソン
『アマンダズ・ソング』 ジェイソン・コイタ-("Amanda's Song" (special version for Criminal Minds) by Jason Koiter)