クリマイ世莉が解説!
クリミナルマインド12第8話『案山子』。
恐怖に逃げ惑う女性が男に連れ去られた!
同一犯の仕業と見られる被害者の遺体は2体…
で、3、4、5…一体何人が犠牲になったの!?
犯人と『案山子』との接点は?
そして、エミリーが期待している、新しいBAUメンバーとは?
クリミナルマインド12第8話『案山子(Scarecrow)』あらすじと感想です。
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ワシントン州ヤキマで、5分間に「女性が家のドアを叩きながら助けを求めている」という、通報が警察に複数寄せられた。
目撃者の話によると、女性は裸足で、かなりヒステリックな様子だったという。
そしてフードをかぶった人物が女性を掴み、車に乗せて立ち去った。
ヤキマでは、これまで2体の遺体が発見されていた。1体は死後3年ほど経っており、白骨化していた。もう1体は死後3週間と見られ、身元はデボラ・マクダーモットという娼婦だと判明する。デボラの腰には有刺鉄線が巻かれていて、遺体は南京袋に入れられていた。
現地に向かうBAUメンバーのもとに、誘拐された女性は、シェリル"チェリー"ローリンズという娼婦と身元が判明したとの一報が舞い込む。
そして、地元の警察署でフェレ-リ警部らと対面したリード、ロッシ、プレンティスは、川岸で発見された遺体の周辺を捜索するため、捜索班をリクエストする。
被害者の検死結果の報告を聞くJJとアルヴェス。
ゴス監察医は、3年前の遺体の胸骨や胸郭につけられた、無数の傷を指摘する。傷はハサミのようなものでつけられたと考えられた。遺体からはDNAは発見されていないため、スケッチアーティストに顔の復元を依頼したという。
デボラにも名無しの権兵衛と同様に深い傷が残されていたが、彼女は左目の眼窩と骨盤が折られていた。
遺体が発見された川岸を、捜索班と共に調べるBAUメンバーたち。
JJとアルヴェスは、新たな遺体を発見する。
さらに他の場所からも、複数の遺体が見つかり、その数はあっという間に二桁を超えてしまった。
「アンサブは冷却期間を3年もおいていない」ということに気づくロッシ。
遺体のほとんどは娼婦で、南京袋に包まれているという共通点があった。
遺体を調べていたゴス監察医は、最も古い遺体は5年前との見解を示す。
発見された遺体の中で、最も最近のものは、10日ほど前に遺棄されていた。
アンサブは連れ去った被害者を生かすことはない。
しかし多くの遺体を捨てたこの場所は使えず、他の場所を探すだろう。
それまでチェリーは生かされる可能性はあると、プレンティスらは推測した。
不気味な事件でしたね!
被害者は3人かと思ったら、後から遺体が出てくるわ出てくるわ…
犯人もへんな被り物しているし、あまり話もしませんでしたしね。
最後は穀物が上からドサーッと落ちてきたのにはびっくり。
迫力のあるラストでしたね。
ただ、このラストは、孤独な犯人にぴったりだった気がします。
新しいBAUメンバーは誰かとざわついていたBAUでしたが、本人が最後に登場しましたね。
これからBAUはどうなるのかな。
不安と期待が入り混じるような気持ちでいっぱいです。
エピソードのタイトル『案山子』は、犯人が父親から受けた虐待のひとつでした…
ケヴィン・デッカー
出典
宗教に盲目になったケヴィンの父ジョンは、外部との関わりを絶ち、自宅の農場を有刺鉄線で囲み、息子をムチで打つなどの虐待をしていました。
年頃になって異性に興味を持ち始めた息子を汚らわしいとして、息子を案山子のように縛り付けて放置。
ここまでされたら、誰だっておかしくなりますよね。
異性に興味を抱くことに対して大きな罪悪感を抱えることになったケヴィンは、父親殺害、後慕っていたウェンディも殺してしまいます。
虐待を受けていた父親を殺害したことは理解できますが、ウェンディは?
彼女がいなくなれば、不純な気持ちを抱かなくて済むと思ったのでしょうか。
もしそうなら、父親の罪は重いですよね。
年頃なら、好きな相手と一緒にいたいとか、触れ合いたいと感じるのは、人間として自然なことなのに。
女性と関係を持ちたい、そんなことを考えるなんて、汚らわしい!
という葛藤を、被害者の数だけ繰り返してきたのでしょうか。
そう考えると、ケヴィンの深い孤独が感じられて、やりきれない気持ちになりますね。
新しいBAUメンバーは、プロファイラー歴20年のベテラン、スティーヴン・ウォーカー。
エミリーがインターポール時代に知り合い、ロッシとも早い時期から顔見知りだったようです。
落ち着いた雰囲気もあるし、プロファイラーとしての経験もある。
とても新米とは呼べません。
「秘密兵器」とロッシは言ったけれど、凄腕プロファイラーのようです。
これであのMr.スクラッチと決着がつくのだろうか。
頼みますよ!
ガルシアがルークに言っていた"newbie"とは、「新米」とか「新入り」とかの意味があります。
ルークは"newbie"と呼ばれることを、あまり好んでないようですが、そんなことはおかまいなしに、連発するガルシア。
新しいBAUメンバーが来れば、自分はもう"newbie"と呼ばれなくなることを期待していたルークでしたが、その新しいメンバーがスティーヴンではねぇ…
やっぱり"newbie"なルークでした^^;
捜査のため川岸を歩いている時、ルークがJJに"Man plans and God smiles, right?"(人間は計画を立てるが神は微笑む、だね?)と言いました。
これは、"Man plans and God laughs."(人間は計画を立てるが神は笑う)ということわざをもじったものと考えられます。ことわざには、計画通りにいくとは限らないので、未来のことについてあれこれ憂いても仕方ないという意味があります。
事例に挙げられた『グリーン・リバーキラー』とは、1980年代から1990年代にかけて、グリーン・リバー周辺で起きた事件のこと。
事件の犯人ゲイリー・リッジウェイは、50人近くの被害者を殺害、そのほとんどをグリーン・リバー周辺に遺棄しました。
ゲイリー・リッジウェイについて、別記事にまとめましたので、興味があったら読んでみてください。
⇒ グリーン・リバーキラー(ゲイリー・リッジウェイ):底なしの性欲と憎悪を抱えた野獣
ルークが事例に挙げた『ロングアイランドの連続殺人鬼』は、1990年代後半から2010年代はじめにかけてロングアイランドで発生した、未解決事件。
2010年12月にジョーンズビーチ州立公園で4遺体が発見され、2011年3月~4月にはさらに6遺体が見つかりました。遺体はいずれも南京袋に入れられていたそうです。
これまで事件の容疑者と見られる人物が複数浮上しましたが、逮捕には至っていません。
また、発見された10遺体の他にも6遺体がロングアイランドで見つかっていますが、事件との関連性は不明とのこと。
未解決事件が発生した時期とはとは少しずれますが、ロングアイランドと言えば、ジョエル・リフキンというシリアルキラーが、有名です。
ジョエル・リフキンは、1989年から1993年にかけて、17名を殺害したシリアルキラーで、9件の殺人事件で終身刑を受けました。
ロングアイランドは物騒な場所ですね。
しかも未解決事件が多いとは。
オプス・デイとは、ホセマリア・エスクリバー(1902~1975)が1928年にスペインで設立した、ローマ・カトリック教会の組織です。
組織は神の教えを人々に広め、教えに沿って生活するよう教えることを目的としています。
そのため組織に属するメンバーは、全生涯を神に捧げることを誓い、宗教中心の日常生活を送ります。
悩みが出た時も神の教えをもとに解決するなど、メンバーにとって「カソリック教徒として聖性に生きる」ことが、究極の目的です。
オプス・デイの活動は世界中に広がり、日本では兵庫県芦屋市に本部があります。
ディーンズリストとは、成績優秀者のリストのことで、アメリカのカレッジや大学では当たり前のように作成されています。
アメリカではGPAという成績評価がありますが、ディーンリストに掲載されるには、GPA3.5以上の成績を修める必要があるなど、一定の条件を満たす必要があります。
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リード: "God sometimes takes us into troubled waters, not to drown us, but to cleanse us." – Unknown
(「神が時として我々を荒波に放り込むのは、溺れさせるためではなく、清めるためだ」 作者不詳)
ロッシ: "Sometimes good things fall apart so better things can fall together." – Marilyn Monroe
(「いいものは崩れ去ってしまうのは、もっといいものが生まれるためだったりする」 マリリン・モンロー)