クリマイ世莉が解説!
クリミナルマインド10第7話「ハッシュタグ」。
ネットセレブを目指すSNSの強者たちが相次いで狙われる事件!
「自撮りキラー」の存在は瞬く間にネット上に広がり人々はパニックに。
そして不気味なマーク・トウェインの画像。
それが写り込んだら自撮りキラーのターゲットという印、という噂が更に拍車をかける!
ハッシュタグに隠された犯人の意図を暴き出せ!
クリミナル・マインドシーズン10第7話「ハッシュタグ(Hashtag)」のあらすじと感想です。
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メリーランド州ベセスダ。
タラ・ハリス(Tara Harris)というティーンネイジャーが、自宅で何者かによって首を切られ殺害された。
タラはソーシャルネットワークでは20万人のフォロワーを持つほど影響力のあるユーザー。
犯人は、殺害したタラの画像を「Fear me(恐れよ)♯Selfi(自撮り)」というメッセージとタグとともに投稿、それは瞬く間にネット上に広がり、「自撮りキラー」として知られるようになっていく。
この犯人の行動から、周囲に無視され続け注目を浴びたいという犯人の心理を分析したホッチナーたちは、これはほんの序章ということを予測、現場に向かうのだった。
タラは自宅で鏡を見ている時に犯人に襲われた。
犯人はタラの頭を鏡に打ち付け、割れた破片でタラを殺害している。
検死の報告を受けるロッシとキャラハンは、もし犯人がタラを狙って犯行に及んだとしたら凶器は持っていなかったのか、始めから鏡を凶器に使おうと決めていたのかという疑問を抱く。
ガルシアは、タラと一緒にセルフィにおさまっている画像や、盗撮したような画像を投稿していたチャールズ・ローン(Charles Lorne)を発見する。
ローンはタラが殺害される前に買い物に行っていたショッピングモールに勤務しており、拘束されたローンは、自分はタラのいちファンを強調する。
そして、タラがモールに男性と来ていたことを話す。
「自撮りキラー」出現後、「ネット上で自分の自撮りに"ミラーマン"の画像が写り込んでいたら自撮りキラーのターゲットになる」という噂が立ち始める。
"ミラーマン"として写り込んでいる画像は、編集されたマーク・トウェインの肖像画で、不気味な雰囲気を漂わせている。
リードは、殺人の動機が個人的なものなら、次のターゲットはタラの交友関係者である可能性が高いと指摘する。
新たな事件が発生する。
被害者はアレクサンダー・チェイス(Alexander Chase)という、やはりソーシャルネットワークで多くのフォロワーを持つ人物だった。
タラとも顔見知りで、タラが訪れていたモールで働いているガールフレンドを、車の中で待っている時に殺害された。
タラと同じように、犯人はアレクサンダーを殺害後、セルフィーを撮り、「恐れよ」というメッセージとともに投稿。
しかしハッシュタグは「Mirrorman(ミラーマン)」となっていた。
さらに、アレクサンダーはネイルガンで殺害されており、座席にはネイルガンで打ったとみられるハッシュタグの記号が残されていた。
犯人は「自撮りキラー」と呼ばれるのを好まず、自ら「ミラーマン」と名乗り始めたのだ。
ホッチナーたちは犯人のプロファイルを発表する。
犯人が今夜犯行を起こすのではないか、というモーガンの予測どおり、ダニエル・オズボーン(Daniel Osbourne)が自宅で殺害される。
ダニエルには過剰殺傷の痕があった。
さらに、殺害される前に、ミラーマンを侮辱するような動画を投稿していたことがわかる。
犯人が怒りにまかせて行った犯行と見たホッチナーたちは、プロファイルを修正、犯人は成人した男性ではなく、もっと年齢の低いティーンネイジャーとの見方が強まった…
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とっても不気味なエピソードでしたね!
犯人が最後の方まで分からなかったし、加工されたマーク・トウェインの顔、怖かったし。
そして、タラを盗撮していたローンがいたり、プロファイリングが発表された後に起こった事件から犯人像が修正されるなど「こんなことする犯人誰だろ?!」が最後まで続いてハラハラしました。
最後の最後まで目立つことにこだわっていた犯人は、もう、「ヤレヤレ┐(´д`)┌」というキャラでしたね。
ハラハラといえば、モーガンとサバンナの関係。
どうなることかと思ったけど、めでたしでよかった(*´ェ`*)
「身内」のエピソードは隠し味の効いた料理のようで、今回もどんよりすることなく、楽しく観ることができました。
SNSの有名人たちを狙った今回の犯人。
ウィリアム・プラット
なんや、ミラーマンが写ってた!と、ビクビクしていた青年の一人やないの!
このときは、「次に狙われるのはこの子かな」と思ったものです。
全く気が付かなかった。
プロファイリングでは始め、犯人は30代後半と見られていましたが、蓋を開けてみたらティーンエージャーでした。
ダニエルに挑発されて激怒、パソコンを叩き壊すところを見ると、大人気なかったし、すぐに復讐しに行きましたよね。
そこからホッチたちに「アンサブはおっさんじゃない、若造だ!」と、見破られてしまいましたが。
ウィリアムは両親を交通事故で失うというつらい経験から、その心の拠り所を友人のコナーが作ろうとしていたミラーマン伝説に求めたのでした。
コナーが投稿していたミラーマン伝説の文章から稚拙な部分があることに気づき、それがウィリアム逮捕のきっかけになったのですが、それを見破ったJJたちってやっぱりすごいな~。
身内を失い孤独だった、そして誰も自分に注目してくれない。
これほど心寂しいものはありませんが、ウィリアムはその寂しさがとりわけ大きかったのかもしれませんね。
そして、SNSで注目されたいと切望するようになり、ミラーマン伝説を本物にしようとした。
にしても、こいつには同情のかけらも浮かびませんよね。
メディアに注目されて嬉しそうな笑みを浮かべ、被害者の首にネイルガン。
さらには入院先でセルフィ。
一命をとりとめたウィリアムは今後、注目を浴びてることに優越感を感じながら裁判に進んでいくんでしょうね。
こういうタイプのシリアルキラーはたくさんいるけど、考えたくないですね…
サバンナを喜ばせようと、バカンスの計画を立てていたモーガン。
「またドタキャンされるのでは…」と、まったく準備をしていないサバンナにも「今回は大丈夫だから」と。
やっぱり大丈夫じゃなかった!!
どうしたものかと悩んでるモーガンにガルシアは、サムと自分のことを引き合いにして
「大きなプランを立てないで、小さなことでもいいから何か実行できることをしたらいい」と、アドバイスします(ガルシアとサム、ちゃんと付き合ってるようですね^^)。
それを参考に、モーガンがしたことは…
サバンナと一緒に住むこと!
そう、これでいいんですよね!!
モーガンだったら近くのスーパーに一緒に買物に行くだけでも幸せですよ、私は。・゚・(ノ∀`)・゚・。
サバンナもたぶんこんな気持ち(だと思う、笑)。
サバンナがすごく喜んでいた顔が印象的でした。
いくら隣同士でも、距離はあるんですね。
一緒に住むということと全然意味が違いますよね!
それがすごくよくわかりました。
モーガンとサバンナ、これで心置きなくいつでも仕事に出動できるかな(笑)
被害者の自宅に、現場検証として訪れたモーガンとスペンサー。
そこにはすでにマスコミが押し寄せていました。
2人は「ノーコメント」を連発し、あっさりと家の中に入って行きました。
まあ、普通の対応といえばそうなのですが。
シーズン7、4話「失われた痛み」では、モーガンがマスコミにふざけて「自分はDr.リード」と名乗り、スペンサーの携帯番号をマスコミに教え、捜査中のスペンサーの携帯がやたらと鳴った、ということがありました。
それと思わず比べてしまったので「今回の2人はなんかあっさりしているな~」と感じてしまったんですね。
2人ももう十分に大人になってしまったから前みたいなじゃれあい少なくなったのかな^^;
でもまたいろんな2人のじゃれあい見てみたいです。
にしても、タラの家に到着し、車から出てきたスペンサーとモーガン。
この2人、捜査官というよりも、モデルですよね。
かっこいー!!
エピソードでは全然重要なシーンではありませんが、ひとつだけ、ものすごく笑ってしまったシーンがありました。
それは、コナーの家に地元の警官とJJ、ケイトが乗り込む時、ドアに鍵がかかってなくて、警官がドアを普通に開けて入ったところ。
モーガンだったら「ドアを開けろ~!」とか言って勢い良くドアを蹴破りますよね。
でも、このおまわりさん、普通にドア開けてる!
なんかあっさりしすぎて笑えました(笑)
殺害されたタラの自宅を訪れたモーガン。
ローゼンバーグ刑事から、タラについて報告を聞いていたモーガンが、「インターネットは永遠だな」とつぶやきましたが、このときシーズン5「インターネットは永遠に」を思い出しました。
このときの犯人、げっそりくるほどのナルシスト野郎でしたよね。
ITの専門知識があり、インターネットやソーシャルネットワークを犯罪に利用してましたが、中毒のようにSNSを利用し、セルフィを投稿し続けていたタラとは似たようなものをモーガンは感じたのかもしれませんね。
マーク・トウェインは、「トムソーヤの冒険」の著者で知られるアメリカの小説家。
プロファイリングでは、マーク・トウェインの画像が使用されたのはトウェインが、「アメリカ文学の父」という名声を得ていたからということですが、ウィキペディアによると、ウィリアム・フォークナーは、マーク・トウェインのことを「最初の真のアメリカ人作家であり、我々の全ては彼の相続人である」と、評したそうです。
ちなみにマーク・トウェインの本名は、エピソード中にスペンサーが言った、サミュエル・クレメンズですが、スペンサーはクレメンズのことを「学術的野心の高い、非道バージョンの彼」と言ってました。
なぜなのか、調べてみたけどその根拠がよくわかりませんでした。
スペンサー、その情報はどこから?
「ミラーマン」が画像に映っていると、自撮りキラーの次のターゲット、という噂がネットに広がっている時ガルシアがそれを「クリーピーパスタ」といいました。
実際に使われているインターネット用語で、「ネット上に広がる都市伝説や物語」という意味があります。
直訳すると「奇妙なパスタ」かな、と思ったのですが、調べてみると「Copy paste(コピー&ペースト=コピペ)」から来ています。
「creepypasta wiki」など、クリーピーパスタ専用のまとめサイトも存在しています。
スペンサーが事例に上げた「スレンダーマン事件」は、実際にクリーピーパスタがきっかけになって起きた事件。
スレンダーマンは、インターネット上に広がる架空のキャラクター。
ひょろっとした外見で、異常に手足が長く、黒いスーツを着髪の毛、耳、口、鼻、目がない。
また、森に住んでいて、プロキシーズという手下を連れることもあり、子供の集団を見つけるとさらおうとすると言われています。
そのプロキシーズになりたくて、事件を起こしたのが、12歳のモーガン・E・ガイザーとアニサ・E・ワイヤー。
2人は同じく12歳の同級生を森に誘いだすと、ナイフで体を19回刺しました。
幸い被害者は命をとりとめましたが、2人は逮捕され、裁判でプロキシーズになりたいと証言。
社会に衝撃を与えました。
今回のエピソードでは、犯人が犯行後被害者の写真をネットにアップしましたが似たような事件が実際にありました。
デービット・カラックは、2014年11月、ガールフレンドを殺害し、その画像を4chanに投稿したのです。
しかも、投稿した写真は、殺害後裸にして写したものばかり。
きっかけは、ガールフレンドが浮気したことによる口論ということですが、死体を投稿する、しかもわざわざ裸にしたものというところに、カラックの残忍性がうかがえます。
カラックはこの事件で懲役82年の有罪判決を受け、服役中です。
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モーガン: "Naïveté in grownups is often charming; but when coupled with vanity, it is indistinguishable from stupidity." — Eric Hoffer
(「大人の純粋さはしばしば魅力的だが、虚栄心と一緒になると愚かさと見分けがつかなくなる」エリック・ホッファー)
モーガン: "There is a fellowship more quiet even than solitude, and which, rightly understood, is solitude made perfect." — Robert Louis Stevenson
(「孤独より静かな仲間がいる。それは間違いなく完全に作られた孤独だ」ロバート・ルイス・スティーヴンソン)
ベイブ・ユース「ブレイク・ミー」(Break Me by Babe Youth)
ザ・ハンドレッド・デイズ「フェイマス・オーバーナイト」(Famous Overnight by The Hundred Days)
挿入されたシーン。