モーガンの故郷、サウスタウンで連続殺人事件発生!
犯人が残したメッセージを見て、愕然とするモーガン。
事件にまさかあの人物が関係していたとは…
過去の心の傷と闘いながら、必死で捜査を進めるモーガンにエールを送りたくなるこのエピソード!!
そしてあの「ジャイアン」も健在!
クリミナル・マインドシーズン8 第18話「光と影(Restoration)」のあらすじと感想です。
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シカゴサウスタウンで、2件の連続殺人事件が発生した。
被害者はどちらも男性で、死因は拳で激しく殴られたことによるものだった。
さらに、性的暴行のあとはなかったものの、被害者たちの下着は、足首のところまで下ろされていた。
2件目の事件現場を捜索するアレックスとモーガンは、現場に残されていた飲み物の瓶や、店内の防犯カメラのディスクが抜かれていること、そして、店主である被害者の最後の客が子どもたちであったことに注目する。
一方、新たに発生した殺人現場を調べていたJJとロッシは、「"Look up to the sky"(空を見上げろ)」という犯人が残したものとみられるメッセージを発見する。
JJがそれをモーガンに伝えると、モーガンは動揺する。
そして、モーガンもまた現場で同じメッセージを発見するのだった。
警察本部でモーガンは、この事件はCarl Buford(カール・ビューフォード)が関わっている、と言い、「空を見上げろ」というのは、ビューフォードに性的いたずらを受けているときによく言われていた言葉だったとホッチナーたちの前で告白する。
犯人は、ビューフォードの被害を受けていた少年の一人の可能性が高まった。
ホッチナーたちは犯人のプロファイルを発表する。
かつてビューフォードのコミュニティセンターを訪れたJJとリードは、犯人に結びつく手がかりを探すため、センターに残されていた過去の資料を調べる。
一方モーガンは、アレックスとともに、ビューフォードの被害者の一人、James Barfield(ジェイムス・バーフィールド)を訪れるが、ジェイムスはビューフォードの被害者の少年たちの名前の公表を頑なに拒む。
JJとリードも収穫はなく、ホッチナーたちの捜査は行き詰まる。
モーガンは、刑務所に服役中のビューフォードとの面会をホッチナーに申し出るが、ホッチナーはモーガンに、JJの認識インタビューを受けるように指示を出す。
しかしこれも効果がなく、ホッチナーは自分が付き添うという条件で、モーガンとビューフォードの面会を許可する。
刑務所でビューフォードと対面するモーガン。
いくつかのやりとりのあと、ビューフォードは自分の被害者である少年たちの名前を用紙いっぱいに書き始める。
そして、後日ホッチナーたちの捜査で、犯人の可能性の高い人物の名前が浮上する…
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シーズン2エピソード12話「疑惑のプロファイラー」を見てないと、なんのことかわからない、というくらいリンクしていたエピソードでした。
シーズン2では、故郷に帰省したモーガンが、顔なじみの少年を殺害したという容疑で逮捕されてしまいます。
その少年を殺害したのはカール・ビュフォードで、モーガンのかつての恩師。
カールは、父を失い、自暴自棄になってるモーガンを救い、大学に進学するまで立ち直らせた、人物
ところがカールは、モーガンが少年のときに、虐待し続けていて、それがエピソード内で明らかになりました。
ストーリーが進めば進むほどシーズン2のエピソードが懐かしくなって、犯人が誰だかわかった時は、もう一度見直したくなって観てしまいました^^;
それくらいエピソード同士がつながっていましたね~。
あ、でも6年ぶりに会ったビューフォードは変わってましたね~。
イスラム教に回収し、ムハンマドという名前になってましたし、自分のこと「マルコムx」だとも言っていてこれはかなり予想外でした~(;´∀`)
モーガンの過去と深く関わりのあるこのエピソード。
自分の思い出したくない辛い過去と闘いながら、それでも懸命に捜査を続ける彼の姿は、本当に男の美しさを感じました。
うわあ~、モーガンにクラクラ~(*・ω・*)ポッ
ビューフォードは憎い存在ですが、悪の道に進もうとしていたモーガンを救い出し、FBIに入るきっかけを作ったのも確か。
その2つの心の葛藤がよく描かれていて、シェマー・ムーアの演技を通してそれが痛いほど伝わってきたので感情移入がハンパない!
モーガンファン、そして、クリマイファンとしてはもう最高のエピソードでしたね~。
「疑惑のプロファイラー」にも登場した、ゴーディンスキー刑事。
2年前に昇格したので、ゴーディンスキー署長ですね、今は。
シーズン2のエピソードでは、その風貌から、「ジャイアン」なんて思わず呼んでしまいまったキャラでした^^;
シーズン2では、モーガンを容疑者と疑ってかかって、ビューフォードの肩を持つ態度に腹が立ち、あんまりいい印象は受けませんでしたが、今回のエピソードでは
6年前の自分の非を素直に認め、モーガンに謝っていました。
ゴーディンスキー署長の態度が軟化したのも、モーガンたちの地道な捜査によって真実が明らかになったからだと思いますが、根はいい人なんですね~。
エピソードの冒頭で、モーガンが持ち家の修復をしているシーンが出てきますが、そこへロッシが登場してモーガンは「renovation(改装)」しているという言葉を使います。
でもモーガンはそれを否定して、「restore(修復)」と言い、改装とはぜんぜん違う、と答えます。
このエピソードの原題は「Restoration」で、修復とか復元という意味がありますが、このエピソードで重要なメッセージを送ってるのではないか。
そうあれこれ考えてみましたがはっきりしたことは思いつきませんでした^^;
たぶん、犯人が、ビューフォードから受けた心の傷を修復するために殺人を重ねている、ということと、モーガンの心のなかを表現していると思うのですが。
モーガンの人生でビューフォードが与えた影響は大きく、ビューフォードを否定したくても否定出来ない、つまり内装をすっかり変えて新しい自分として出発できない。
でも、今の自分がいる背景にはビューフォードの存在は否定出来ないということを受け入れ、心の葛藤を解消すれば、また前に一歩前に踏み出せるのではないか。
今回の事件は、モーガンの心の修復を果たすきっかけなのかも。
そんなふうに感じました。
エピソードの最後、また家の修復をしているモーガンが、手を休めて空をみあげたシーンが印象に残りました。
シャッターはつけないかもしれませんね、ってちょっと考え過ぎな^^;
ロッシが粋なことを言うのは今に始まったことじゃありません。
家の修復に精を出しているモーガンのところに、bere(アルコール)を持って現れ、これでちょっと休憩しようぜ」といったシーンは、ロッシの性格が出ていてよかったですね~。
エピソードにはあまり重要じゃないけれど、このシーン、本当に好きです!
モーガンのお母さんが作ったという「ピーチコブラー」というデザートですが、これはアメリカ南部の代表的なお菓子なんですね~。
作り方は、その過程によってまちまちのようですが、砂糖をからめて煮た黄桃と、クランブルやパイ生地を焼いて、アツアツのうちにアイスクリームと一緒に食べるんだそうです。
美味しそう~。
黄桃の他にも、イエローネクタリンや黄桃のシロップ漬けなどで作るそうです。
私も試してみたくて、イエローネクタリンで作ってみました。
熱々のピーチコブラーと、冷たいバニラアイスクリームの食感が最高!
けっこうクセになりそうなデザートでしたよ。
性的虐待を受け、FBI捜査官になったモーガンのモデルは、James T. Clemente(ジェイムス・クレメンテ)という実在の人物なんだそうです。
クレメンテ氏は、ギデオン役だったマンディ・パティンキンと知り合いになったことがきっかけで、クリミナル・マインド シーズン1から個人的にアドバイスをしている、元FBI捜査官。
今ではコンサルタントとして、クリマイ製作に大きく関わっています。
モーガンに妙に説得力があったのは、こういうバックグラウンドからだと思いますが、エピソードの最後のモーガンのセリフのように、同じような境遇にあっている人たちに勇気と希望を与えるなと思うほど、力強いですよね。
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ロッシ: "I'm dead, only vengeance can restore me." — Terry Goodkind
(「私は死んでいる。私を蘇らせるのは復讐のみ」テリー・グッドカインド)
モーガン: "For darkness restores what light cannot repair." — Joseph Brodsky
「光が修復できないものを、闇が蘇らせる」ヨシフ・ブロツキー)
クリス・ヴァダラ「イン・ア・センティメンタル・ムード」(In a Sentimental Mood by Chris Vadala)