未解決事件の被害者が誘拐された!
犯人は「ピアノマン」と見られているけど、同じ被害者を再び襲う「ピアノマン」の意図は?
別のレイプ犯の出現で、捜査がますます複雑に!
「ピアノマン」は別人、それとも同一犯?
ホッチたちのプロファイリングで浮かび上がった「アンサブ」に「えっ?!」となる、かも?
クリミナル・マインドシーズン7 第12話「ピアノマン(Unknown Subject)」のあらすじと感想です。
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テキサス州ヒューストンで、Vanessa Cambell(ヴァネッサ・キャンベル)が何者かに拉致された。
ヴァネッサはヒューストンの強姦魔「ピアノマン」の被害者だった。
ピアノマンは5年間で12人の女性を襲い、ホッチナーたちは8ヶ月前に相談を受けたことがあった。
ピアノマンの手口は、被害者にレイプドラッグを飲ませピアノ線で縛った後、後犯行に及ぶというもので、被害者は何一つ覚えていないというのが特徴。
しかし今回は被害者をふたたび襲い、拉致するというふうに犯行がエスカレートしており、ヴァネッサは2人目の被害者だった。
現場の写真を見ていたプレンティスはヴァネッサが吐いたとされる吐しゃ物に注目する。
成分は水と塩だと聞いたプレンティスは、自家製の吐剤と判断、ヴァネッサは「異変」に気づき、急いで処置をしようとしたが、ドラッグの作用を消し去ることはできずに拉致されたと推理する。
ヒューストン警察に到着したホッチナーたちは、刑事からヴァネッサら2件の他に、3件の被害者が、ピアノマンに再び襲われたという報告を受けた。
しかしDNAは検出されておらず、一番初めの被害者のときにグラスについた指紋があったが、2件目の時は発見が遅れたため証拠が破棄されており、照合不能となってしまっていた。
一方ヴァネッサの家を訪れたモーガンとリードは、メディアセンターには過去かけられた20曲の履歴があったのに、MP3プレーヤーではそれが削除されていることに気がつく。
ガルシアが調べると、誰かが午後7時43分に削除した形跡があり、さらに、午後7時36分にUSBに保存した曲を、MP3にダウンロードしてかけていたということを発見した。
犯人がかけたとされる曲を突き止め、その曲が流れると、ヴァネッサの夫は「それを止めてくれ」と言った。
理由を聞くと、ヴァネッサが涙を流すほどその曲を憎悪していたからだと説明する。
ピアノマンの再度被害にあった女性たちに話を聞くと、犯行の時にピアノマンがかけたとされる曲を挙げ、ピアノマンはそれぞれの被害者にそれぞれピアノバラードをかけていたことがわかった。
その時ホッチナーのもとにモーガンから、ヴァネッサの遺体を発見したという連絡が入る。
ヴァネッサは、ピアノ線で絞め殺されていた。
ヴァネッサの遺体を司法解剖したドクターによると、ヴァネッサには新しくできたピアノ線のあとは認められたが、性的暴行は受けていなかった。
さらに、ヴァネッサの口内にクロロプレンゴムの一部が残されていたことから、ドクターは、「ヴァネッサは途中で意識を取り戻し、犯人に噛み付くなど反抗したのではないか」と、予測する。
なぜピアノマンは引越しした被害者たちを再び襲うことができたのか。
被害者たちに共通点がないか探していたガルシアは、被害者はそれぞれ別々の病院に通い、別々の医師に診断を受けていたが、Herman Scobie(ハーマン・スコビー)という病院に勤務する男の名前が浮上した。
スコビーは、ピアノマンの被害にあった女性が通院した3つの病院に、ローテーション勤務していた。
さらに、彼女たちが被害を受けた後、彼女たちの保険にアクセスしていたことも判明した。
スコビーの自宅に急行したロッシ、モーガン、JJとスワットチームたちはスコビーを拘束、外に停めてあったバンからはクロロプレンゴム製の手袋が発見された。
ピアノマンの被害者の一人、Diana(ダイアナ)は2度目に襲われた時、犯人はピアノバラードをかけなかったが、犯人が自分にささやいた、
「「"nobody believes a slut who cries wolf"(誰も嘘を言うヤリマンの言うことなんか信じねえよ)」という言葉を覚えていた。
そのセリフをスコビーに言わせようと取り調べで駆け引きをするプレンティス。
やがてスコビーが
"nobody believes a slut who cries wolf"という言葉を吐いた時、それを聞いたダイアナは激しく動揺、スコビーが自分のレイプ犯だと確信する。
一方、スコビーの自宅を捜索していたモーガンたちは、スコビーがピアノバラードを好むような年齢にしては若すぎるということに気がつく。
そうなるとスコビーはピアノマンのプロファイルにはマッチしない。
スコビーがレイプ犯であることは間違いないが、ピアノマンはスコビーではなく別人の可能性がある。
スコビーがピアノマンではないとしたらピアノマンは何者でどこにいるのか?
物語は新たな局面を迎える。
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この人が犯人かなぁという気持ちはあるんですけど、見かけがどうしてもそう見えないし、もしかしたら違うかも、と思わせるようなことが起きるんですよね~。
なのでなんか最後まで騙されたような気分でした^^;
話の設定や犯人にたどりつくまでの話の展開は相変わらず凝っていたので、最後まで飽きずに見ることができましたよ。
スコービーがけっこうずる賢い犯人で、どうやってバレないように犯行を犯したか、その狡猾さはむかつくけど、サスペンスドラマとしてはちょっとした見どころだと思います。
ほんの一瞬だったんですけど、スコビーをつかまえるときに一撃を食らわせたモーガンはものすごくかっこよかった!
スコビーすごい弱い(笑)
さて、「ピアノマン」に話は戻りますが、こいつは卑劣で、女の敵というキャラでしたね。
自分の非を認めなかったどころか、最後は自分で警察に電話をかけ、レジーナに罪を被せようとする悪どさ。
このときの顔見てるとホント、ムカついて仕方ない!
まあ最後は賢明なホッチにお縄になってましたけどね。
このときの顔見てるとホント、すっきりして仕方なかったです(笑)♪
あと、このエピソードは、エミリーがドイル事件で精神的にダメージを受けていることを溶けこませていることに成功していると思います。
あれだけの事件を経験し、また仲間を一時的にも裏切ってしまったわけですから、さすがのエミリーも「なかったこと」で片付けるわけにはいきませんよね。
カウンセリング受けていましたが、その報告書を読んだホッチ、「エミリーは頑張りすぎているのでは」と推測。
でも、この頑張りが、今回の事件を解決するのに役立ったのかもしれません。
事件の被害者が女性だったこともあり、被害女性の痛みを聞く役に徹するエミリーだけに、心を開く被害者もいたので。
と、いろんなエミリーをこのエピソードでは観ることができます♪
やっぱりあの事件から完全に立ち直っていないエミリー。
最後、レジーナの事情聴取をしている時、レジーナから過去になにかあったことを悟られ、「あなたのモンスターは死んだ。私は一緒に生き続けなければならない」
と言われた後、「いい日じゃなかった」って言ってましたね。
エミリーの心の傷が、これがどういう方向に進んでいくのかちょっと嫌な胸騒ぎはしましたけど、1日も早くもとに戻って欲しいですね。
今回のエピソードの脚本を書いたブリーン・フレージャーは、今回の登場人物
ピーター・ジョシュア
レジーナ・ランパート
ハミルトン・バーソロミュー
ハーマン・スコビー
は、1963年の映画「シャレード」から拝借したということです。
この映画は、ブリーンのお気に入りの映画で、でも、初めから「名前を使おう!」と思っていたわけではなく、フッとした思いつきでつけたそうです。
「シャレード」では
ピーター⇒ケーリー・グラントが演じた、主人公の相棒的存在
レジーナ⇒オードリー・ヘップバーンが演じた主人公
ハミルトン⇒黒幕
ハーマン⇒レジーナの夫が持ち逃げした25万ドルを探している泥棒
でした。
ドラマでは、ピーターはスコビーの弁護士という、ちょい役でしたが、レジーナは、犯人のハミルトンを追い詰める、かっこいい女性でした。
こんなふうに映画とリンクしながら観ると、またちょっとした面白さがあるかもですね~。
今回のエピソードのタイトルは、「Unknown Subject(アンノウン・サブジェクト)」。
エピソード内ではよく「アンサブ」って省略されていますが、これはまだ明らかになってない段階の犯人のことを指すんですね。
「アンサブ」については、「「アンサブ」?!意味はこんなところにあった」で、詳しく説明していますので、興味があったら読んでみてくださいね。
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ホッチナー: "We do not suffer from the shock of our trauma, but we make out of it just what suits our purposes." — Alfred Adler
(「トラウマは苦しみの源とは限らない。それぞれの目的に沿ったものをもたらすのだ」アルフレッド・アドラー)
プレンティス: "All the art of living lies in a fine mingling of letting go and holding on." — Henry Ellis
(「人がうまく生きていくには、あきらめと執着を適度に持ち合わせることだ」ヘンリー・ハヴロック・エリス)
シカゴ「ユア・ザ・インスピレーション」(You're the Inspiration by Chicago)
ボニー・タイラー「トータル・エクリプス・オブ・ザ・ハート」(Total Eclipse of the Heart by Bonnie Tyler)
エア・サプライ「メイキング・ラブ・アウト・オブ・ナッシング・アト・オール」(Making Love Out of Nothing At All" by Air Supply)