クリマイ世莉が解説!
クリミナルマインド12第15話『獄中の洗礼』。
フィラデルフィアの夜の街に、突如現れた通り魔!
通りすがりの人に硫酸をかける、とっても酷いヤツ。
捜査が進むにつれて、犯人の動機がどんどん明るみになる展開にドキドキ~!
一方スペンサーは刑務所生活が始まり、別の意味でドキドキが…
クリミナルマインド12第15話『獄中の洗礼(Alpha Male)』あらすじと感想です。
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フィラデルフィアで、通行人が硫酸をかけられるという事件が相次いで発生した。
昨夜は2件。先週も類似事件が2件発生しており、1名が命を落としている。
犯人が通りすがりに硫酸をかける様子が、監視カメラに捉えられていた。
犯人は小柄であることから、女性の可能性も視野に入る。
入院中のコルトン・デイヴィスとニーラ・トラヴァースのもとを訪れた、JJ、ロッシ、ウォーカー、アルヴェス。
2人共犯人の顔は見ていないが、犯人が英語以外の言語を口走っていたことを覚えていた。
さらに、デイヴィスとトラヴァースは、行動は異なるものの、火曜日の夜外出していたことがわかる。
別の日に被害にあった被害者2人を調べると、彼らはどちらも日にちは違えども、独身者を対象にしたナイトイベントに参加していたことが判明した。
新たな事件が発生する。
被害に遭ったのは男女のカップルで、日中での犯行だった。
犬の散歩をしていたという目撃者は、犯人が口走っていたのはラテン語であったことを覚えていて、その言葉を聞いたアルヴェスは「私はそれを破壊するであろう」という意味であることをメンバーに伝える。
さらに、ガルシアの調査で、そのフレーズは、エレミア書18章から引用されたものであり、乱射事件を引き起こした、エリオット・ロジャーが引用したものでもあった。
エリオット・ロジャーは、2014年アイラビスタ銃乱射事件の犯人で、カップルや女性らへの憎悪が動機だった。
さらに調べを進めていくと、ロジャーは「Maanosphere(マノスフィア)」というサイトのユーザーであることがわかる。
マノスフィアには、ルックスの良い男女の写真と共に、彼らの容姿を批判する書き込みが認められた。
投稿されている写真の男女の中には、硫酸事件の被害者も含まれていた。
プレンティスたちは、犯人のプロファイリングを発表する。
次の被害者を予測したBAUメンバーは、犯行を阻止するために被害者のもとに急ぐ。
しかし、次の被害者となったのは、予想外の人物だった…
こんな犯人と道で出くわしたら嫌だな-、と思えるような内容でしたね!
まあ、年齢的に、私は彼のターゲットではありませんが^^;
通りすがりに硫酸かけられたら、何もできませんよね。
と、この事件は置いといて…
やっぱり気になるのは、スペンサーの行方ですよね!
いきなり意地悪な看守に、一般棟にわざと振り分けられてしまうし。
そこで待っていたのは、凶暴な囚人グループ。
お決まりの設定だけど、スペンサーが彼らに絡まれて、絶体絶命の時は、ドキドキしましたー(心臓に悪いよ)。
犯人・事件の展開共にスリルはあったのですが、スペンサーの方が気になって、インパクトに欠けたかな、という感じです。
モテない男の犯行でした。
アラン・クロフォード
出典
自分がモテない理由を女性のせいにする、イケメンや美女に怒りの矛先を向けて硫酸をかける。
そりゃ、モテませんよ!
プロファイリング通り、最後はスプリーになりましたね。
未然に防げてよかったですが。
自分の思い通りにならないからと言って、他人を巻き込まないでほしい。
本当に厄介な犯人です。
スペンサーのピンチを救ったのは、服役中の元FBI捜査官でした。
カルヴィン・ショウ
出典
保身のため情報屋を殺害して服役しているショウは、刑務所内での処世術をスペンサーにアドバイスしたり、自分の隣のセルにスペンサーを移動させたりと、何かと便宜を図りますが、どこか、距離というか、「何か」ありますよね。
スペンサーの味方なのだろうか、それとも敵なのだろうか。
一つだけ言えるのは、今後のストーリーのカギを握っているキャラ、ということです。
スペンサーが収監された刑務所のシーンはすべて、ロサンゼルス郡にある、かつて女性囚人専用の刑務所として機能していた、シビル・ブランド刑務所(SBI:Sybil Brand Institute)で撮影されました。SBIは、マンソン・ファミリーの1人だった、スーザン・アトキンス(1948~2009)が服役していた刑務所としても知られています。
撮影は、セルブロックのひとつをレプリカに改装して実施されたほど、気合が入っています。また、冒頭に登場したバスは、リアル刑務所バスで、制作スタッフがレンタルしたということです。
ちなみに、SBIは、シビル・ブランド(1899~2004)という、実在した人物の名前に由来しています。
ブランドは活動家で、特に刑務所の環境改善に尽力したそうです。
エリオット・ロジャー(1991~2004)は、「2014年アイラビスタ銃乱射事件」を引き起こした犯人。
2004年5月23日、ロジャーは、カリフォルニア州アイラビスタにある自宅アパートで3人の男性を殺害、その後、カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)付近で無差別に発砲しました。
この事件でロジャーを含む7名が死亡(ロジャーは自殺)、14名が負傷したということです。
アラン・クロフォードのモデルとなった人物だけあり、発泡した理由は超身勝手です。
女性に拒絶されたことを、「見下された」として根に持ち、金髪美女を殺害することを決めました。
憎しみの矛先は、女性だけでなく、女性と肉体関係を持った男性にも向けられます。
乱射事件を起こす前から、カップルに嫉妬し、トラブルを起こしていたようです。
そして、乱射事件前に、近しい人たちに、『僕の歪んだ世界――エリオット・ロジャーの物語(My Twisted World: The Story of Elliot Rodger)』という長い声明文を送り(もらっても困るよね 汗)、Youtubeには、これから事件を起こすことを予告した動画投稿しています。
ロジャーについて調べているうちに、ふとこのツイートを思い出しました。
😌😌😌 pic.twitter.com/Zdw76Xxpwa
— 副班長代理補佐代行 (@n8630XHcxC147Tn) April 27, 2021
女性と健全な関係を作れるのは、何も顔だけではありませんよね。
エピソード内でもうひとり、名前の挙がったのが、マーク・レピーヌ(1964~1989)でした。
レピーヌは、1989年12月6日、カナダのモントリオールで発生した、エコール・ポリテクニーク乱射事件の犯人です。
社会進出する女性をフェミニストとして憎んでいたレピーヌは、事件当日、自身が通っているエコール・ポリテクニークで授業に參加、同じクラスに参加していた女子大生9人に発泡しました。
その後建物内の各所で銃とナイフで学生に襲いかかり、およそ20分後、自殺しました。
この乱射事件で、14名の男女が亡くなり、14名が負傷したということです。
ロジャーやクロフォードと同じく、レピーヌも、女性とうまく関係が築けないタイプでした。
マノスフィアは、実在するWebサイト。
女性嫌悪や非モテ、女性との付き合いを避けたいなど、反フェミニズム的な考えを持つ男性たちがユーザーです。
マノスフィアには、マイルドな考えを持つ男性から、女性優位の社会を覆すには、テロあるのみとする、過激な思想を持つ男性までさまざま。
エリオット・ロジャーもかつてマノスフィアのユーザーで、女性蔑視する書き込みを頻繁にしていました。
ガルシア: "Strong men, men who are truly role models, don't need to put down women to make themselves feel powerful." – Michelle Obama
「本当に強い男は、力を実感するために女を貶めたりはしない」 (ミシェル・オバマ)
リード: "One of the many lessons that one learns in prison is that things are what they are and will be what they will be." – Oscar Wilde
「牢獄で学べること、それは物事が在るがままであり、成るがままになるということだ」(オスカー・ワイルド)
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