ダイナーで差し向かいに座っているロマンスグレーの紳士2人。
よく見たらギデオン、そしてもうひとりは?え、シリアルキラーなの?!
キース・キャラダインが極悪シリアルキラーとして登場、敏腕プロファイラーギデオンと激しい火花を散らす!
10年ぶりに殺人を再開した犯人の目的は…?
クリミナルマインドシーズン2 第13話「史上最強の敵(No Way Out)」のあらすじと感想です。
スポンサードリンク
ネヴァダ州ゴルコンダのデザートローズ国立公園で、2人のバラバラ死体が発見された。
被害者のうちの一人は、Katherine Hale(キャサリン・ヘイル)で、コロラドの小さな町から逃げ出した家出娘だった。
この場所では、10年前の1996年に男性の胸郭が発見されたが、今回発見された遺体同様、遺体は外科の方法で切断されており、右の肋骨1本が切り取られているという特徴があった。
JJが事件のあらましをミーティングで説明していると、ギデオンが、今回の犯人とみられる未解決事件のファイルを持って入ってきた。
犯人は、30年間で少なくとも13人を殺害していると見られた。
遺体が発見された場所を検証するモーガンとホッチナーは、犯人は解剖学について広範囲な知識を持っていて、血が流れ出ないように動脈が焼かれていたことに注目する。
ガルシアは、犯人の被害者は100人にのぼることに驚きを隠せなかった。
そして、検死の結果、高濃度のケタミンが被害者の血液内から検出されたとの報告を受ける。
ケタミンは馬の麻酔薬だが、犯人はケタミンを注射することによって被害者の体の自由を奪い、しかしはっきりと意識のある状態で、体を切断、殺害していたと考えられた。
ここでホッチナーたちは犯人のプロファイルを発表する。
この犯人のプロファイルを聞いていたGeorgia Davis(ジョージア・デーヴィス)保安官は、心当たりがあるとギデオンにいう。
そして、保安局内に保護しているCrazy Jane(クレイジー・ジェーン)という女性に会わせる。
ジェーンは30年前、19歳の時に、エイリアンに誘拐された時のことを描写し始めた。
意識はあるのに体が動かなかったこと、体にペンでラインを引かれていたことなどから、ジェーンは犯人の唯一の生存者と考えられた。
ジェーンによれば、犯人のことを不思議と怖いと感じずリラックスしていたという。
このことから、ジェーンが生き残ったのは、犯人が見たかった、恐怖を与えなかったからということが推測できた。
トレーラーハウスで聞き込みをしていたリードとプレンティスは、犯人はRVだけではなく、トレイラーも使っていたのではないかということに気がつく。
そして、ゴルコンダに潜伏しているのは、夜になって警察による道路閉鎖が解除されるのを待っているのではないだろうか。
情報提供の電話を受け取っていたJJは、その中で匿名で報道されたRVと似たような車を見たという情報を受け取り、不審に思う。
道路閉鎖で通過したRVもトレーラーもなかったし、そもそもなぜ匿名なのか。
電話番号をたどると、殺害されたヘイルの携帯電話だった。
ジェーンを連れて帰宅したジョージ保安官だったが、そこに犯人が現れ、保安官を連れ去ってしまう。
ジェーンはどこかに逃げてしまった。
史上最強の敵といわれるシリアルキラーの真の目的とは?
ギデオンとシリアルキラーの戦いの火蓋が切って落とされた。
スポンサードリンク
エピソードの始まりは、シリアルキラーのいるダイナーに、ギデオンとモーガンが乗り込むところから始まりますが、その前日に何が起きたかという回想と一緒に進んでいきます。
だからすぐに犯人は誰か、バッチリわかるってことですね。
ダイナーにギデオンが訪れたのは、ジェーン保安官が誘拐されて、ホッチたちが監禁されているであろう場所を搜索している時です。
そして、今回のシリアルキラーはキース・キャラダインが演じる、フランクという、サイコパス。
あ!キャラダイン捜査官(デクスター)!!
と、一瞬ツッコミしておきますね(笑)
クリマイの他にデクスターも楽しんでます^^♪
警察がダイナーの周りを取り囲んでるのに、全然余裕でミルクシェイク飲んでるのがすごく怖かったです~。
飲んでるものとシリアルキラーというキャラのギャップがなおさら怖い。
この余裕たっぷりな態度に加え、意識のあるまま体を切り刻んだとか、シリアルキラー歴30年とか、被害者は100人とか、手強そうなシリアルキラーという設定と、キャラダインの演技が話を盛り上げていて、いつもよりも高い緊張感が最後までとまりませんでした><
「史上最強の敵」というタイトルが付いているけど、タイトル負けしてませんでしたよね。
ゾクッとするほどのシリアルキラー、フランク。
そして、唯一生き残ったフランクの被害者、ジェーンはとってもクレイジー。
2人が次何するか、次何言うか、全く予想できませんでした。
そんな私の反応を楽しむかのように、最後はスクールバスハイジャックという展開に!
なんか、マジックショー観てるみたいでした(汗)
ジェーンをゲットするという目的を果たしたフランクは、ギデオンに運転手をさせて荒野に消えていきますが、これだけかき回しておいて、あっさりさようならなんだろうか?
って、最後の最後はぽかんとしてしまいました。
インパクトのあることをどんどんぶち込んできたエピソードは、一筋縄では捕まらない犯人を演出するのに十分。
サスペンスドラマとしては申し分なかったです♪
それと、このエピソードを盛り上げるもう一人の人物が、クレイジー・ジェーン。
ちょっと不思議なことを口走ったりするので、クレイジーとあだ名がついているんですけどね。
このクレイジーさが何をしでかすか、これも予測不可能だったので、彼女の行動には終始どきどきしっぱなしでした。
彼女のクレイジーさは、エピソードを観ればよくわかりますが、「フランクに恋をしている」と言うだけで、どんだけクレイジーな女性かすぐわかりますよね(汗)
ところで、ジェーンが持っていた笛は、フランクから贈られた被害者の骨の一部でしたよね。
エミリーが手に取った時、何も言わなかったのですが「人骨ってわかりにくいのかな?」と、ふと疑問に思ってしまいました。
そこでわかってしまうと、ドラマ上都合が悪いからかな、ということにしておきましょう~^^;
ギデオンはフランクをサイコパスとプロファイリングしていましたし、フランク本人もサイコパスを自認していました。
でも、ジェーンに恋をしている様子。
「目がきれい」と言われドキドキし、凶器のナイフを落としてしまうほど手に汗をかいてしまったというフランク。
さらに、ジェーンと一緒になりたいがためにスクールバスをハイジャックするくらいですからね!
これは恋以上の何ものでもないでしょう~。
もしかしたらフランクは、生粋のサイコパスではなかったのかもしれません。
娼婦の母親を持ち、母の仕事を目の前で見せらて育ったと言った環境から、サイコパスのような人格が出来上がっていったとも考えられますよね。
もしくは、自分のことを怖がらない人間がいる、という超レアな体験をしてしまったため、それにキョーレツな好奇心を掻き立てられたのかもしれません。
愛情ではなく、猛烈な好奇心。
いずれにしても、一人の人にキョーレツな愛情を持つサイコパスっぽい犯人て描かれたことがなかったので、インパクトはありますね。
エピソードでは、ようやくフランクが史上最悪の殺人鬼ということに気がつきましたが、なんでこんなに長期間捕まらなかったのか、それが気になりますよね!
明確な説明がなかったのですが
だったからかな、と思います。
あちこち移動しながら犯行を重ねていくことは、見つかりにくいというのはわかりますが、トレーラーハウスは検問にひっかかりにくいってそうなのでしょうか?
「フロム・ダスク・ティル・ドーン」という映画の話です。
ジョージ・クルーニーとクエンティン・タランティーノ扮するするゲッコー兄弟が、トレーラーハウスに乗ってモーテルを訪れた牧師一家を人質にとります。
そして、ゲッコー兄弟はトレーラーハウスに身を隠し、警察の検問をすりぬけ、メキシコ国境を突破したという話がありますが、もしかしたらトレーラーハウスは本当に隠れ蓑になりやすいのかもしれないですね。
また、殺人を繰り返して、何十人も被害者を出していたにも関わらず、ずっと捕まらなかったケースも実際にあります。
「グリーン・リバー・キラー」ことゲイリー・リッジウェイは、1982年から1990年代にかけて、少なくとも49人の娼婦や家出少女を殺害しました。
リッジウェイが犯人と特定されたのは2001年のことで、決め手はDNA鑑定でした。
本人が犯行をすっぱりやめたのもそうですが、これだけの人数を手にかけていて、20年間も捕まらなかったんです。
多くの被害者を出しても犯人特定を特定することが難しい、という場合もあるんですね。
フランクが捕まらなかったというのも納得できます。
私にとってクリマイの中で、「これは極悪シリアルキラー」と思ったのは、シーズン5に登場するリーパーかこのフランクかで、リーパーのほうがやや極悪かなと思っていたのですが、こうして再びエピソードを見ると、フランクもやっぱりかなりきてますねー。
微妙にリーパーのほうが、って思ってましたが。
この2人の対決(?)はシーズン5観てから決めてみたいと思います。
何れにしても、見逃してほしくないエピソードといえましょう~!
スポンサードリンク
ギデオン: Aristotle said, "Evil brings men together."
(アリストテレス「悪は人々を結びつける。」)
エタ・ジェイムズ「アト・リースト」(At Last by Etta James)
ディープ・パープル「スモーク・オン・ウォーター」(Smoke on the Water by Deep Purple)