典型的なシリアルキラーが登場!
ロッシたちが大学でプロファイリングの講演!
題材にしたのは100人をこす被害者を出し、17年かけてようやく捕まえたという、びっくりな事件の犯人!
話が進めば進むほどプロファイリングがわかるようになる。
そして、ロッシとそのシリアルキラーの間で毎年行われている「あること」とは?
クリミナル・マインドシーズン7 第22話「プロファイラー入門(Profiling 101) 」のあらすじと感想です。
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プロファイラー入門 」のあらすじ
旧友のGrant(グラント)博士の犯罪学のクラスに、ゲストスピーカーとして招聘されたロッシとBAUメンバーたち。
ロッシたちが題材としたのは典型的なシリアルキラーで、逮捕まで17年かかった、Thomas Yates(トーマス・イェーツ)のケース。
イェーツは1992年から2009年にかけて、数十人の女性を拉致し、何日か監禁したあと殺害、発見された被害者の遺体は栄養失調で、脱水症状を起こしているほか、生殖器や臓器をめった刺しにしたり切り取ったりしていた。
逮捕されたイェーツは、事件の詳細について語ることもないまま、死刑判決を受けた。
講義では、
- 事件の経緯
- プロファイリング
- イェーツ逮捕
といった過程が紹介され、
最後は事件後ロッシはイェーツの刑の減軽取引に応じたところまで話し、講演は終了する。
講演は無事に終了し、BAUメンバーはほっと安堵する。
そんな中、ロッシは今年もイェーツの面会を敢行しようとする。
イェーツが収監されている刑務所では暴動が起きていたため、面会が危ぶまれていたのだ。
メンバーが心配する中、ロッシは例年通り単独で服役中のイェーツを訪れる。
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プロファイラー入門 」の感想
BAUメンバーが生徒に向かってプロファイリングについて講演するという設定は、大学の頃の授業を彷彿とさせて興味深かったです。
やたら突っ込みいれてくる生徒とか
純粋に疑問に思ったことを聞いてくる生徒とか
自分の気持をストレートに表現する生徒とか
大学での授業風景がよく出ている他
邦題が「プロファイリング入門」ですから、見てるこっちは、ロッシたちからプロファイリングについての授業を受けているような気持ちになるから不思議^^
イェーツの被害者が初めて発見されたのが1992年で、その後1997年、2005年、2009年と被害者が発見されていくのですが、その頃の回想シーンが出てきて興味深かったです。
なぜイェーツが典型的なシリアルキラーなのか、どうやってロッシたちはプロファイリングしてイェーツを突き止めていったのか。
自分がプロファイリングの授業を受けている生徒になった気分で観ると、すごく楽しめる内容かな、と思います^^
ホッチとロッシが出会ったのは1997年!
回想シーンの中でも特に興味深かったのが、ロッシとホッチが初めて出会うシーン。
1997年にサンフランシスコでイェーツの被害者とみられる遺体が発見され、事件を追っていたロッシが、現場につくと、当時FBIサンフランシスコ支局にいたホッチが事件の担当者としてロッシを出迎えました。
自分がした犯人のプロファリニングについてハキハキと答えているホッチは、シリアルキラー逮捕に燃える若き捜査官といった雰囲気で興味深かったです~。
そして、ロッシやホッチ、ほどよい「今より若い感」が出てよかったですよね(笑)
イェーツと面会し続けるロッシ
ロッシが毎年イェーツと面会するのは、イェーツから被害者の名前と遺体の場所を聞き出すため。
イェーツは、減刑を条件に、40人の被害者リストの中から、毎年一人ずつ名前と遺体を遺棄した場所を告白するとロッシと取引したんですね。
さらにイェーツは、告白する日を選びましたが、それはなんとロッシの誕生日。
楽しいはずの誕生日に…
イェーツからロッシへの誕生日プレゼントということでしょうか。
イェーツは、刑の減軽のためにロッシと取引を成立させますが、悪知恵が働くというか、そのずる賢さがイヤでしたね~。
誕生日に被害者の素性を知ってロッシがどんなふうにリアクションするのか楽しんでいるようなところにも嫌悪感。
そして、自分で告白する日を選ぶという、主導権をにぎりたがるところ。
典型的なシリアルキラーでもあり、サイコパスでもあるんじゃないでしょうか。
エピソードで登場した、リアル殺人犯について
エピソード内では実存したシリアルキラーの名前が複数出て来ました。
アンドレイ・チカティロ(1936~1994年)
別名ロストフの殺し屋、赤い切り裂き魔。
1978年から1990年の間にロシアで売春婦、ホームレス、幼い子供など52人を殺害。
残忍な手口で殺害したほか遺体の一部を食べたことも。
相手を刺したり切り刻むことでしか性的興奮を味わえなかったそうで、それがここまで犯行をエスカレートさせた要因になっているようです(ウィキペディア参照)。
エフレン・サルディバー(1969年~)
アメリカのシリアルキラー。
呼吸セラピストとして働いていたサルディバーは1998年、死期の近い自分の患者を選び、弛緩剤を注射、50人殺害したと自ら告白しました。
検死可能な20の遺体のうち、6遺体から薬物を検出され、その後サルディバーは起訴され6回の終身刑を言い渡されました(ウィキペディア参照)。
ヘンリー・リー・ルーカス(1936~2001年)
以前にもこのブログで紹介したことがありますが、ヘンリー・リー・ルーカスは、アメリカのシリアルキラーで、ハンニバル・レクターのモデルにもなった人物。
生まれた時から母親に極度の虐待を受け、女性を心から憎み、犯行を重ね、自分の母親を含む3000名を殺害したと言われています(ウィキペディア参照)。
3000人は、虚言癖のあったルーカスが言ったことで、実際は約360人と見られています。
と言っても結局ルーカスが殺害したと確定されたのは11件。
ルーカスには死刑判決が下されますが、執行されることはなく、2001年、心臓発作で死亡。
64歳でした。
ルーカスは母親でしたが、イェーツは祖母の虐待によって女性を憎むようになりましたし、その他
- 女装を強制させられた
- 複数の州で殺人を犯した被害者をめった刺しにした
といった共通点が2人にはありますね。
イェーツの祖母が登場して「あの子の母親の子宮は呪われていた」と言いますが、イェーツがシリアルキラーとなったのはやっぱりここからなのかな、と思わざるを得ませんでした。
- 過剰殺傷からみる犯人の心理や特徴
- 生殖器を傷つける行為の解釈
- 殺人者に見られる、子供の頃の兆候
というふうに、やっぱりこのエピソードはサスペンスドラマを楽しむというよりも、「プロファイリングはどうやってやるんだろう」という疑問に応えてくれるような内容かな。
こんな視点からのお話も悪く無いですね。
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プロファイラー入門 」キャスト
- ジョリー・アダムソン(Jolie Adamson) ジョージナ・イェーツ
- レネ・アシュトン(René Ashton) グレース・パウエル
- ユージニア・ケア(Eugenia Care) マリエ
- デニス・キャロル(Denise Carole) クリスタル
- カイ・ダーシー(Kay D'Arcy) トルーディ・イェーツ (2009)
- ジュリー・ドーヴ(Julie Dove) ブリアン・マットロフ
- ポール・モーガン・フレドリックス(Paul Morgan Fredrix) ドナルド
- アイリーン・フォーガーティ(Eileen Fogarty) リン検視官
- アレック・ガトリン(Alec Gatlin) 10歳のトーマス・イェーツ
- ダニエル・ガズマン(Daniel Guzman) カストロ検視官
- リチャード・ヘニング(Richard Henning) ジョン
- サリー・ヒューズ(Sally Hughes) デヴィン
- エリザベス・ジューン(Elizabeth June) マーシャ・グラント教授
- リンダ・サンディー・ラーソン(Linda Sandee Larson) リン
- アシュレー・レガット(Ashley Leggat) スローン
- ケリー・リン・ワレン(Kelly Lynn Warren) トルーディ・イェーツ (1977)
- シンディ・マルティーノ(Cyndi Martino) ダイアン
- ケレン・マクギー(Kellen McGee) アンジー
- アダム・ネルソン(Adam Nelson) トーマス・イェーツ
- ダン・オーウェンス(Dan Owens) スティーブ
- カギソー・アリシア・パインター(Kagiso Alicia Paynter) ビアンカ
- トーマス・フェラン(Thomas Phelan) 15歳のトーマス・イェーツ
- タラ・シェイン(Tara Shayne) ティナ・ダイソン
- エリザベス・サウザード(Elizabeth Southard) ベッカ
- シャノン・サリバン(Shannon Sullivan) ルース・テイラー
- ネイト・トーマス(Nate Thomas) ランス
- ザック・ウェインスタイン(Zack Weinstein) デヴィッド・ジマーマン
プロファイラー入門 」で引用された格言
ロッシ: The philosopher Voltaire wrote, "To the living, we owe respect. But to the dead, we owe only the truth."
(ヴォルテール「生きる者には敬意を、死者には真実のみを伝えるべし」)
ロッシ: Irish statesman and author Edmund Burke once wrote, "The only thing necessary for the triumph of evil is for good men to do nothing."アイルランドの 政治家で哲学者のエドマンド・バーク「悪人にとっての勝利は、善人が何もしないことだ」)