白人が住む住宅街で発生した、一家殺害事件。
幼い赤ちゃんまで容赦なく殺害する、残酷な殺人犯!
「共犯者は黒人」に疑問を持つホッチたち。
そして、捜査をすればするほど明らかになる、犯人の卑劣な犯行手口。
激しく身勝手な犯行動機に開いた口が塞がらない!
クリミナル・マインドシーズン7 第15話「殺人キャンペーン(A Thin Line)」のあらすじと感想です。
スポンサードリンク
カルフォルニア州サンバーナーディーノで、民家が襲われ、そこに住む一家が相次いで殺害される事件が発生した。
どちらのケースも電気と電話線が切断され、窓から押し入った形跡があった。
そして、どちらのケースも、犯人とみられる人物が現場で射殺体となって発見されていた。
犯人はAlex Collison(アレックス・コリソン)とRonald Underwood(ロナルド・アンダーウッド)という若い黒人青年で、コリソンはギャングのメンバーで犯罪歴があったが、アンダーウッドは学業優秀な生徒で、犯罪とは無関係の生活を送っていた。
どちらの体内からも、オキシコドンが検出されたとガルシアから報告を受けたリードは、興奮剤が使われるのはわかるが、こういう凶悪犯罪に鎮痛剤とは、と疑問を抱く。
モーガンも、オキシコドンを用いて強盗に押し入るとは考えにくいという見解を示す。
2番めの被害者、Lewis(ルイス)家の殺害現場を検証する、ロッシ、モーガン、プレンティス、リード。
隣人の話によれば、ルイスは家を売ろうとしており、家のローンの支払に困窮していたと考えられた。
家の外にはオンボロのミニバン。
とても強盗が好き好むようなタイプの家ではない。
しかし、一家を皆殺しにするような凶悪な筋金入りの強盗は、ランダムにはターゲットを選ばない。
ではなぜこの家が狙われたのだろうか。
さらに、殺害された一家の夫Matt(マット)と、アンダーウッドの遺体の状況に不信感を抱くロッシたち。
2人の遺体は近くに倒れていたが、マットは頭に1発銃弾を受け、アンダーウッドの方は11発。
奇襲にあった形跡も、争った形跡もなかった。
しかも遺体が倒れていたのは部屋の真ん中で、奇襲をかけるには適していない。
ロッシは、何者かがマットとアンダーウッドが殺しあったと見せかけるために、マットを殺害後、遺体をここに移動してきたとの見方を強めた。
部屋に飛び散る血のりも犯人が演出したものに違いない。
今回の殺人事件は、強盗が目的ではなく、黒人の少年が、白人一家を殺害したと見せかけるヘイトクライムが真の動機だ、という結論に達した。
この見解は、新たに発生した白人一家殺人事件で、ますます信ぴょう性を帯びる。
家の中で射殺体となって発見された犯人とみられる人物はメキシコ難民で、体に6発の銃弾を浴びていたが、臨月を迎えていた被害者を丁寧にシーツにくるむなど、被害者の住人たちには良心の呵責を感じていることを示唆する行動が見られた。
このことから、犯人は白人以外の人種を憎むレイシストであるのは明らかだった。
ホッチナーたちは、犯人のプロファイルを発表する。
モーガンは、この地域で市長選挙戦が繰り広げられていることを知り、候補者の一人の言動に注目する。
Clark Preston(クラーク・プレストン)候補で、現在2位につけており、発生している連続殺人事件を取り上げ、「自分がリーダーになったら人種問題に取り組む」といったような趣旨の発言は、黒人や移民は悪者というイメージを植え付けレイシスト的な思想を持つ人間の共感を得やすい。
チャールズ・マンソンは直接手を下さずにその狂信者によって殺人を実行させていたが、今回の事件もそのタイプだったとしたら、たとえそれが故意的なものでないにしても、プレストンの政治的思想が犯人に影響を与えているのではないだろうか。
犯人による新たな殺人事件が発生するが、これまでの手口と違い、被害者に対する慈悲も、犯行を撹乱させる手段も講じていなかった。
犯人に何が起こったのか?
犯人に近づくに連れ、次々と明らかになっていく、犯人を取り巻く邪悪な動機と過去。
そして、ようやく犯人を追い詰めるが、プレンティスが犯人からの銃弾を受け負傷してしまう…
スポンサードリンク
ルイス一家が殺害されるシーンから始まります。
女の子がベッドの下に隠れて携帯から911をかけるのですが、銃声が聞こえたり、女の子が「隠れてるから早く来て!」といってるのに
オペレーターが「落ち着いて、しー」とか言ってることにもどかしさを感じました。
パトカーすぐに出動する事態でしょ、これ?
何いってんの、オペレーターヽ(`Д´)ノプンプン
そして女の子の悲鳴と銃声が…
こうじゃないと話が展開しないのは分かるんですが、オペレーターの対応には納得できなかったですね~。
リアルな事件を扱ったTV番組で、実際の911コールのやりとりが紹介されることがありますが、「詳細はいいから駆けつけてあげて!」というケースもあります。
オペレーターとしては、必要最低限の情報収集は必要なのかもしれませんが、どうしてもこっちは「早く、早く!」って思ってしまいます。
さて、ドラマの感想に戻りますが。
ホッチたちの推理通り、これはヘイトクライムが動機の殺人事件(厳密に言ったら、ヘイトクライムを利用した私利的殺人事件)でした。
目的のために、生後6ヶ月の赤ちゃんを殺害するって、ドラマなのはわかるけど、本気で犯人に怒りを感じてしまいましたヽ(`Д´)ノプンプン。
そして犯人はバイトを口実に犯人役を見つけてくるのですが、進学のためにバイトを2つ掛け持ちしていたアンダーウッドは、お金のために犯人に付いて行ってしまったのかと思うと悔しかったですね~。
アンダーウッドのお母さんは、「あの子がクスリをしたりギャンググループに入ってるわけがない」と、涙ながらにJJに訴えるシーンがあるんですが、涙なしでは見ることができませんでした(TOT)。
今回のエピソードはホッチたちのプロファイリングもほとんど正確でしたし、話の展開や、犯人がすぐにわかり易かったような気がしますね~。
わかってもつまらないと感じるどころか、最後までスリル満点で見ることができるのはやっぱりクリミナル・マインドですね(*´∀`*)
でも、犯人が自分の私欲のために人を利用してって想定は、本当に怒りを感じます、って
なんか怒ってばっかりだな、私、今回は(^^ゞ
私がこのエピソードで好きな場面は、事件が解決した機内で、モーガンとエミリーが会話しているところ。
自分の指示でエミリーが犯人の銃弾を受けてしまい、それについてモーガンがエミリーに謝るのですが、エミリーは、「現場では"ごめんなさい"を言っても死んだ人間は帰ってこない」と、モーガンに言い放ちます。
バツ悪そうな顔を剃るモーガン。
これが何の意味を持ってるかは、エピソードの始めのほうに出てくる場面を見ればわかります。
トレーニングセンターでモーガンが指導にあたっている時、現場突入のシュミレーションである訓練生が致命的な指示ミスを犯すんですよ。
その時に辛口モーガンが訓練生に言ったのが、エミリーが機内でモーガンに言ったのと同じセリフ。
そうです!
あれほど強気で訓練生に言ったのに、今度は自分が訓練生と同じ立場になったモーガンに対して同じセリフをそっくりそのまま返した、ってわけですね~(笑)
エミリーは冗談で言ったんですけどね、まあ現場は何が起こるかわからない、そういうことでしょうか。
エミリーとモーガンの間に信頼関係がしっかり根付いてるな、と感じさせるシーンでした♪
エミリーもモーガンもどちらも好きなので、本当に好きです、このシーン^^
スポンサードリンク
モーガン: "Equality may perhaps be a right, but no power on earth can ever turn it into a fact." — Honore de Balzac
(「平等は正しいかもしれないが、いかなる力もそれを実現できた試しがない」オノレ・ド・バルザック)
プレンティス: "I'm for truth, no matter who tells it. I'm for justice, no matter who it's for or against." — Malcolm X
(「わたしは真実に味方する。それが誰の言葉だとしても。私は正義に味方する。それが誰のためになるとしても」マルコム・X)