シーズン5最終話は暗闇に現れる殺人鬼が登場!
子供に自分の殺人行為を記憶させる、超サディスティックな犯人に、ロサンゼルス中が震撼!!
「暗闇王子」は、そんじょそこらの悪党とは違う、長年犯行を重ねる筋金入りのシリアルキラーだった!!
そして犯人の意図がわかった時に訪れる大ピンチに、心臓の鼓動が止まらない!!!
クリミナル・マインドシーズン5 第23話「暗闇の殺人鬼(Our Darkest Hour)」のあらすじと感想です。
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ストラウスの呼び出しを受けたホッチナーたちは、ロサンゼルスで発生した連続住居侵入殺人事件の捜査協力へ向かう。
事件はロサンゼルスの閑静な住宅街で発生した。
被害にあったのは56歳のGregory Everson(グレゴリー・エヴァーソン)と妻Colleen(コーリーン)で、自宅にいたところを侵入してきた犯人に襲われた。
グレゴリーは妻の目の前で激しく殴られた後射殺、コーリーンも殴られ、繰り返しレイプをされたが生き残った。
この事件が発生する3日前に、ロサンゼルスで2人の女性がレイプされた後射殺される事件が発生したが、犯行に使われた銃が、エヴァーソンの時に使われたものと一致したため、連続殺人事件として捜査が始まったのだ。
被害者の性別、年齢、人種がバラバラでランダムにターゲットを選んでいると考えられたが、リードは「これは犯人が多くの人を恐怖に陥れるため、誰もががターゲットになりうるというメッセージではないか」と指摘する。
エヴァーソン夫妻の自宅を訪れたモーガンとプレンティスは、事件の捜査を担当しているMatt Spicer(マット・スパイサー)刑事と、Adam Kurzbard(アダム・カーツバード)刑事と合流した。
事件発生時は熱波による輪番停電の時間帯だったことがわかる。
手慣れた犯行の手口から、余罪がある可能性が高く、ガルシアは調べてみたが、ロサンゼルスでは類似事件がヒットしなかった。
リードは引き続きロサンゼルス以外の地域での調査を続けるようガルシアに伝える。
ニュートン署内で、2件の殺人事件の現場の写真を見ていたモーガンが、どちらも12時で時計が止まっていることに気がつく。
輪番停電は昨晩からということだったが、犯人は暗闇の中さらにその家の電気をシャットダウンさせた後、犯行に及んでいることがわかった。
暗闇の犯行は犯人の署名的行動のようにもとれる。
再び輪番停電の時間帯に殺人事件が発生する。
殺害されたのはシングルマザーのAnnie Denzi(アニー・ダンジ)。
壁には”HELLO THER”の血文字が残されており、さらにダンジの息子、Carter(カーター)が目撃者として残された。
犯人はカーターをクローゼットの中に押し込み、母親を殺害したのだ。
ホッチナーはガルシアに、州全域で輪番停電に起こった類似事件がないかどうか探すよう指示を出す。
関係者を集めてホッチナーたちはプロファイルを発表する。
暗闇での犯行という特徴から、マスコミは犯人のことを「暗闇王子」と表現した。
ガルシアの調査で類似事件がカリフォルニアで発見されたが、それはなんと26年前に遡る。
自宅侵入殺人事件で、輪番停電の時間帯に発生し目撃者が残されていた。
そして、事件発生の状況から、ロサンゼルス以外では犯人は同じ場所で犯行を実行するということはなかった。
輪番停電中に新たに殺人事件が発生するが、今度は赤ちゃんを目撃者として残していた。
この事件後に輪番停電は解除される。
なぜ犯人はロサンゼルスで再び事件を起こしたのか。
26年前に発生した初めの2件の事件はロングビーチとオレンジカウンティだが、ロングビーチで発生した殺人事件の史料を見たモーガンが、それがスパイサー刑事と関連していることに気がつく。
ロングビーチで殺害された被害者の名前を聞いたスパイサーは、それが両親の名前であることに気づき、困惑する。
スパイサーは、両親は交通事故で死亡したと祖父母から聞かされていたのだった。
モーガンのインタビューで26年前の記憶をたどったスパイサーは、クローゼットに押し込められ、両親が殺害されるのを目撃した記憶を思い出す。
暗闇王子は、自分の殺人行為を被害者の記憶に残すため目撃者を残した。
スパイサー刑事もその一人だが、成長したスパイサーは刑事としてヒーローになった。
両親が殺害されなければスパイサーは刑事になることはなかっただろう。
つまり、犯人は自分が彼を作り上げたと自負しているのだ。
しかしスパイサーは自分の事件について触れることはなかったため、犯人は激怒、ロサンゼルスに戻ってきた。
今回の連続事件は自分に気がついて欲しいというスパイサーへのメッセージ。
スパイサーの家族に身の危険が及ぶ可能性があり、スパイサーとモーガンは娘のエリーをあずかっている妹の家に急ぐ。
しかし2人は暗闇王子にすでに連れ去られた後だった…
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このエピソードが放送されるとき、ちょうど東日本大震災の影響での輪番停電の時期だったんだそうですね。
自粛されていたと聞きましたが、模倣犯発生の可能性は大いにあると考えられ、自粛は正しい選択かなと思いました。
シーズン最後を飾るエピソードの犯人ですからインパクトがないと。
でもこの犯人は…
外見からキモい( ´Д`)キモッ
暗闇王子と呼ばれているようですが、「王子」とこれほどまでにイメージのかけ離れたキャラも珍しいなっていうくらい不気味でしたよね…
暗闇でなぜ犯行を続けるのか、真の理由は、後編で明らかになるので今はまだはっきりしませんが、なぜ再びロサンゼルスを犯行現場にしたのか。
これはスパイサー刑事にあったとはちょっとびっくりでしたね~。
まあそういう意外性がエピソードを盛り上げているのですが、後編がすでに気になりクリフハンガーとしてはいいエピソードだと思います。
「暗闇王子が初めて殺人を実行した1984年は、リチャード・ラミレスが殺人を実行した年と同じ」と、カーツバード刑事の指摘がありましたが、このリチャード・ラミレスは実在するシリアルキラー。
1984年から1985年にかけてロサンゼルスで無差別に民家に侵入、強盗、レイプ、暴行で13名を殺害しました。
ラミレスの事件の詳細を読むと、残忍な無秩序型犯罪を連想させ、吐き気を催すほどエグいです!
そして、被害者に共通点もなく、かなり行き当たりばったりで選んでいたため、プロファイラー泣かせだったといいます。
にもかかわらずグルーピーがいっぱいつくって本当に狂気の沙汰ですね…
ラミレスは一連の事件で死刑判決をうけ服役していましたが、死刑執行を待たず、2013年6月7日にB細胞性リンパ腫による合併症で死亡したということです。
ラミレスが「ナイトストーカー」と呼ばれるのは、犯行を実行するのがいつも夕方から夜にかけてだったから。
暗闇王子も夜の暗闇に紛れて犯行を実行していたので似てますね。
殺人を始めた年も同じですし。
住宅侵入から始まって次第に犯行がエスカレートしていき、子供をクローゼットに閉じ込めて犯行に及ぶ、という共通点もあります。
ラミレスと暗闇王子の顔つきや体型は全然違いますが、定住せず、不潔っぽく歯が汚いというところは似ているかも。
暗闇王子を観ていればラミレスを連想せずにはいられませんし、ラミレスがベースになったキャラというのはほぼ間違いなさそうですね~。
交通事故で両親を失った、とスパイサー刑事から聞いたモーガン。
モーガンも幼い頃父を目の前で亡くすという経験をしていますので、なんとなく分かり合えるような空気が2人の中に流れて、そこら辺から2人の関係が急速に近くなったような気がします。
2人に友情が芽生えた感じでなんか良かったです~。
「少なくとも悪人によってもたらされた辛い経験も今の自分を作り上げている」ということをモーガンはスパイサーに言うシーンがありますが、きっとモーガンもスパイサーも親を失った悲しみから、刑事になろうと決めたのかもしれませんね。
スパイサーの場合は両親が死んだ本当の理由を忘れていましたが…
モーガンの言ったことが後になってそうなんだとわかった時(暗闇王子がヒーローになったスパイサーを作り上げたのは自分だと自負している)、ちょっと怖くなりましたね(汗)
最後はモーガンとスパイサーで妹とエミリーを助けに行きますが、絶体絶命のピンチが待っています。
ドキドキを引きずりながら後編に進む、といった感じです~><。
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モーガン: Alfred Lord Tennyson wrote, "And out of the darkness came the hands that reach thro' nature, moulding men."
(アルフレッド・ロード・テニスン「闇の中から現れし手が、自然を介して人間を形作った」)
レナード・コーエン「アイム・ユア・マン」(I'm Your Man by Leonard Cohen)