高級住宅街で起こる女性を狙った連続殺人事件!
現場に残された指紋、でも犯人が特定できないもどかしさ!
そして、犯人が殺害現場に残す薔薇の花弁の意味は?
ヘイリーを失った傷心のホッチはBAUを復帰するの?それとも?
クリミナル・マインドシーズン5 第10話「恋愛シミュレーター(The Slave of Duty)」のあらすじと感想です。
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ヘイリーの葬儀で悲しみに暮れているBAUメンバーのもとに、ある事件についての緊急の呼び出しがかかる。
後ろ髪を引かれる思いでホッチを除くBAUメンバーたちは斎場を後にする。
今回の事件は、テネシー州ナッシュビルで起きた連続殺人事件。
2週間の間に
Bethany Heminger(ベスニー・ヘミンガー)と
Melissa Johnson(メリッサ・ジョンソン)が
自宅で殺害され、どちらも金曜日にだった。
そして、殺害現場には薔薇の花弁がまかれており、押し入った形跡はなかった。
さらに被害者はいずれもブルネットで外見が似ており、仕事で成功を収め、高級住宅地に住んでいるという共通点があった。
2番めの被害者ジョンソンの自宅を訪れた、モーガンとプレンティス。
犯人は指紋を残しており、これは1番目の被害者ヘミンガーの家で発見されたものと一致した。
こうした部分は無秩序型の傾向が見られるが、犬を殺害したり、薔薇の花弁を撒くなど、秩序型の行動も見られ、犯人はおそらく逮捕歴がなく、被害者と関連性の薄い、頭のいい人間と推測された。
そして、被害者の出勤時間や帰宅時間を把握している様子から、被害者をストーキングしていたとモーガンは分析する。
ヘミンガーとジョンソンについて、検死結果の報告を聞くロッシとリード。
2人の遺体には防御創があるほか、ジョンソンは脳震盪を起こすほど強く殴られていたり、ヘミンガーの肋骨は折れていたことから、犯人は暴力で被害者たちを逃げられないように支配していたことがわかる。
さらに、両方の遺体の胃の内容物が同じという興味深い特徴もあった。
このことから「犯人はバラの花びらを床にまいて料理を作り、ワインで被害者をもてなすというファンタジーを演じている」と、ロッシは推理する。
ガルシアの調べで被害者はカントリークラブのメンバーで、高級レストランやホテルを利用して、ハイソサエティなライフスタイルを送っていたことがわかる。
ジョンソンの自宅から戻ってきたモーガンとプレンティスは、現場検証から、ロマンチストで教養があり、社交性の高い犯人像を他のメンバーに伝える。
リードは、デートサービスといったプロフェッショナルや、その線のエリートと、被害者との接点が見つからないかどうか探すようガルシアにアドバイスする。
後日犯人のプロファイルが発表される。
プロファイリング発表後、新たな被害者が出てしまう。
殺害されたのは他の被害者と同じく高級住宅街に住むErika Silverman(エリカ・シルバーマン)とその恋人。
シルバーマンもブルネットのキャリアウーマンだったが、他の被害者と殺害方法が違っていた。
顔や首を何箇所も刺されたうえ、性行為の跡が認められた。
犯人のファンタジーはエスカレートし、次の金曜日を待たずに犯行を実行するだろう。
モーガンたちの意見は一致し、ここで被害者のタイプをメディアに公表することを決める。
事件が発生した被害者の自宅を元に、リードは犯人のコンフォートゾーンを特定したが、犯人がどうやって被害者と接触したのか、それを突き止めるのが犯人の割り出しの重要な課題でもあり、難題でもあった。
3人の被害者女性とシルバーマンの恋人のカーナビの履歴から、被害者たちの行動パターンを調べていたガルシアは、シルバーマンだけが、職場以外の外出が火曜日のチークウッド・ボタニカル・ガーデンだけだったことを発見する。
さらにモーガンとロッシは、犯人の紳士的な振る舞いに注目する。
これはおとなになって身に付けたと言うよりも、子供の頃から染み付いた習慣になっているのではないか。
つまり犯人は、被害者と同じく裕福な環境で育ち、今はもしかしたらそうでなく、その社会的ステイタスを無理して保とうとしているのなら、犯人は借金まみれのはずだ。
ロッシとモーガンはガルシアに、これまで被害者たちが訪れた施設や場所の顧客ではなく、従業員についての記録を調べるように指示を出す。
一方、チークウッド・ボタニカル・ガーデンを訪れ、関係者に話を聞くJJとリードは、シルバーマンが訪れた火曜日に、企業による資金集めパーティが開催された事と、犯人逮捕に繋がるある重要な手がかりを知る…
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エピソード冒頭はヘイリーのお葬式のシーンから。
喪服に身を包んだ小さなジャックが涙を誘いました。
ホッチの弔辞を読むシーンについて書くと、ものすごく長くなりそうなので別記事にまとめてみたいと思います。
今回の事件についてですが、犯人がどうやって被害者に接近したのか。
これがわからなくてやきもきさせられましたね~。
まあこれが話の面白さを増すポイントなのですが。
犯人は恋人に裏切られたことをきっかけに、似たようなタイプの女性をターゲットにしていきますが、被害者のことが恋人にしか見えてないようで、会話が成り立たないのがすごくキモい犯人だな~、と思いました。
特にシルバーマンの件では「犯人キモー( ´Д`)」と、これからどうなっていくんだろうというスリルでドキドキしっぱなしでした。
過去の裕福な環境や恋人と過ごした甘い時間が忘れられないとはいえ、それを無理やり演出して満足できるのでしょうか。
もしかしたら犯人が捕まらなかったら、テッド・バンディのように犯罪そのものに性的興奮を得て、どんどんエスカレートしていったのかもしれませんね。
テッド・バンディは、実存した悪名高いシリアルキラーなので、すでにご存知かもしれませんが、軽くご紹介しますね。
バンディは、1974年から78年にかけて30名以上の女性を殺害したとされるアメリカのシリアルキラー。
典型的なシリアルキラーとも言われています。
私生児として生まれ、実際の母親を「姉」と言われながら厳格で気性の荒い祖父のもとで育てられたバンディは、その暗い出生から目を背けるように高校卒業後は「ハンサムで頭脳明晰な青年」を演じ始め、ついに裕福な家出身のガールフレンドをゲット。
しかし、バンディの未熟さに愛想をつかした彼女は、バンディの元から去ってしまうのです。
これにものすごく屈辱を感じたのでしょう。
このときの屈辱感が、殺人鬼テッド・バンディを作り上げたと言われています。
バンディは紳士的に振る舞いながら被害者に近づき、外見からは想像もできないような残忍な犯行に及びました。
さらに、バンディの被害者は「黒い長い髪を真ん中で二つに分けた美人」という点でぴったり一致するから怖いです。
ちなみに、捨てられたガールフレンドの特徴とも一致していたとか。
この執着心は並大抵のものではありませんね。
バンディの犯行は、初めから凶暴性を表していましたが、最後は殺人そのものに快楽を見出し、犯罪行為が野獣そのもののようだったと言われています。
1978年に、ようやくお縄になったバンディは、1979年に死刑判決を受け、1989年、死刑が執行されました。
よっぽど犯人の犯行が許せなかったんでしょうね。
最後犯人を捕まえるため、馬乗りになったエミリーは、これまで女性にしてきたことが刑務所でされる番だ、と、強い口調で罵ります。
私も同性として、男による婦女暴行というのは特に許しがたい事件の部類に入りますが、エミリーが最後犯人に向かって言ってくれてすごくスッキリしました!
新しい家に引越し、これからのことを考えていたホッチのところに訪れたストラウス。
何を言い出すかと思ったら、ホッチに退職を勧めました~!
確かに仕事の延長で奥さんを失ったわけですから、ホッチのことを考えたら、こういう提案も有りかな、と思うんですが、その前からストラウスは何かとホッチをBAUから追い出したがってたじゃないですか。
今がチャンス!と、上層部に説明して、ホッチ退職のダンドリを組んだのかな、と思ったら、なんかほんとにやな奴って思えて仕方なかったですヽ(`Д´)ノプンプン
退職以外の道はない、とまでは言わなかったものの、ホッチには退職してほしそうな感じのストラウスでした~。
急にお母さんを失ったジャック。
会いたくて仕方ないんでしょうね。
お母さんと誕生日を祝った時のホームビデオをじっと観ていました。
「パジャマの時間だよ」とホッチが言うと
「もう一回見ていい?ママを待ってるから」とジャックがつぶやくんですが、お母さんに会いたくて寂しいんだろうな、と思ったら泣けて来ました。
なんで急にお母さんがいなくなってしまったのか、ジャックは全てを把握していないだけに余計に切ないのかもしれませんね…
ストラウスがホッチに退職をすすめたことを知ったロッシは、そのことをモーガンに伝えます。
ロッシは前から気にかけていたんですよね。リーダーの素質のあるモーガンがそのまま居座るとしたら…
ホッチがそのまま退職するか、それともBAUに復帰するかはわからない状態ですが、たとえどっちになったとしてもトラブルに発展しないように、ロッシはモーガンにどうするか、と、聞いて確認するシーンが有りました。
こうやってBAUのことを心配しているのは、やっぱりロッシってBAUのお父さんですよね。
あとでモーガンとホッチの間で争いが起きてしまったら、他のメンバーも動揺しますからね。
モーガンはちょっと考えて、でも「ホッチにあわせる」と言い切ります。
ドラマのキャラでちょっとかっこよすぎかもしれないけど、そんなことどっちでもいい
モーガン ステキ☆(人´Д`)ポッ
ロッシもそれを聞いて安心したと思います~。
ヘイリーのお墓の近くに座ってるホッチ。
そして、「ここに来たら(ホッチを)見つけられる気がしたんだ」と訪れたロッシ。
「BAUに戻って悪人を捕まえることこそ自分なんだ、と(ヘイリーに)報告したか?」と、ロッシがホッチに聞くんですが、あら、もうホッチの答えはわかってるような口ぶりですね^^;
「言わなくてもわかるさ。彼女はもう知ってるよ」ホッチの言葉を聞いて安心しました。
あらやだ、こうやって感想書いているうちにもそのシーンを思い出して涙が出てきました。
いろんな見どころのある場面の多かったこのエピソードですが、私は最後のホッチとロッシのシーンが一番好きです。
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ホッチナー: W.S. Gilbert wrote, "It's love that makes the world go 'round."
(W.S.ギルバート「愛は世界を回す」)
ホッチナー: "Where we love is home, home that our feet may leave, but not our hearts." – Oliver Wendell Holmes
(「愛すべきは我が家。体が去っても心はとどまる。」オリバー・ウェンデル・ホームズ)
ホッチナー: "What lies behind us and what lies before us are tiny matters compared to what lies within us." – Ralph Waldo Emerson
(「過去や未来はささいなこと。自分の内に何があるかが大切だ。」ラルフ・ワルド・エマソン)
すべてホッチの心情を代弁しているような格言ですね(エマソンのは犯人も入ってる気もしますが)。
出来事が出来事だっただけに、ホッチが気の毒でなりません。
きっとヘイリーとの思い出に浸って、彼女を懐かしむ気持ちと、プロファイラーとして仕事を全うしたい気持ちでいっぱいのことでしょう。
ルシンダウィリアムズ「スティル・ラブ・フォー・ユア・キス」(Still I Long For Your Kiss by Lucinda Williams)