公共の場で、堂々と殺人を犯す切り裂き魔!
神出鬼没でどこで出会うかわからないのが怖い!!
犯人は大量殺人の予行演習をしているの?
それとも他に理由が?
ホッチたち、早く民衆の敵を捕まえて~!!
クリミナル・マインドシーズン5 第15話「民衆の敵(Public Enemy)」のあらすじと感想です。
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ロードアイランド州のプロヴィデンスで、ミサのため妻子とともに教会に訪れたPaul Colins(ポール・コリンズ)大尉が、何者かに喉を切り裂かれ殺害されるという事件が起こった。
プロヴィンスでは、コリンズ大尉と同じように、被害者が喉を切り裂かれて殺害されるという事件が2週間で2件起きていた。
被害者には共通した特徴が見られず、公共の場で殺害された、という以外の共通点はなかった。
冷却期間が短くなったこと、無差別に被害者を狙っていることなどから、犯人は大量殺人犯と考えられたが、「大勢の人を殺すのが目的だったらなぜ銃を使わずいつもナイフなのか」と、プレンティスは疑問を持つ。
さらに、コリンズ大尉の妻から事件当時の話を聞いたモーガンは、犯人は精神的に破綻した大量殺人者にしては犯行の機会を伺う忍耐力がありすぎることに気がつく。
2番めの事件が発生したコインランドリーの現場検証をするプレンティスと、プロヴィンス警察のJake Moreland(ジェイク・モアランド)刑事。
犯人は現場にいつもナイフを残していたが、自分の武器に執着する大量殺人犯とはこの点でも大きく違っていた。
そこへロッシがやってくる。
ロッシは、事件が起きた建物はいずれも古く、歴史を持つものだということを指摘。
犯人は大量殺人を目的としているのではなく、歴史ある公共の場で事件を起こすことによってパブリックの反応を見るのが目的だったのだ。
ホッチナーたちは犯人のプロファイルを発表する。
プロファイル発表中に、新たな事件発生の連絡が入る。
事件が発生したのは、地元でも古くから開かれているファーマーズ・マーケット。
店を出していた花屋の主人が接客中に喉を切り裂かれて殺害された。
被害者と話をしていた客の女性によると、
「花を買おうと被害者と話をしていてちょっとよそ見をした。
そして、次の瞬間何か温かいものを感じたと思ったらそれは血だった。
その後被害者を抱きかかえて助けを求めていている男性がまず先に目に入った。
男性は被害者を止血しようとしていた。
そのうち沢山の人が助けに駆けつけたが、自分はただそこに立って叫んでいるだけだった。」
ナイフから滴り落ちた血痕を追っていたプレンティスは、ゴミ箱の中に捨てられていた血だらけの洋服を発見する。
それを聞いたロッシは、自分が返り血を浴びることを想定して、着替えを持参していたと推測する。
さらにモーガンから、犯人は被害者を刺してすぐに助けを呼んだということを聞くと、犯人は殺人現場に再訪問することはなく、殺人現場の一部になっている、と気づき、犯人はまだこの殺人現場にいるから、モアランド刑事に現場を封鎖し誰も外に出さないよう指示を出す。
急いで措置が取られたが、警備にあたっていた警察官が、犯人に殺害されてしまった…
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公共の場で無差別に被害者を選び、喉を切り裂いて殺害する。
この設定だけでもゾッとしますが、確かに犯人の目論見通り、喉を切り裂くのは視覚的にエグく、大勢の人から注目されるし、インパクトが強いですよね。
犯人は途中で登場しますが、目がギョロッとしていて、異常っぽい印象を受け、「人を人とも思わないソシオパス」というキャラにピッタリだと思いました。
「放火犯の心理を持つ切り裂き魔」という設定も興味深かったですね。
もしかしたら今回のドラマの犯人のように、放火魔タイプの切り裂き魔というのがわかりやすいくらいにはっきりしている殺人者というのはいないかもしれませんが、こういう犯人像の割り出し方もあるんだなということで、ひとつ勉強になりました。
あとこのエピソードでよかったのが演出。
犯人が殺人を犯す直前に、黒手袋をして小型ナイフを出すんですが、ほぼ毎回手元がアップされるんですけどそれがいい具合に恐怖心を煽られました。
そして、マーケットで女性の後をつけていた犯人が殺害したのは花屋の主人のほうだった、というのも、私が予想していた落ちと違ってて、というふうに、「ああ~、この人殺されるんだろうな><」と、ビクビクしているそこでどんでん返しがあるような演出は、サスペンスドラマとしての面白さを十分に引き出してくれました。
今回のエピソードではロッシのひらめきが事件の謎を解く上で重要な役割を果たしていたと思います。
コミュニティでも市民に親しまれている歴史のあるば公共の場所であると気がついたこと。
マーケットでは、犯人はまだ近くにいる!と、予測したことなど。
最後はコリンズ大尉の娘、Sophia(ソフィア)に、小切手を送るなど、ロッシらしさがよく出ていたエピソードだと思いました。
今回の事件を担当したプロヴィンス警察のモアランド刑事。
エリートっぽい感じという訳じゃないですが、刑事として的確に行動しプロファイリングに対しても気後れしないで
「(今回の犯人が放火魔タイプの切り裂き魔としたら)放火魔は人に危害を加えることはしないがなぜ犯人は人に危害を加えるのか」というふうに的を得た質問をしてましたよね。
また、同僚の刑事が殺害され、ホッチたちに対して感情的になってる警官をなだめ、冷静さを出すところも持ち合わせていました。
感情に左右されず、できるだけいろんな情報を取り入れて正確に判断し、行動するような印象を受け、結構好きなキャラです。
もしかしたらモアランド刑事の外見も、敏腕刑事、と思わせられる大きな要素かもしれません(笑)。
印象に残った刑事さんでした。
エピソード内で無差別殺人事件の犯人として名前の上がったのが、George Hennard(ジョージ・へナード)とJames Hurberty(ジェイムス・ヒューバティ)。
ヘナードは、1991年10月16日にルビーズ・カフェテリア発生した「ルビーの大量殺人」の犯人で、ヒューバティは1984年7月18日に発生した「サン・イシドロ マクドナルド大量殺人」の犯人。
どちらも人々で賑わう場所がターゲットにして、ヘナードは23名を殺害、ビューバティも21名の何の落ち度もない人々を殺害しました。
自分の人生が上手く行かず、世間を憎み、他の人を道連れて人生に幕を閉じたわけですが、無差別殺人とか通り魔とかこれほどやるせない事件はないですよね。
事件が解決して帰りの機内でBAUメンバーがカードにメッセージを書いていましたが、これはソフィアの初聖体のお祝いカードだったんですね。
初聖体とは、幼児洗礼を受けた子どもたちが初めて聖体拝領式に参加することなんだそうです。
エピソード内でも出て来ましたが、男の子はスーツを着こみ、女の子はウエディングドレスみたいな白いドレスを着て式に臨み、聖体用のパンを食べぶどう酒を飲んで司祭から祝福を受けます。
カードとロッシの小切手が届いたのをすごく喜んでいたソフィーの顔が印象的でした。
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ロッシ: "Show me a hero, and I will write you a tragedy." - F. Scott Fitzgerald
(「どんな英雄からも、悲劇を書いてみせよう」F・スコット・フィッツジェラルド)
ロッシ: William Shakespeare said, "When a father gives to his son, both laugh; when his son gives to his father, both cry."
(ウィリアム・シェイクスピア「父親が息子に与える時は二人とも笑顔。息子が父親に与える時は二人とも泣き顔」)