クリマイ世莉が解説!「仮面の男」。
マイアミで詐欺師が凶暴化!
居場所を転々とし、多くの偽名を使い分けてる犯人。
捜査難航必至、ホッチたちはどうやって突き止める?!
そして、破綻していく犯人の運命は?
クリミナル・マインドシーズン5 第14話「仮面の男(Parasite)」のあらすじと感想です。
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JJは、FBIサンディエゴ支局ホワイトカラー犯罪課に所属するRussell Goldman(ラッセル・ゴールドマン)捜査員から、長年追い続けている投資詐欺師の捜査依頼を受ける。
ゴールドマン捜査員は、この「ペテンの達人」を5年間追いかけていたが、今回はじめて殺人を犯したというのだ。
殺害されたのはCarla Marshall(カーラ・マーシャル)という、マイアミの不動産業者で、詐欺についてリポートを受けるために、先週詐欺相談サイトにコンタクトを取っていたところだった。
カーラの苦情はゴールドマン捜査官の手に届き、ゴールドマン捜査官がカーラから電話で話を聞くと、その特徴がゴールドマン捜査官が追っている
投資詐欺師と一致する。
ゴールドマン捜査官はマイアミに飛び、囮捜査の準備をしていたが、その前にカーラは殺害されてしまった。
詐欺師とはいっさい連絡を取らず待つように言ったにもかかわらず、カーラは詐欺師に確認するために会ったらしい。
ゴールドマン捜査官とともにマイアミに向かうホッチナーたち。
「なぜカーラを殺害したのか、なぜ今なのか」
この疑問に答えることが事件解決の鍵になりそうだ。
カーラの家を現場件検証する、モーガン、プレンティス、そしてゴールドマン捜査官。
モーガンはカーラのラップトップから、カーラが接触した投資詐欺師「Grant Dale(グラント・デイル)」が作成したとみられる1ページのウェブサイトを発見する。
ウェブサイトの作りがシンプルなことから、他にも同じようなウェブサイトを犯人は作成しているかもしれない、と予想したモーガンは、ガルシアに調べてもらうと、名前だけ変えて全く同じホームページが9つ出てきた。
その偽名はすべてゴールドマン捜査官は把握していなかったものだった。
ゴールドマン捜査官が集めた詐欺師に関する資料から被害者の特徴を分析するロッシ。
そして、ゴールソドマン捜査官がシアトル、サンフランシスコ、ロスアンゼルスで詐欺師の被害にあった被害者を「教会」「チャリティー」「投資」という風に類似性のある点で分類していたが、サンディエゴ以降ではその分類方法が当てはまらなくなったことに気づき、それを指摘する。
犯人は被害者の選定方法を変えた可能性が高くなった。
フロリダ州フォート・ローダーデイルで殺人事件が発生する。
殺害されたのはFrank McKelson(フランク・ミケルソン)。
ミケルソンには、過剰殺傷の痕が見られ、テーブルには切る寸前の小切手が残されており、犯人が精神的に追い詰められている様子が伺えた。
ミケルソンの妻の話によると、Randy(ランディ)という投資家と親密になった妻は、夫にランディを紹介し、投資話が進んでいたと告白する。
ホッチナーたちは犯人のプロファイルを発表する。
各地を転々とする犯人だが、サンディエゴだけは滞在期間が3~4年と長いことに気づき、この点から調べていたリードは、更に詳しく調査を進める。
そして、詐欺師の被害者から、犯人はサンディエゴ前はスポーツカーを運転し、独身者向けのマンションに住んでいたが、サンディエゴでは大きめのセダンとSUV車で、一戸建ての家に住んでいたことがわかる。
犯人のライフスタイルが変わり家庭を持ったのではないか、と、リードは推測する。
おそらく犯人は、車や銀行口座、家の名義など、妻の名前を使っていると考えられる。
妻を特定すれば犯人を見つけることができるだろう。
新たな捜査の方向性が見えてきた時、新たな女性の死体が発見されてしまう…
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CIA工作員でも偽名は2,3個までしか使いこなせないのに、この犯人は10個も持っている!
そりゃ精神的におかしくなるの無理ないですよね。
第一、自分自身でいるのも疲れるときがあるのにね(笑)
この犯人は、それぞれの人間になりすますことができなくなり破綻していく、というキャラ設定ですが、エピソードではこれがとてもうまく表現されていました。
ホッチたちが推理したとおり、犯人家族持ちなんですけど、お父さんになつく子供をみると「犯罪おかしてなければいいお父さんなのに…」と、残念な気持ちも出て来ました。
自分の生活を維持しようとすればするほど、よりいい生活を望めば望むほど、お金が必要になって犯罪を重ねる。
自分の生活が、夫の犯罪の上に立っていたと知った時の妻は相当ショックだったでしょうね。
犯人は、殺人を犯し、多くの人からお金をだまし取り、自業自得で、精神的に追い詰められていき、破綻しか残された道はない。
それでもその父親を大好きでいる息子。
同情なのかハロー効果なのか(苦笑)
なんだろう、最後は切なさを感じずにはいられませんでした。
※「ハロー効果」とは、その一面で相手の評価が歪んでしまうこと。
たとえば「あばたもえくぼ」のように、好きになってしまうと盲目になって、悪い面もよく見えてしまうということ。
犯人の家に向かっている時と、あともうひとつどのシーンか忘れましたが、ゴールドマン捜査官が自分の爪をむしるシーンがあるんですね。
エミリーが、ゴールドマン捜査官の動作を観た時に声をかけますが、エミリーも、精神的に落ち着かないと爪を噛む癖があるので、わかるんでしょうね。
ずっと追い続けていた詐欺師が凶暴な殺人者と化し、対面したいものの、やっぱり恐怖はあるんでしょうね。
ちなみにゴールドマン捜査官が所属しているホワイトカラー犯罪課は、詐欺師といった知能犯を専門にしているんだそうです。
なので、なおさらこういうシチュエーションには慣れていなく緊張するのかもしれません~。
ちっちゃいことですが、チェックしながら観るとまた面白いかもしれませんよ☆
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