ある男の執着心が招いた惨劇!

クリミナル・マインド11第20話

 

クリマイ世莉が解説!
クリミナル・マインド11第20話「内なる輝き」。

 

貯水タンクに浮かんでいたのは、なんと死体!

 

え、被害者は着替えさせられていた?

 

それから、被害者の顔にある深い切り傷は何のため?

 

 

謎の先にたどり着いた、犯人の動機とは?
仕事一筋に生きるロッシがたどり着いた先も気になるぞ~!

 

 

クリミナルマインド・シーズン11第20話「内なる輝き(Inner Beauty)」のあらすじと感想です


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「内なる輝き」あらすじ

アパートの貯水槽から発見されたものは…

 

カリフォルニア州サクラメント。とあるアパートの貯水槽から、2人の女性の死体が発見された。2人も身元が判明しておらず、顔には無数の切り傷が残されていた。

 

遺体が発見されたエリアは麻薬が蔓延し、治安が悪化していた。加えて被害者の腕には注射の痕跡が残されていたことから、被害者は娼婦で、麻薬絡みの事件に巻き込まれたとの見方が強まる。

 

 

服装が違う

その後1人の被害者の身元が判明した。22歳のデビー・ライテルトで、生前は路上生活をしていたという。過去に逮捕歴が何回かあり、ほとんどがポン引きのアイザック・ヘンリー絡みでの逮捕だったことから、ホッチナーたちはアイザックを警察署に呼び事情を聞く。

 

アイザックはデビーが殺害されたことを知らず、ホッチナーから見せられた事件現場の写真に動揺した。そしてデビーが着用していた服装が、明らかに彼女のものではないということを指摘する。

 

犯人は被害者の服を着替えさせた可能性が高いと判断したホッチナーは、ガルシアにデビーが着用していた、服の入手ルートを突き止めるよう指示を出す。

 

 

被害者の髪の毛を染めたのは犯人?

モルグで検死結果の報告を受けるリードとルイス。
検視官によると、ジェーン・ドゥ(Jane doe、名無しの権兵衛)の死因は敗血症、デビーは失血死ということだった。
2人の体内からは大量のオピテート(麻薬の一種)が検出されていた。

 

被害者たちの顔には、外科用のメスのようなもので死後につけられた切込みと、ギザギザした刃先のナイフのようなもので生前つけられた傷が残されていた。

 

ジェーン・ドゥの毛髪からは、ヒドロフルオロカーボン、ジメチルエーテルが検出された。さらに微量ながらチタンが頭皮に付着していた。検視官は、被害者は安物のヘアカラーリング剤を使ってブロンドに染められたと指摘、染め方にムラがあることから、髪の毛を染めたのはアンサブの可能性が高まった。

 

これまでの捜査からホッチナーたちは、「犯人が売春婦をターゲットにするのは、選びやすい上発見を遅らせやすいから、被害者を着替えさせたり髪の毛を染めたりするのは、憎悪する相手に被害者を近づけて殺害するためでは、と推測する。

 

 

新たな殺人事件発生

3番目の被害者は、とある高級住宅の庭に置かれていたジャグジーから発見された。JJは、前回遺体が発見された貯水タンクと、今回遺棄現場として使われた、蓋付きのジャグジーから、「犯人にとって重要なのは水だけではなく、サルコファガス(エジプト石棺)のような、密閉された場所もそうなのではないか」と分析する。

 

遺体を調べていたリードは、顔につけられた傷に残された縫合糸を見つけた。生前つけられたと見られるギザギザの傷は、避けた縫い目によるものだった。犯人は、被害者の頬に埋め込んだものが破裂し、それを隠すために縫合したのだ。ちょうどその時ガルシアから「ジェーン・ドゥは、ベリンダ・キャメロンと判明した」との報告を受ける。

 

万引などの前科を持つベリンダは、更生施設に入っていて、人生をやり直そうとしているところだったという。ピンときたリードは、ガルシアに、その更生施設にバラのタトゥーが入った人物(3番目の被害者)はいないか探すよう依頼する。ガルシアが調べると、該当者が浮かび上がり、3番目の被害者はレスリー・シェリンと判明した。

 

 

プロファイリング

ホッチナーたちは、犯人のプロファイルを発表する。

 

  • アンサブは白人の男性で、年齢は20代後半から30代前半。
  • 外科手術を施すため、サクラメント・オートパーク付近の更生施設で、ターゲットとなる女性を見つけている。
  • 被害者の信用を得ていることから、犯人は更生施設の一員と考えられる。
  • 被害者の死がアンサブの最終ゴールではなく、痛みがそれである:著しい身体的・精神的な傷を被害者につける。傷は永遠に残り、痛みは癒えることがないからだ。
  • 捜査当初、アンサブは外科的サディストで、被害者たちは犯人が復讐したい誰か(もしかしたら1番目の被害者は見つかっていないかもしれない)の身代わりだと考えられた。しかし犯人の彼女に対する怒りは傷つけた後も続いていることから、怒りの対象となっている女性は、犯人と個人的なつながりがある可能性が高い。犯人を止めるには、その女性を見つけ出すことがカギになるだろう。

 

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「内なる輝き」感想

こんなことがきっかけで発生した殺人事件だったのか、という気持ちが強くなるようなエピソードでしたね!

 

なぜ犯人は被害者を着替えさせたり、顔に傷をつけたりするのか。
徐々にその理由が明らかにされていきますが、その「徐々さ」加減が絶妙で、完全に明らかになるまで「先が知りたい」気持ちでもういっぱい。
自殺した彼女と同じにするために顔に傷つけてた、なんて誰が想像したでしょうか!

 

犯人がダニエルを誘拐するシーンも、当たり前といえば当たり前だし、展開がなんとなく見えていたのですが、「誘拐する理由」が全く分からないので、つまらないなんてこれっぽちも考えませんでした。

 

ほんと、上手いですよね~、話の展開が。200話以上観ているけど、クリマイ全然飽きません!!

 

 

冒頭のシーンは、殺人シーンに見せかけるための設定、ということはなんとなく分かっているものの、やっぱりドキドキが止まりませんでした!貯水タンクから遺体、その水でシャワーを浴びてしまった、というのはまったく予想外でしたけどね(笑)

 

縫合糸を発見したり、被害者は同じ更生施設出身かも知れないと、相変わらず事件解決に大きな活躍をしたスペンサーですが、今回はJJが大活躍したと思います!

 

事件解決に、ロッシの励まし役とJJがいなかったら、って感じでしたね。

 

 

「内なる輝き」の犯人

自殺した恋人の代わりを求めた結果が連続殺人事件につながった。
そんなエピソードでした。

 

ジョセフ・バーソン
クリミナルマインド11第20話「内なる輝き」あらすじと感想
出典

 

交通事故で顔に大きな傷を負った亡き母を愛し続けていたのでしょう、ジョセフが恋人に選んだサラは、神経線維腫症2型を患っていて、顔に大きな腫瘍がありました。
サラが自殺した原因は、その外見を苦にしてのこと。そしてサラの遺体を発見したのはジョセフでした。

 

母を失い、さらに恋人までも。
サラが死んだことはなかったことにしたい、過去を書き換えたい。
悲しみがあまりにも深すぎて、そういう気持ちになることは容易に想像できますが、実行に移してはだめですよね。

 

どんなことしてもサラが帰ってくるわけではないし、サラの代わりは誰にもできません。
天涯孤独という悲惨な境遇が、ジョセフを犯行へと追いやったのかも知れませんが、だからといって他人を傷つけることは許されません。

 

サラの死を受け入れて、新しい出会いに前向きになっていれば…
被害者に対しても、好青年のまま接していたら、良い方向に行ったかもしれないのにね。

 

 

ロッシのじーちゃんぶりにほっこり♪

エピソードの冒頭、ロッシが孫のカイと野球をしているシーンがありました。

 

ロッシの実況中継にのせられて、得意になっているカイがかわいい♪
ロッシもカイの喜ぶ顔を見て、本当に嬉しそうですよね。

 

じーちゃんになって、俺嬉しい!

 

っていう気持ちが伝わってきて、ほっこりしました~。

 

ちなみに「The Cubs」と言っていたのは、シカゴ・カブスのこと。
シカゴ・カブスは1871年に創設された、古い歴史を持つプロ野球チームです。

 

1945年から2006年まで、実に71年間リーグ優勝から遠ざかっていましたが、2008年にメジャーリーグ通算10,000勝を達成しました。

 

田口壮選手や和田毅選手らが過去に所属していたことでも知られていますし、2018年からはダルビッシュ有選手がシカゴ・カブスで活躍しています。

 

ほっこりもつかの間、じ、事件だ!

カイとロッシ、そしてジョイの夫と3人でなごんでいたところにやってきたのが、ロッシの元妻、ヘイデンでした。

 

ロッシの動揺ぶり、半端ない!仕事してる時もこんなにオロオロしたこと無いのに(笑)。

 

それでも和解するチャンスが訪れ、話し合う2人。
もしかしたら意思の疎通ができるかも…?!

 

と、期待したところで事件発生を知らせる連絡が~!!

 

 

無視するわけには行きませんよね。

 

「あ~、やっぱり変わってない」とでも言いたそうなヘイデンの顔。

 

ロッシとしては辛いですよね。家族と仕事どちらが大事かなんて、選ぶことができないのですから。
家族と言いたいところだけど、家族の一員を失った人がいる。その人達のために一刻も早く犯人を捕まえなくては。
ヘイデンさん、わかってあげて(涙)

 

こうしてほっこりムードは無残にも打ち砕かれ、ロッシは後ろ髪引かれる思いで家を後にするのでした。

 

今回ジョイは仕事で家を留守にしていましたが、仕事に情熱を傾ける姿は、父親そっくりですよね。

 

旦那さん、わかってあげて(笑)

 

JJ、良い活躍してたなー

今回はJJ活躍した、というと、なんか普段はそうでないみたいな響きがありますが、そうではなくて、特に今回は「おお~」と唸らずにはいられないシーンがたくさんあったということです。

 

犯人がなぜ水に関連した場所を選んだか、複数の遺体を同じ場所に遺棄した行動など積極的に分析していましたよね。

 

昔はソフトなイメージが強かったJJでしたが、良いプロファイラーに育ったな、と今回はそれを強く感じました。

 

仕事とヘイデンの間で揺れ動き、心ここにあらず状態のロッシも励ましていましたよね。
仕事と家庭を両立している立場からというより、大切なチームの一員としてアドバイスしているところが素敵です。

 

 

ヘイデンとロッシ、めでたしめでたし

一時はどうなることかと思ったヘイデンとロッシ。
エピソードの終わりに、チャンスがやってきましたね~。

 

女手一つで娘を育て上げたヘイデンに、感謝の気持を伝えるロッシ。
2人の会話聞いていくうちに、心にあったかさがジワ~っと広がってきました。

 

やっと和解できて良かった、しかもヘイデンはロッシに滞在を促す展開に!

 

JJのアドバイス、効きましたね~。

 

「過去を変えることはできないけど」というロッシの言葉に、今回のエピソードのメッセージが凝縮されている気がします。

 

いろいろあったけど、こうして家族と交流できるようになって本当に良かった。

 

ロッシが仕事を頑張ってきたからこそ、喜びもひとしおなのではないでしょうか。

 

 

ちなみにロッシがヘイデンに話した、ジョイが襲われた件というのは、今シーズン第7話「危険なキャンパス」で詳しく語られています。

 

 

遺体遺棄はあのシリアルキラーと似ている

遺体が発見された現場を訪れたロッシとJJ。

 

犯人の行動について分析していた時、ロッシはテッド・バンディと、グリーン・リバーキラー(ゲイリー・リッジウェイ)に類似していると言いました。

 

どちらも何十人という女性を殺害したシリアルキラーですが、同じ場所に遺体を遺棄する傾向がありました。

 

 

神経線維腫症2型

サラが発症していた神経線維腫症2型は、「22染色体の長腕に存在する遺伝子に異常がある」ことで発症します。発症すると、神経鞘腫と呼ばれる良性腫瘍が、末梢神経や脳神経にでき、めまいや難聴と言った症状が現れることがあります。

 

サラのように神経線維腫症2型が原因で、顔に異変が出る場合も少なくありません。

 

神経線維腫症2型の治療は、外科手術で腫瘍を取り除くことがメインに行われています。

 

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「内なる輝き」ゲスト出演

  • カーラ・ベッツ(Carla Betz) アンジー・カッツ
  • ディラン・ブロンテ(Dylan Bronte) イアン・ステインハート
  • ダレル・チェイニー(Darrel Cherney) ナット・ダニエルズ
  • セス・コルタン(Seth Coltan) ビルの管理人
  • ケイティー・ファウンテン(Katie Fountain) ダニエル・スタインハート
  • デヴォン・ガマーサル(Devon Gummersall) ジョセフ・バーソン
  • ダン・J.・ジョンソン(Dan J. Johnson) ショーン・ストラザース
  • レイチェル・S・ロックハート(Rachel S. Lockhart)サラ・シャーウッド
  • ジェイデン・アレクサンダー・マクロード(Jaiden Alexander McLeod) カイ・ストラザース
  • レベッカ・メッツ(Rebecca Metz) サンドラ・リー検視官
  • ロベルト・モンテシノス(Roberto Montesinos) 隣人
  • チューダー・ムンテアヌ(Tudor Munteanu)アイザック・ヘンリー
  • シェリル・リー・ラルフ(Sheryl Lee Ralph) ヘイデン・モンゴメリー
  • アイシャ・タイラー(Aisha Tyler) Dr. タラ・ルイス
  • マーロン・ヤング(Marlon Young) ジョン・ロバーツ刑事

「内なる輝き」で引用された格言

ロッシ: "I imagine one of the reasons people cling to their hates so stubbornly is because they sense, once hate is gone, they will be forced to deal with pain." — James Baldwin
(「人が憎しみに執着する理由を私はこう考える。憎しみが消えてしまえば、痛みと向き合わねばならないからではないかと」ジェームズ・ボールドウィン)

 

ロッシ: "Since love grows within you, so beauty grows. For love is the beauty of the soul." — St. Augustine
(「内面に愛が育つとき、美しさも育つ。愛とは魂の美しさだ」アウグスティヌス)

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