猟奇的な殺人事件が発生!
複数の人間がメッタメタに、本当に一人の犯人による犯行?
早く犯人を捕まえてほしい件だけど、調べれば調べるほど犯人に対する憎しみと言うよりも、つのるのは同情ばかり。
「ダーク・ヒーロー」題名負けしてません!
クリミナルマインドシーズン3 第10話「ダーク・ヒーロー(True Night)」のあらすじと感想です。
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ロサンゼルス。
過去2週間のうちに23rd Street Killersという、地元ストリートギャングのメンバー7人が、相次いで殺害された。
被害者はいずれも鋭利な刀で腕を切り落とされるなど、惨殺されており、殺害方法はだんだん向上してきて大胆になっている。
さらに、被害者の遺体に過剰殺害の痕が見られたことなどから、犯人は精神病を病み始めている単独犯と推理された。
その後、今度は23rd Street Killersのリーダー、Glen Hill(グレン・ヒル)の自宅を訪れた郵便局員が、玄関先で血まみれになって倒れている死体を発見、警察に通報する。
ホッチナーたちBAUメンバーと、ロサンゼルス市警の刑事たちは現場入りするが、惨殺されたギャングメンバー6人の遺体のあまりの惨たらしさに言葉を失う。
しかし、リーダーのヒルの死体はそこにはなかった。
引きずった痕があったので、犯人はヒルをどこかに運んだ可能性が浮上する。
やがて、ロサンゼルス市警に設置したホットラインに有力情報が寄せられ、ホッチナーたちはある男を逮捕する。
男は売れっ子漫画家で、彼が最近描いたイラストが、事件とあまりにも酷似していたが、男は何一つ覚えていなかった。
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タイトル通り、ダークなイメージに包まれたようなエピソードでしたね!
今回はいつものエピソードと違って、犯人側に沿って話が展開していく事が多かったので、普段よりもプロファイリングが簡単だったような。
あっという間に犯人が捕まってしまった、という感じです。
犯人はまったく普通の人。
エミリーが、「まったく普通の人なのに…」とショックを受けるくらい。
多分善良な市民の部類に入るのではないでしょうか。
登場したときからなんとなくこの漫画家が犯人じゃないかな、って思ってましたが、ソードを振り回して屈強な男たちを殺害するスプリーとつながらないので、ちゃんと分かるまで半信半疑でした。
犯人がなぜこんな残忍な事件を起こすのか、あんなに幸せそうだったヴィッキーとの間に何が起こったのか。
それがわかった時、本当に悲しみで一杯になりました。
悲しい、とにかく悲しいに尽きる事件ですね。
あの事件さえ起きなければ、今頃普通に幸せな家庭を持って、漫画家として成功していたかもしれません。
そう思うと悔しくてなりませんよね。
犯人がなぜ精神病を患ってしまったのか、なぜここまで残忍な犯罪をするようになってしまったのか、その過程がエピソードの中で丁寧に描かれていましたが、その辺りは見逃せないですよね。
とても暗い内容だったので、その間に挿入された、BAUメンバーたちのコミカルな場面がたまらなくよく観えました。
実際面白かったですが(笑)
今回の犯人、ジョニーは、重度の心的外傷後ストレス障害を抱えていました。
PTSDは、精神的・肉体的に激しい衝撃を受けた経験から抜け出せず、それが原因で長期に渡って精神的な障害がでてしまうことを言います。
衝撃的な記憶が突然蘇って恐怖に陥ったり、その経験から極度の恐怖症になる、不眠症になるなど、否定的になってしまうことがPTSDの問題なんですね。
車の音が近づいてくると怖くなって避けます。恐怖は身をまもるために必要ですが、必要以上に恐怖を感じてしまうのがPTSD。
一度身の危険を感じるほどのことを経験してしまうと、それが時々蘇ってパニックになって苦しんでしまうことになるんです。
⇒ 心的外傷(ウィキペディア)
ジョニーの場合、幸せの絶頂にいたときに、ギャングたちに襲われ、目の前で婚約者が暴行されるという体験からPTSDに陥ってしまいましたが、見るからに事件の後遺症に悩まされていましたね。
しかも、そのときの恐怖が激しい怒りに変わり、猟奇的な殺人者に変貌してしまった。
また、体験があまりにも衝撃的すぎて、ジョニーはヴィッキーが襲われて命を失ったことも、自分が瀕死の重傷を負ったことも忘れていました。
そして、「ダークヒーロー」になってギャングたちに復讐していることは架空のものと思い込んでいたのです。
これは「抑圧された記憶」という仮説に当てはまりそうです。
ジョニーの記憶が蘇って、ホッチやブラディ刑事たちに押さえつけられたシーンは、切なくて思わずもらい泣きしてしまいました。
生死をさまよう事件に巻き込まれたガルシア(詳しくは⇒「ペネロープ」)。
今回のエピソードでは、そのガルシアが事件後復帰する設定になっていましたが、久しぶりに戻ってきた自分のオフィスを見てボーゼン。
ゴミは散らかってるし、ガルシアによれば、ケビンが自分の使いやすいように物の位置を変えたということです。
「撃たれたときより衝撃的」と言ってるくらいですから、そのショックの度合いがわかりますね(笑)
一緒にいたモーガンは、「まあまあまあ」と言った感じで、ゴミを拾ってくれましたよね。
モーガンとゴミ拾いがどうしても結びつかなくて、感動してしまいました(笑)。
さらに、「今回はオフィスに居るから、何かあったら声かけて」とガルシアに言います。
そしてエピソードの最後には、ガルシアの椅子を修理してましたね。
病み上がりのガルシアを心配しているんでしょうね。
優しいモーガン!
私もモーガンに世話焼いてもらいたいです~。
モーガンとスペンサーが殺人現場についたときの場面。
スペンサー:「405号線と101号線のインターチェンジは首尾一貫して世界で最悪なインターチェンジと評価されているんだ」
モーガン(呆れたように):「なんでそんなん知ってるんだ?」
スペンサー:「政府のレポートだよ」
モーガン:「だからなんだよ?」
スペンサー:「政府機関で働いているのに、レポート読まないの?」
モーガン:「俺の住んでるところから2,500マイル(約4,023キロ)離れた交通パターンについてか」
スペンサー:「2,295マイル(約3,693キロ)」
モーガン:
「みんな(野次馬たち)の目の前で、お前を叩くようなことはさせないでくれよ(怒)」
まあ、これ以上余計なこと言うなよな、ということでしょうね^^;
スペンサー細かいから。
大雑把なモーガンにはイライラくるんでしょうねー。
その後ブラディ刑事と合流しますが、モーガンが「他のメンバーはあとから来る」とブラディ刑事に説明すると、スペンサーすかさず「渋滞に巻き込まれてる」って言いましたよね。
モーガンの意を全く返していないマイペースなスペンサーに笑ってしまいました。
とまあ、ここはこれで終わったのですが、事件解決後の機内の中ではモーガンにやり返されてしまいましたね(この場面については別記事で紹介したいと思います^^)。
クリミナル・マインドは暗い題材を扱う中にも、こうしたクスっとするような場面を盛り込むのが上手ですよね。
これが視聴者をぐっと引きつける要素だったりして。
やっぱりクリミナル・マインド大好きー。
なんて再確認したエピソードでした。
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リード: "Superman is, after all, an alien life form. He is simply the acceptable face of invading realities." – Author Clive Barker
(「スーパーマンは我々が受け入れやすい外見を持ってはいるが 、結局のところエイリアン生命体なのだ」イギリスの小説家、クライヴ・バーカー)
ガルシア: "The noir hero is a knight in blood-caked armor. He's dirty and he does his best to deny the fact that he's a hero the whole time." – Frank Miller
(「暗黒のヒーローは血のよろいで武装し、ヒーローである事実を常に全力で否定する」フランク・ミラー)
ジョー・オーガスティン「ハーレム・ノクターン」(Harlem Nocturne by Joe Augustine)
フルーク「アブサード」(Absurd (Whitewash Mix) by Fluke)
ザクークス「ウー・ラ」(Ooh La by The Kooks)
フルーク「アトム・ボム」(Atom Bomb by Fluk)