「大ファン」という、言葉を交わしたばかりの女子大生が、事件に巻き込まれて命を落とすショッキングな出来事に遭遇したロッシ!
犯人は、彼女が追っていたシリアルキラーだった!!
犯人を絶対に捕まえるというロッシの執念と、BAUメンバーたちの頭脳が犯人を追い詰める!
クリミナルマインド4 第15話「コピーキャット(Zoe's Reprise)」のあらすじと感想です。
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自身の著書10周年記念版プロモーションのため、オハイオ州クリーヴランドの書店を訪れていたロッシ。
その会場で「ロッシの大ファン」という女子大生から声をかけられた。
彼女は地元の大学で犯罪学を学んでおり、クリーヴランドで発生している殺人事件について独自に調べているとロッシに話す。
そして、急激な犯罪の上昇率を挙げ、シリアルキラーがクリーヴランドにいる、と主張する。
しかしロッシは、「被害者像と犯行の手口がバラバラで、署名的行動にも共通点がないので、シリアルキラーとは断言できない」という。
別れ際女子大生に名刺を渡し、「答えを見つけるまで、勉強を続けるように」とアドバイスする。
ホテルで出発の準備をしていたロッシは、殺人事件発生の電話を受け取る。
被害者は、昨日会話をしたあの女子大生で、ロッシの名刺を持っていたため地元警察が連絡をしてきたのだった。
彼女の名前はZoe Hawkes(ゾーイ・ホークス)。
殺害されていた現場は、3日前に殺害されたKayla James(カイラ・ジェイムス)の敷地内だった。
ゾーイと最後に言葉をかわし、自分が彼女にアドバイスしたことにたいし後悔の念にかられるロッシ。
ロッシはここにとどまり、ほかのBAUメンバーも呼びよせて捜査支援することを決めた。
ゾーイが調べていたのは、クリーヴランド半径12km圏内で起きた殺人事件。
ゾーイのパソコンには、犯罪データを統計化していた形跡はあったが、殺人事件の容疑者に関する資料は出て来なかった。
BAUに連絡をとって発生した殺人事件について調べてもらうと、少なくとも、ゾーイを含め6件の殺人事件が発生していた。
そして六人目がゾーイ。
被害者の特徴も、犯行の手口も全く違っていたが、同一犯と仮定して、犯人の動機を突き止めようとするホッチナーたち。
ロッシは、ゾーイが言った「クレヴァーランドで最も有名なシリアルキラー」は、「キングズベリー・ランの屠殺者」で、犯人は遺体をキングズベリーランに捨てていたということを思い出す。
一人目の被害者は、ゲイバーの帰り、「キングズベリー・ランの屠殺者」が遺体を捨てたとされる公園内で射殺されていることに気がつく。
二人目の被害者は娼婦で、殺害の手口が「切り裂きジャック」と酷似している。
車内にいるカップルを射殺というシチュエーションと殺害方法は「サムの息子」とそっくりだった。
カイラの殺害方法は「B.T.Kキラー」を彷彿とさせる。
犯人は、シリアルキラーになるために有名なシリアルキラーを真似て殺人を繰り返していたのだった。
ここから犯人のプロファイリングが行われた。
犯罪記者Paula McConnell(ポーラ・マッコネル)のオフィスを訪れたJJとロッシは、犯人はおそらくポーラの記事を参考にしている可能性が高いので、ポーラに犯人の署名的行動を警察は発見したという記事を書いて欲しいと頼む。
その後新たな殺人事件が発生する。
被害者はジョギング中の男性で、水中から絞殺死体で発見された。
犯行の手口は、自転車道レイプ魔のアルテミオ・サンチェスの模倣と見られたが、ゾーイも絞殺されていたことから、犯人は自分の殺害スタイルを発見しつつあるとモーガンは推測する。
続くようにホームレスの女性が絞殺体で発見され、誰の模倣でもない手口から、リードは犯人がシリアルキラーとしてその殺害スタイルを確立したと確信する。
被害者の額が不自然にきれいなことに不信感を覚えたホッチナーは検死官に検査を依頼、後日被害者の額からアルコールが検出されたことが判明する。
犯人はなぜ必要のない額の消毒をしたのか。
そして、犯人は自分の署名的行動を隠蔽しようとしたのではないか、ということにロッシは気がつく。
もしかしたら他の被害者に犯人の署名的行動が残っているかもしれない。
7人目の被害者は水中から発見されたため、その可能性は低く、残るはゾーイの遺体だった。
ゾーイの母にゾーイの遺体を調べさせて欲しいと頼みに行くロッシ。
ロッシの予想通り、ゾーイの額からは犯人とみられる唾液が検出された…
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犯人はエピソード初めのほう、ゾーイを殺害するシーンで登場します。
気のよさそうなに~ちゃんだな、なんて思ったらとんでもなかったです!
その後どんどんこの犯人がシリアルキラーっぽくなっていったので、役者さんはすごいな~、なんて感心したり^^;
実際のシリアルキラーの特徴や行動がよく描かれていたキャラだったと思います。
といっても、シリアルキラーとは実際会って話も交わしたことがないので、これまで見てきた本やドキュメンタリー番組、映画やドラマから「いかにもドラマっぽいキャラ」というふうには感じませんでした。
シリアルキラーがクリーヴランドにいる、ということを発見し、犯人逮捕の決め手はゾーイの遺体についていた犯人の唾液。
ゾーイが身を持って犯人を捕まえた、という話のまとまり方は良かったです。
ロッシが、自分の言った一言がゾーイの命を奪ったことにつながった、とひどく後悔しているのがよく分かる場面が幾つか登場して切なかったですね。
後悔の念をホッチにそっと打ち明けたり、JJに頼んで、ゾーイのお葬式代を払ったり。
この善意があとでゾーイのお母さんの怒りを買ってしまうのですが…
お母さんの気持を考えたらロッシはやり過ぎちゃったかな、とも思いますが、お母さんに怒られたあとのロッシの切なそうな表情が見ていて辛かったです(TOT)
事件解決後、雑誌の取材にうんざりするロッシでしたが、ゾーイのこともあったし、犯人が自分のファンだということもあり、自分の影響力について疑問を持ち始めていたのかもしれませんね。
そんなロッシを救ったのはJJでした。
ロッシは、こうやってシリアルキラーと対決する捜査官も育ててる。
やっぱりあなたの仕事は報われてるよ!
なんかじ~んとくるものがありました。
クリミナル・マインドの人気の一つに、制作側のメッセージの明確さと、望むような話の展開というのがあると思うんですよ。
今回のエピソードも、ロッシのプロファイラーとしての影響力からはじまって、それが犯罪を起こすきっかけとなり、また犯罪を無事解決するきっかけにもなった。
その過程で、犯罪を解決しようと健気に頑張ったゾーイを活躍させ落ち込みがちなロッシをJJで救う。
クリマイ制作陣営に、今日も参りました~、って感じです(笑)
事件現場にいるゾーイに声をかけたにーちゃんだったので、なんか怪しいな、と思いましたが。
見かけが全く普通なのでゾーイをの助っ人かなとも一瞬思ってしまった!!
しかし、ゾーイが事件を追っていると知って、どんどん正体を現してきましたね。
エリック・オルソン
出典
こんなに早い段階で犯人がわかってしまうなんて。
そして、将来必ず有能なプロファイラーか犯罪学者かになっていたであろう命を奪うとは。
あって欲しくない展開でした!
刑務所に収監されている時に法科学と犯罪学を学んだオルソン。
その知識を使ってコピーキャットキラーとして暗躍していたわけですが、同じ犯罪学を学んでいたゾーイとは方向がまったく別でしたね。
なんという皮肉な結果だろう。
でも、ゾーイの柔軟な頭のおかげで一見別の犯人による事件だと思われていたものが、実は同一のシリアルキラーによるものだとわかったわけです。
それに、ロッシらのプロファイリングで、あざといオルソンから自供を引き出しました。
ゾーイの命が犠牲になってしまったけれど、やっぱり王道の知識は悪用された知識に打ち勝ったということですよね。
ゾーイの部屋には、犯罪学を学んでいる学生らしく、それ関係の本が並んでいましたよね。
あとポスターも。
ゾーイの部屋に貼ってあったポスターは、1991年に公開された映画「羊たちの沈黙」。
女性が猟奇的に殺害される連続殺人事件の犯人を突き止めるため、FBI訓練生のクラリス・スターリング(ジョディ・フォスター)は収監されている元精神科医ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンズ)から助言を引き出す任務を引き受ける。レクター博士に翻弄されながらも事件解決しますが、最後はレクター博士の殺人予告で幕を閉じる…
このハンニバルこそ元祖シリアルキラーとも言える存在ですよね。
猟奇的でサイコパス。ゾットするキャラです。
もちろん架空の本ですが、ゾーイの本棚にはロッシの本がたくさんありました。
ロッシを神のように崇めていたと言っていましたが、それが伝わって来ましたね。
マックス・ライアンをご存知でしょうか。
ギデオンの師匠的存在で、蘇ったシリアル・キラーに登場しました。
そのライアンの本もゾーイの本棚にありました!
ちょっと分かりづらいけど、一番右端の赤い本。
「Houses of Horror: The Hunt for the Keystone Killer」
この小細工がにくいですよね!
ゾーイの机の上にあった本は、ロバート・レスラーさんの「I Have Lived in the Monster」。
こちらは実際に出版されている本ですね。
レスラーさんといえば元祖プロファイラー。
そしてレスラーさんのおかげで「プロファイラーとはなんぞや」がよくわかりました。
私にとっては神みたいな存在。
そして、彼の本がゾーイの部屋にある。
彼女にとても親近感がわきました!
シリアルキラーに命を奪われたゾーイも、犯人のオルソンもロッシのファンでした。
今回の事件ですっかり落ち込んでしまったロッシ。
でも、そんなロッシを慰めたのは「FBI入管はあなたがきっかけだった」というJJの言葉。
これからの進路について悩んでいた大学4年生の時、たまたま校内の書店に2冊めの本のプロモーションに来ていたロッシの講演を聞き、話をしたことがきっかけで、秋のアカデミーに応募したんですね、JJは。
良くも悪くも影響が出てしまうのはそれだけ大きいということですよね。
確かにオルソンみたいなクソも出てしまうかもしれませんが、JJやゾーイのような立派な人材が生まれるきっかけにもなるんです。
最後のシーンは、ロッシだけじゃなくて私も救われた気がしました。
「キングズベリー・ランの屠殺者」は、クリーブランド周辺で実際に発生した未解決事件。
1935年から1938年にかけて、少なくとも12名が犠牲になりました。
被害者は皆斬首されていて、体の一部を切り落とされてたり、去勢されていたりと、凄惨さを極めていました。
犯人は、切断の技術を持つ人物と見られ、容疑者も何人か浮上しましたが、逮捕には至らず。
事件が発生した場所は当時、貧困者が多く流れ込んでいたこともあり、身元が特定されていない被害者も多くいました。
時代が時代でもありますが、これも犯人の特定を難しくした要因でもあるようです。
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ロッシ: "I never teach my pupils; I only attempt to provide the conditions in which they can learn." – Albert Einstein
(「私は生徒に教えることはしない。学べる環境を生徒に与えるだけだ。」アルバート・アインシュタイン)
ロッシ: Austrian novelist Marie Von Ebner-Eschenbach wrote, "In youth we learn; in age we understand."
(オーストリアの作家、マリー・フォン・エブネル=エッシェンバッハ「若い者は学び、年を取った者は理解する」)
ザ・ブラック・キーズ「ザ・レングス」(The Lengths by the Black Keys)