ミルウォーキーで怪事件発生!
同じ場所に埋められていた3体の遺体
人間や動物に噛まれた跡
結びつかない被害者たちの特徴…
難解に見えるこの事件、ホッチたちはどうプロファイリングする?
やがて明らかになる事件の背景。
犯人の動機に、「え?こんなことが原因で?」とびっくりすること間違いなし!
クリミナル・マインドシーズン9第18話「渇いた牙(Rabid)」のあらすじと感想です。
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ウイスコンシン州、ミルウォーキー。
郊外にある森林公園で、同じ場所から3体の遺体が埋められているのが発見された。
被害者は男性2名、女性1名。
報告によると、被害者は約1ヶ月おきごとに殺害されたという。
そして、3番めの被害者は、Susan Clark(スーザン・クラーク)と判明する。
死後2週間ほど経過しており、長い間監禁されていたとみられる痕が手首と足首についていた。
その後、不明だった1番目と2番めの被害者も判明する。
1番目の被害者はMelvin Lewis(メルヴィン・ルイス)
2番めの被害者はRudy Hightower(ルディー・ハイタワー)。
被害者たちの性別も人種も、職種もバラバラで、共通点は見つからない。
遺体が遺棄されていた現場に訪れたモーガンとJJ。
場所は車で入るにも運ぶにも不便な場所で、モーガンとJJは、犯人にはリスクを犯してまでここに遺棄する意味があると推測する。
検死結果の報告を効くロッシとリード。
検視官は被害者の死因は心停止と判断するが、なぜそうなったのが原因を特定できなかった。
さらに、被害者には死後または生前につけられたとみられる噛み痕があり、メルヴィンにつけられたものは動物によって、ルディーとスーザンは人間によって噛まれたものと診断された。
その後の捜査で、メルヴィンが動物管理センターで働いていたことと、被害者たちは狂犬病(恐水病)にかかっていたことがわかった。
被害者たちを拘束していたこと、メルヴィンだけが動物に噛まれていたことから、リードは犯人は被害者にウイルスを感染させ、ウイルスが体内で孵化させることを目的に、被害者を監禁していたのではないかとの見方を強めた。
ホッチナーたちは犯人のプロファイルを発表する。
地理的プロファイリングから犯人の犯行エリアを割り出したリードは、このエリアで過去1ヶ月の間に2人が行方不明になっていることに気がつく。
さらに、狂犬病を手がかりに調査をしてたガルシアはある有力な情報を発見する…
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ミルウォーキーというとついジェフリー・ダーマーを連想してしまうのですが、今回の事件もなんだか不気味な展開で始まって終わり方も不気味でしたよね。
冒頭に登場した「メガネ君」は、被害者なんですよね。
それほどメガネ君が怪しすぎたので、「ちょっと犯人ぽく演出しすぎじゃない~」って思ってしまいました!
その反動からか、犯人かと思ったら襲われたときは、すごく気の毒になってしまいました。
狂犬病を使った一連の事件。
まさか、という展開でしたが、犯人の描写があまり出てこなかったので不透明な部分ばかり多く、一層ストーリーを不気味にしていた気がします。
ただ、犯人についての描写が少し足りなかったです。
いつもだったら「そうそう、その犯人のキャラだもんね~」と納得できるのですが、サディスティックで被害者の様子を撮影するといった犯人の特徴にイマイチ入り込めませんでした。
犯人の動機がカニバリズムや、噛むことに快楽を見出しているシリアルキラーでもなくて、ウイルスを感染させることが目的だと見破ったり、地理的プロファイリングで犯人逮捕につなげたスペンサーの推理が光ってましたよね。
あと最後犯人を捕まえる時のモーガンとスペンサーの見事なチームワークはよかったです!
すごく陰気な展開で、犯人にイラッとしてたところだったので終わりはスカッとすることができました♪
このエピソードで忘れられないのが、なんといってもガルシアとスペンサーの体力検査の話ですよね。
スポーツとはまったく縁のない二人が嫌々トラックを走っている…
なにかと思ったら、体力検査に合格するため密かにトレーニングしていたんですね。
検査に合格するために、「ミスター・ユニバース」こと、モーガンから指導を受けたほうがいいのでは、との案も浮かびますが、しごかれることが嫌なガルシアは、スペンサーと2人で内密にトレーニングすることを選択します(笑)
にしてもガルシアもスペンサーも輝く太陽のもと、運動に励む姿似合いませんね^^;
特にスペンサー。
スポーツウエアのソックスまでやっぱり左右違うし(笑)
モーガンに内緒で頑張ってたけど、最後にモーガン登場。
このガルシアとスペンサーをしごくシーンは、「クリマイってサスペンスドラマだっけ?」って忘れるほどコミカルで面白かったです!
実はモーガンは試験管代理で、試験免除されてた、っていうオチは、最高に良かった(笑)
このエピソードの原題は「Rabid(ラビッド)」というのですが、同じ題名の映画を連想させる部分がありました。
「ラビッド」は1977年に制作されたホラー映画。
⇒ ラビッドについて(Yahoo!映画)
交通事故にあった主人公が、副作用の危険性がある皮膚移植の手術を受けたために噛み付いた相手が「ラビッドゾンビ」に。
ゾンビになった相手は狂犬病のように暴れて他の人に襲いかかり、噛みつかれた人はゾンビになってまた他の人に、というふうに、被害がどんどん広がっていくという物語です。
今回のエピソードの被害者も、狂犬病の症状を発症して他の被害者に噛み付いて感染を広げていましたよね。
う~んやっぱり不気味な話です(ノД\lll)
ハンターは犯人デヴィッドの弟で、子供の頃コウモリに噛まれたことで狂犬病に感染、命を落としました。
この体験が、デヴィッドを犯行に駆り立てることになるのですが、デヴィッドは自宅で最期を終えようとしているハンターの声を録音したり、写真に収めていたんですよね。
実の弟が苦しむ姿を見て切なくなるどころか、その過程に好奇心を抱いて記録していたとは。
事件が起こったのは、コヤツの性根が原因ですね。
弟の死がなくても、何かのきっかけで事件を起こしていたでしょう。
ちなみにハンターの声は、あの暗闇王子ことビリー・フリンの子供時代を演じた子役(Stone Eisenmann)です。
もし、シリーズ6第1話「明けない夜」を観ることがあったら、チェックしてみてくださいね。
トレーニング後、BAUのミーティング室に向かう途中でモーガンと会ったガルシア。
ガルシアのカクカクした歩き方を不審に思ったモーガンが、ガルシアに顔を近づけて「ベンゲイのニオイがする」って言いましたよね。
なんだろうって探したら、どうやらアメリカでポピュラーな、筋肉痛を和らげるクリームのようです。
⇒ ベンゲイのサイト
そりゃガルシア気づかれたくないわ(笑)
狂犬病は、狂犬病ウイルスが引き起こす感染症。
狂犬病ウイルスに感染した動物に噛まれることで、人も感染します。
これまで南極以外の全大陸で感染症が認められましたが、現在ではアジアやアフリカの地域での発症が多く、年間およそ5万人が命を落としています。
日本やイギリスなど、海に囲まれた国では、発症事例はほとんどありません(日本では、海外で野犬に噛まれた後国内で死亡した例を除き、1957年以降発症はありません)。
狂犬病と呼ばれるように、人への感染源の殆どは犬です。
でも、狂犬病ウイルスは、どの動物にも感染し、噛まれれば人にも感染します。
エピソードでハンターはコウモリに噛まれたことで狂犬病を発症しましたが、南米では野生のコウモリに噛まれた家畜の狂犬病化が深刻になっていますし、イギリスでは狂犬病ウイルスの仲間のラゴスコウモリウイルスに感染したコウモリに噛まれた死亡例が報告されています。
狂犬病になると、極度に水を怖がる症状がでることから、「恐水症」「恐水病」と呼ばれることがあります。
狂犬病が怖いのは、治療法が確立されていないことと、その死亡率の高さ。
奇跡的に狂犬病から生還したというケースは数えるほどしか無く、ワクチンの接種をしていなければ、さらに確率はガクンと下がります。
(エピソードで、スペンサーが、ワクチンの接種をせずに生還した、15歳の少女の事例を挙げましたが、おそらくこれは「ミルウォーキー・プロトコル」治療を施された、ジーナ・ギーズという15歳の少女のことだと思います。このプロトコルは、患者を昏睡状態に導いてから抗ウイルス薬を投与する処置方法です。)
狂犬病の症状は徐々に進行し、やがて神経や筋肉、臓器などに影響が出て意識を失い、死亡します。
何もすることができずに、徐々に症状が悪化していくのを見ていくしかないって辛すぎますね。
狂犬病は、身近な動物から感染する恐れがあるだけに怖いですよね。
エピソードでは、脱走したリズが病院に搬送されたときはすでに昏睡状態だったので、助かる見込みはありませんでした。
一方、リズに噛まれたラッセルは、快方に向かっていました。
リズは残念でしたが、ラッセルが無事だったことは良かったですよね。
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リード: "It is more important to know what sort of person has a disease than to know what sort of disease a person has." — Hippocrates
(「患者がどんな病気を抱えているかより、どんな人が病気になるかを知る方が重要だ」ヒポクラテス)
モーガン: "True friendship multiplies the good in life and divides its evils." — Baltasar Gracián
(「友情は人生の喜びを何倍にも増やし、苦しみを軽くする」バルタサル・グラシアン)
ジェイソン・リーバス「バンバダム」(Bambadam (Original Club Mix) by Jason Rivas)