うわあ~、家の裏庭から白骨死体が!!
被害者は誰?
加害者は?
まるでなぞなぞを解いていくような展開!
タイトルの「奇妙な果実」が、どんどんつながっていくストーリーに、ドキドキ感がうねる!!
クリミナル・マインドシーズン9 第9話「奇妙な果実(Strange Fruit)」のあらすじと感想です。
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ワシントンDCの住宅街で水道管が破裂、その工事のためある家の裏庭を掘り起こしたところ、白骨死体が2体見つかった。
その家の持ち主は、工務店を経営する黒人のCharles Johnson(チャールズ・ジョンソン)。
妻のTina(ティナ)と、息子のLyle(ライル)の3人暮らしで、模範的な市民だった。
ジョンソン一家は35年前から居住しており、見つかった白骨死体が、死後何年経っているかは今のところわかっていない。
現地入りしたホッチナーたちは、帰宅したチャールズから事情を聞こうと話していると、突然一緒にいたライルが逃走する。
ホッチナーはライルの身柄を拘束、そして親子3人を別々の車に乗せ、クウォンティコで事情聴取をするため連行した。
3人から事情聴取をしている間に、「見つかった白骨死体は、30代前半の女性で、殺害されて10年ほど経っている」という検視結果が出た。
死因は撲殺と見られ、女性器を切り取られた痕も認められた。
チャールズとティナは、落ち着いて受け答えしていたが、ライルは反抗的でカッとなりやすく、隣家の犬を殺した過去があった。
白骨死体の1体の身元が判明する。
Mary Ann Beck(メアリー・アン・ベック)という白人女性で、10年前から行方不明になっていた。
さらにメアリーは、ライルの高校時代のクラスメイトだったことも判明する。
メアリーのことを聞くが、ライルは知らないとつっぱねる。
現場に残り捜査をしていたリードとアレックスは、ライルの部屋から、男性ホルモンの一首であるテストステロンの瓶と、1991年に撮ったメアリーとのツーショット写真を発見する。
この事実を問い詰められたライルは、自分がメアリーを殺害したと泣き崩れた。
ライルの自白によって事件は解決したに見えたが、裏庭からさらに約35年前に殺害されたとみられる白骨死体が2体見つかり、事件は振り出しに戻るのだった…
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クリマイの事件設定には意外性があって、驚かされることがよくあるのでそんなにびっくりはしませんが、今回のエピソードは別ですね~。
まさか水道管破裂した後に白骨死体が発見されて、それがアメリカの闇をはらんでいる事件につながるとは…
ちょっとびっくりですよね(・o・)
身元がなかなか判明しなかったというのも手伝って
被害者は誰?
犯人誰?
タイトルの「奇妙な果実」と何が関係あるの?
と、謎だらけのストーリー展開でした。
息子が犯人?
と思ったけど、他の白骨遺体はどう説明するの?
じゃあ父親?
チャールズは、事情聴取でどんどん豹変していったので、犯人かな?
ともうようにもなったけど、決め手がなかなか出てきませんでしたよね。
結局チャールズが犯人でしたが、それがわかるまで「どうなるんだろ?」っていう気持ちは抜けませんでした。
ホント、シナリオうまいな~。
話が進むにつれて、「奇妙な果実」がタイトルになった意味がよくわかりましたし、話が人種差別をテーマによくまとめられているなと感じました。
初めはチャールズに嫌悪感を覚えていましたが、真実を知ると、そんな気持ちは全く消え失せてしまいました。
まさかエピソードを見終わってこんなに悲しい気持ちになるとは…
本当に予想していませんでした(;´・ω・)
あ、そういえば、今回のエピソードにはおなじみのプロファイリング発表がありませんでしたね。
シリアスで始まってシリアスで終わり、といったエピソードでした。
ドラマを見るとわかりますが、今回のエピソードは、人種差別がテーマになってるということがだんだんとわかってきました。
チャールズを事情聴取している時、ロッシが、「中学生の頃黒人の同級生をロッカーに閉じ込め、その男の子に小便をかけた」という過去を告白しました。
もちろんロッシ少年は、拒否したら自分がターゲットにという状況から、不本意で行ったことですが、当時アメリカに根付いていた人種差別を浮き彫りにするような話ですよね。
いつものようにウイットに富んだジョークを飛ばす明るいロッシじゃなくて、う~ん人種差別は重いテーマだな、と改めて思わされました。
ロッシのエピソードもそうですが、チャールズが事情聴取の時に
といった名前を挙げましたが、アメリカの人種差別の根深さを感じますよね。
このタイトルを始めてみた時、ビリー・ホリデイのヒット曲「奇妙な果実」を連想したのですが、ストーリーの最後に流れましたね。
ビリー・ホリデイの哀愁に満ちた力強い声が印象的ですが、「奇妙な果実の正体は、リンチされて吊るされた黒人」という歌詞に衝撃を受けました。
「奇妙な果実」は1930年、エイベル・ミーアポルによって作られましたが、そのきっかけとなったのが、「リンチされた黒人の死体が木に吊るされている」という新聞記事を読んだことからでした。
当時、一般市民がこうやって制裁(リンチ)を加え、その後木に吊るすという傾向がアメリカではあったようですね。
今回のエピソードはこの「奇妙な果実」に発想を得たのでしょうが、アメリカの黒歴史を物語っていますね。
事情聴取の時、チャールズがティナのことを、「まるでマーサ・スチュワート」と表現しましたが、マーサ・スチュワートはアメリカのライフコーディネーター。
料理やインテリア、園芸、手芸など一般生活に関わることについて提案したりエッセイや本を執筆、1982年に出版された「マーサ・スチュワート・エンターティニング」はベストセラーになりました。
また、実業家の一面も持っていて、経営する会社ではオリジナルブランドの販売や雑誌の出版を手がけていました。
一度インサイダー取引で逮捕されましたが、現在も経営者としてその手腕を振るっているようです。
JJとクルズがまたこそこそ話してましたね。
「みんな私たちのこと不倫と勘違いする」ってJJかなり神経質になってましたが、「いやいやJJ観てるこっちはとっくに疑っちゃったよ!」って、ツッコミ入れてしまいました(笑)
不倫じゃないのはわかったけど「任務」ってなんでしょうね!?
ますます気になってしまいました~><
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ロッシ: "The Universe doesn't like secrets. It conspires to reveal the truth, to lead you to it." – Lisa Unger
(「宇宙は秘密を嫌い、何とかして人を真実へ導こうと企てる」リザ・ウンガー)
ビリー・ホリデー「奇妙な果実」(Strange Fruit by Billie Holiday)