市民を襲う生物化学兵器、炭疽菌がばらまかれた!
軍も捜査に参加し、物々しい中続けられるプロファイリング。
犯人は、あの因縁の研究所所員かそれとも…?
そしてついにBAUメンバーにも炭疽菌汚染の恐怖が忍び寄る…!
クリミナル・マインドシーズン4 第24話「バイオテロリストを追え(Amplification)」のあらすじと感想です。
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JJから連絡を受けBAUにリード、プレンティス、モーガンが出勤すると、ブルペンは軍服を着た陸軍兵士たちが行き交い、物々しい雰囲気に包まれていた。
ミーティングルームには、アメリカ疾病予防管理センター危険病原体対策部(Special Pathogens)チーフ、ドクター・キムラの姿があり、彼女を交えた事件の状況説明が始まった。
メリーランド州アナポリスで、同じ時間帯に同じ公園にいた市民が次々と体の異変を訴え救急処置室に運び込まれたが、翌朝までに25名中12名が死亡した。
呼吸不全、黒いかさぶたといった患者の症状から、炭疽症の疑いが持たれたが
と、キムラは説明する。
新種の炭疽菌の捜査ということで、ホッチナーたちは意を決し、用意された抗生物質シプロキサンを飲みこむ。
新種の炭疽菌の胞子分析のため、ホッチナーたちはフォート・デトリック(アメリカ陸軍の医学研究所)のGeneral Whitworth(ホイットワース)将軍率いる生物学研究チームと、協力して捜査にあたることになった。
対策本部となったBAUにホイットワース将軍が現れる。
今回の新種炭疽菌について、フォート・デトリックでは取り扱っていない添加物である、と断言するホイットワース将軍にホッチナーは、炭疽菌プログラムに参加している科学者たちのリストを要求。
2001年に起きたアメリカ炭素事件のこともあり、ホッチナーたちに全幅の信頼を寄せていないホイットワース将軍は、初めは断るが、しぶしぶリストを渡すことを約束する。
炭疽菌に感染した市民が入院している病院を訪れたリード。
患者の一人、Abby(アビー)と話をしていると、彼女は突然思うように言葉を発することができなくなる。
キムラは、アビーの失語症は、他の患者にも見える症状だが、今はモルヒネ以上の特効薬はない、と、硬い表情をしながら説明した。
その後炭疽菌に感染し死亡した被害者の数は増え、17名にまでなっていた。
患者を診察したキムラは、炭疽菌胞子が30-45分おきに倍になり、肺を毒し、大量出血、臓器不全を引き起こしていると診断する。
「Extreme bacterial amplification(極度の細菌増幅)」とつぶやいたリードは、犯人は炭疽菌の精度を上げるため、人体実験として、以前に小規模で事件を起こしている可能性を指摘する。
調べてみると、2日前に3人の患者が別の病院の救急処置室にそれぞれ運び込まれ、3時間以内に急死したと診断されていたことが分かった。
みな髄膜炎と診断されたため、炭疽菌に感染しているかどうか検査はされていなかったという。
死亡した患者の名前から、ガルシアは3人が同じ日に立ち寄ったとされる本屋を突き止めた。
危険物処理チームHAZMATが書店を調べると、そこから炭疽菌が検出される。
パニックを防ぐため、炭疽菌のことはマスコミに公表して来なかったが、大統領が夜にも声明を出すという情報が流れ、しかも書店関連の人物は皆シロということがわかり、捜査は混乱を極めた。
そんな中ホッチナーたちは犯人のプロファイルを発表する。
プロファイルを聴いていた関係者の一人が、犯人に心あたりがあると言ってきた。
その人物は、Lawrence Nichols(ローレンス・ニコルズ)博士。
博士は、フォート・デトリックに勤めていたが、2002年に、精神的不安定という理由で強制的に解雇され、さらに離婚も経験していた。
ニコルズ博士解雇の原因となったのは、2002年に行われた防衛と国土安全保障についての小委員会による極秘ヒアリング。
その映像を観ていたホッチナーたちは、熱弁を振るうニコルズ博士の言動から、犯人であるとの見方を強める。
ニコルズ博士に事情を聞くため、プレンティスとロッシは、ニコルズ博士が現在務めているという、バイデザインテクノロジーのオフィスに向かった。
一方、モーガンとリードはニコルズ博士の自宅を訪ねる。
オフィスには炭疽菌が発見されなかったというプレンティスの電話を受けたモーガン。
話が終わり電話を切ると、そばにいたリードの姿が消えていた。
ニコルズ博士邸の中にいたリードに近づこうとすると、リードは「後ろへ下がって!」と切迫した調子でモーガンに言い、ドアを閉めてしまった。
リードの態度に困惑するモーガンだったが、床の上に落ちている割れた容器から飛び出している白い粉を発見し、すべてを悟るのだった…
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生物兵器関連の言葉がよくわからなくて、理解するのにちょっと苦労しました(汗)
フォート・デトリックと言われてもなんのこっちゃ?
CODとかHAZMATとか
日常生活では必要ないですからね~^^;
生物兵器についてはあまり知らないことでしたが
こういうことが日常茶飯時に起きたら怖いですね(;´Д`)
もう、ドラマだけの話で終わって欲しいです!
2001年アメリカ炭素事件は、実際に起った、アメリカで起こった炭疽菌によるテロ事件。
大手テレビ局と出版社、民主党議員がターゲットになり、2001年9月18日と10月9日の2回にわけて炭疽菌入りの封筒が送りつけられ、5名が肺炭疽で亡くなりました。
FBIは、フォート・デトリックにに務める生物兵器科学者のスティーブン・ハットフィル博士が犯人という見方を強めますが、事件との決定的な証拠がないため、犯人特定には至りませんでした。
しかもハットフィル博士は、容疑者扱いされたことを不服として政府を訴え、のち両者の間で和解が成立しています。
ホッチとホイットワース将軍とのやりとりで、「ハットフィル博士は除籍した」という下りが出てきたのは、実在するハットフィル博士のことなんでしょうね~。
「プロファイリングは間違っていなかった」とホッチは言いますが、少なくともハットフィル博士はプロファイルとの共通点が多かったんでしょうね。
その後FBIは、同じくフォート・デトリックに務める科学者、ブルース・エドワード・イビンズに目をつけますが、FBIが自分を容疑者としてマークしてると知ったイビンズは服毒自殺を遂げます。
ウィキペディアによると、イビンズの兄はのち「彼は自分を全能だと思っていた。政府の圧力に苦しんでおり、自殺しても不思議は無い」と語っていますが、頭脳明晰な科学者は、普通の人ができないものを作り出すことができたり、普通の人がちょっと「?」となることを理解できたりすると、そんな自分を過信してしまう傾向があるのかもしれませんね。
エミリーが犯人のプロファイルを発表するときに言った「自分の業績や仕事が一番偉大だと信じている視野の狭い熱狂者」という言葉が思い出されます。
ホイットワース将軍は見た目頑固者っぽく、2001年のアメリカ炭素事件のことがあり、ホッチたちのことをあまり好意的に見ていないところがあったので、どれだけホッチたちに非協力的になるだろう、って、ちょっと心配しました。
でも、肝心な所で協力的姿勢を見せてくれたので、それがちょっと意外でしたね~。
最後は将軍も犯人逮捕に一役買ったので、すごく印象高くなりました^^
自分の主張が正しいことを社会にわからせるために自分から炭疽菌を撒き散らした超危険人物。
チャド・ブラウン
出典
師匠のニコラス博士の「炭疽菌テロに備えよ」という主張を熱狂的支持し、自らも論文を書いて主張していましたが、相手にされなかった。
「多数を助けるために少数の犠牲は仕方ない」と、しれっと答えてフォート・デトリックに4回も落とされた。
交際していた女性に求婚するも拒否される。
といった不満が重なって凶行に及んだようですね。
試しに炭疽菌を自分が働いていた本屋に撒くなんて、やっぱりおかしい!
そりゃ憧れのニコラス博士も怒るでしょうよ。
そのニコラス博士をも殺してしまうんですからね。
自分の説が正しいと主張して、その後どうなるかなんて考えていないんでしょうね。
人の心を忘れた科学者に成り下がってしまったアホ男。
こんな危険な人物が、国の機関に採用されなくてよかったですよ。
最後は将軍の言葉にすっかり乗せられ、その気になるアホ男。
エリートに低姿勢に接してもらえ、夢見心地だったようですね。
よほど自分の才能を認めてもらいたかったんでしょう、ずっと。
エリートコンプレックスがあったようですね。
「炭疽菌に自分の名前をつけるよう」とまでほざいたアホ男は、ホッチ達のプロファイリングにハマり、あっさり御用。
何があっても自分の主張を曲げるようなことはないでしょうし、つける薬がありません。
やれやれ。
今回のエピソードでは、ホッチの活躍が印象に残りました。
2001年の事件があったので、ホイットワース将軍はBAUにはあまり好感をもっていなかったのですが、そんなことにもひるまず「炭疽菌研究に携わっていた科学者のリストを渡してほしい」とはっきりと言ったホッチ。
犯人がどの地下鉄に炭疽菌を撒くつもりなのか、ホイットワース将軍と意見が割れても犯人のプロファイルからはっきりと主張し、将軍に協力するように言うなど、相手が誰であれ、過去にミスがあった・なしにかかわらず、堂々と発言する姿はやっぱりグループのボスですね~。
カッコ良かったです!
ニコルズ博士の家で、炭疽菌に感染した可能性が強くなったスペンサー。
体の異変に気がついたスペンサーは、炭疽菌について外部に情報を漏らす訳にはいかない、というルールを思い出し、お母さんに電話をかけるかわりにガルシアに電話をします。
万が一のために声を録音して、それをお母さんに届けてほしいと伝えるんです。
スペンサーはシーズン7でもピンピンしてるから大丈夫、というのはわかってても
声を震わせながら、お母さんに息子として感謝の意を述べるスペンサーを見てたら、ぐっときてしまいました。
にしてもスペンサーまた危機一髪な目に遭いましたね~。
シーズン2のボーナスコンテンツでリード役のギュブラーが、監禁されたり薬物中毒になるキャラを楽しんでいるようだったので、今回も危機一髪のリードを楽しんでいたかも^^
ニコラス博士の自宅に防護服を来た捜査員が入りましたが、それを見た近所の住人がエミリーに「なにが起きてるの?大丈夫なの?」と詰め寄りました。
その時エミリーは、「カビの除去」と嘘を言ってその場を収めました。
エミリーは嘘を付くことに罪悪感を感じていたようですね。
ロッシは「正しいことをやったんだ」と励ましましたが、あのときエミリーが本当のことを言ったらどうなっていたでしょうか。
間違いなく確実にパニックになりますよね。
だからやっぱり任務上こういう嘘も仕方ないのかな、と思ってしまいます。
「知らぬが仏」ですね。
2001年の炭疽菌事件では、赤ちゃんも被害者に含まれていたことから、なおさら炭疽菌について神経質になったJJ。
このことをヘンリーに伝えたいけれど、情報漏えいをホッチに固く禁止され、涙を浮かべながら見守るしかないJJの辛さが伝わってきて切なかったです。
ルールを守って最後まで情報を守り通したJJはエラかったですし、自分もジャックのことが気にかかっていたのに、それを見せることなく自分の任務を遂行したホッチもやっぱりすごいですね。
事件が解決して、ジャックに電話するホッチを見て、なんだかホッとしてしまいました。
クリミナル・マインドのウィキペディアには、この事件の犯人との類似性として、2つの事件が挙げられています。
ひとつは、オウム真理教による地下鉄サリン事件。
犯人は最後、地下鉄を使って炭疽菌を撒く計画を立てていましたがここに類似点がありますね。
それからもうひとつの事件は、和歌山毒物カレー事件。
多くの人が集まる場所と、大勢の人をターゲットに毒物を使って事件を起こしたという点に共通点がありますね。
なるほど、言われてみれば確かに似ているなあ、という部分もありますが、毒物カレー事件をこんなところで見かけるなんてちょっと不思議な気もしました。
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リード: "It will become fine dust over all the land of Egypt, and will become boils breaking out with sores on man and beast through all the land of Egypt." - Exodus 9:9
(「それはエジプト全土を覆う細かい塵となり、エジプト全土の人と動物に腫れ物を生むだろう」出エジプト記9章9節)
リード: "Security is mostly a superstition. It does not exist in nature, nor do the children of men as a whole experience it." - Helen Keller
(「安全とは迷信に過ぎない。自然界に安全というものは存在せず、人類が経験することもないのだ」ヘレン・ケラー)