死を予告されたメモを受け取った人が、必ず死亡する不可解な事件が相次いで発生!
犯人はなぜ予告できるの?
ひょっとして預言者?!
被害者を選ぶ理由は?
すべての謎は最後までのお楽しみ!
クリミナル・マインドシーズン9第22話「テセウスの迷宮(Fatal)」のあらすじと感想です。
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カリフォルニア州ロングビーチ。
地元警察で拘束中の男性が留置所で死亡した。
男性は38歳のWayne Campbell(ウェイン・キャンベル)で、死亡する前日、警察署に自分の死を予告するメモを持ち込み「保護して欲しい」と懇願してきたのだった。
メモには「You have less than a day to live.There is no way to prevent the inevitable.(お前はの生命はあと1日。必然の運命から逃れる方法はない)」と書かれてあったが、犯人はどうやってウェインを殺害することができたのか。
ウェインの死因はヒ素による中毒死で、これを聞いたある警官が似たような事件が近隣の管轄内で起きたことを出す。
被害者の名前はHelen Mitchell(ヘレン・ミッチェル)。
6日前に、脅迫メモがレターボックスに入っていたと警察署に相談に訪れた後死亡している。
ヘレンの死因もヒ素だった。
この一連の殺人事件の捜査協力を受け地元に向かうホッチナーたち。
ウェインとヘレンの共通点は少なかったが、ウェインは鎮静剤の乱用ヘレンはアル中というところに注目する。
一方ブレイクは犯人が残したメモを分析、「Stop it(止められない)」という代わりに「prevent the inevitable(必然の運命は避けられない)」と、人があまり使わないような言い回しを指摘する。
機内で議論がかわされているときに、ガルシアから3人目の被害者が発見されたという報告を受ける。
被害者はカルロス・オルテガ(Carlos Ortega)というカーショップのオーナーで、店内で殺害され、胸には麻の紐がまっすぐに置かれていた。
現場を調べていたブレイクは、ウォーターボトルの中にヒ素らしき残留物を見つける。
ウェインがヒ素を盛られた時間帯は、スポーツバーにいたことがわかっている。
ヘレンの秘書を務めていた女性によると、ヘレンは死亡当日ずっと家におり、接触したのはチョコレートの宅配人だけだった。
その後チョコレートの送り主は、地元のチャリティ団体ということが分かる。
そして、団体からは3つのチョコレートの箱がなくなっていた。
さらに、ウェインの所持品からもヘレンの自宅からも、麻の紐が発見されたのだった。
ウェインが訪れたスポーツバーのバーテンダーの話では、ウェインの隣に男が座っていたことを覚えており、この男がウェインの飲み物にヒ素を盛った可能性がある。
ヘレンのチョコレートと、カルロスのウォータークーラーからはヒ素が検出され、被害者がヒ素を飲んだ経緯が特定される。
そして、バーテンダーとカルロスと最後に会った友人の話から共通の犯人像が浮かび上がる。
犯人のハンティンググラウンドは一定地域にあるが、犯人の動機や被害者を選ぶ基準は不透明のまま。
そんな時4人目の被害者がでてしまう。
被害者はジャニス・チェスウィック(Janice Cheswick)という女性で、死亡予告のメモを受け取ったと警察に通報している途中に殺害された。
ジャニスはロッシの忠告通り何も口にせず、ヒ素を飲むことはなかったが、犯人はジャニスを執拗に刺し、麻の紐で首を絞めていた。
被害者に共通して残された麻の紐を見ていたリードは、やがて紐の長さと被害者の年齢が一致することに気がつく。
ホッチナーたちは犯人のプロファイルを発表する。
1.クロートーは人間の寿命を「紡ぐ者」
2.ラケシスは人間に寿命を「割り当てる者」
3.アトロポスは人間の寿命を「切る者」(死を意味する)
ジャニスが立ち寄ったコーヒーショップを訪れたブレイクとリード。
店長からは有益な情報を得られなかったが、ブレイクは店内のピンホールカメラに注目する。
ブレイクとリードは、カメラの映像をチェックするが、そこで驚くべき事件の手がかりを目にする。
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今回はギリシャ神話が鍵になっていますが、毎回いろんな工夫がされていて本当に飽きませんね。
犯人が早い段階でわかってしまうのはちょっと残念かな~、という気持ちもしましたが、わからないと話が進まないところもあるので、これは仕方ないですね。
犯人が事件を起こす理由がなんとなくはわかってきましたが、被害者を選ぶ理由が話の後半までずーっとわからず、わかったときは「ええ~っ、こんな理由で~!?」という驚きが忘れられないエピソードでした。
クリマイに登場するシリアルキラーはいろんな理由で犯罪を起こしますが、こういう理由もあるんですね(;´Д`)
5人目の被害者が狙われて絶体絶命の危機になるんだろうな!
と、ドキドキしながら見てましたが、それもあっさりと裏切られてしまいましたね~。
題名通り本当に迷宮に迷い込んで「出口(結果)はどうなるんだろう」とハラハラせずには見られないエピソードでした。
ホッチの話がなかったら、かなりどよ~んとした気持ちで終わったような気がします。
今回の犯人は、ギリシャ神話に以上にのめり込んでしまった犯人でしたね。
大柄でとっつきにくそう。
ギリシャ神話に入れ込んでるって感じは全くしません。
カルロスのお店に来ていた客がまさか、といった登場でしたよね。
そして、たまたま同時間にコーヒーショップに訪れていた客を狙ったというのもまさかの展開でした。
この犯人は、とにかく「運命」にこだわっていましたよね。
子供の頃友達と遭難して、自分だけが助かったことを運命と信じ込む。
20年前にギリシャに行く機会を逃し、退職してようやくギリシャに行くチャンスを掴んだと思ったらガンにかかっていた、という人生を呪う。
ショックで立ち寄ったコーヒーショップでは、楽しそうにしている人達を見て、「悪いことなど起きることなどこれっぽっちも考えていない」と勝手に思い込んで恨む。
自分の運命を狂わせた、造船所の社長を恨む。
たまたま居合わせた人たちの身元を特定する執念深さには脱帽しますが(現実的にはどうなの?ってツッコミ入っちゃいますね^^;)、その執念深さが「ギリシャに行きたい」というキョーレツな思いを裏付けていますよね。
ホントに、ヤレヤレな犯人。
自己中心的で嫌な犯人でしたが、犯人役の役者さんはそんな犯人のイメージにピッタリはまってました。
外見もそうだけど、演技力もなかなかのもので感心です。
ジャックが通う学校の「キャリアデイ」に、自分の仕事の話をして欲しい、とお願いされてるホッチ。
話す分には問題ないのですがホッチが気がかりなのは、自分が追いかけているシリアルキラーの一人がジャックの母親を殺害したという事実。
つらい過去をほじくりだしてしまうのではと、ホッチはどうしようか迷っていたんですよね。
でも、最後はジャックのクラスの子供達をBAUに招待して、「プロファイリング」の実演をして子どもたちは大喜び!
びっくりしたのはジャックがすごく大きくなっていたことワォ!!(゚∀゚屮)屮
初めて登場したのはシーズン1でしたっけ(演じている子役は、シーズン3からの登場)。
本当に大きくなりましたよね。
ジャックの誕生日が2005年10月5日なのでエピソードの時点では8歳でしょうか。
将来どうなるのかな~。
エピソード続いたら引退したホッチの代わりにFBI捜査官?!
楽しみデスね((o(´∀`)o))ワクワク
このエピソードでもう一つ良かったのは、キャリアデイのロッシ!
エピソードの始め、キャリアデイのことで悩んでるホッチにそっとアドバイスするのも好きだったんですが、一番良かったのはジャックのクラスメイトが、担任の先生をプロファイリングした時。
「先生はジャックのお父さんが好きなのよ。だって先生は大好きな猫の話をする時、すごく早口になるけど、今日もそう」
先生はバツが悪そうにささ~っと去ってしまいます(笑)
それを見たロッシが一言。
「Probably had to go feed the cat.(猫の餌やりに行くんだろうよ)」
いいね、ロッシ、この空気を読んだセリフ!
このエピソードの中で一番好きなシーンです!!
原題は「Fate(宿命)」ですが、邦題は「テセウスの迷宮」なんですね。
ギリシャ神話が関係している今回のエピソードらしい題名ですが、テセウスって?
調べてみたらテセウスは、ギリシャ神話に登場する伝説のアテーナイ王のことなんですね。
テセウスの武勇伝で知られるのが「ミーノータウロス退治」。
テセウスは、ミーノータウロスを退治の時に脱出不可能と呼ばれていた迷宮を赤い麻糸を使って無事に脱出したという話ですが、それが今回の題名につながったようですね。
犯人は、テセウスの迷宮と、遭難した森を同一視した上、遭難から助かった=迷宮から出ることができたと解釈していましたよね。
それがギリシャ神話に傾倒したきっかけにもなったし、犯人の思考のベースにもなってますよね。
ギリシャ神話も読んでいると、ワクワクしたり興味が湧いてきますが、犯人はそのワクワクを違う方向に向けてしまったようですね…
予告してから殺害するという事例でリードが名前を上げたのが、マックス・プール(Max・Poole)。
このシリアルキラーはクリミナルマインド3第6話「伝説のプロファイラー」に登場した人物。
ロッシクリマイデビュー作ですね。
被害者の顔を印刷した行方不明者のチラシをそこら中に張りまくったキモい犯人でした。
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ホッチナー: A proverb states, "He that is born to be hanged shall never be drowned."
(ことわざ「縛り首になる定めの者が溺れ死ぬことはない」)
ロッシ: "A person often meets his destiny on the road he took to avoid it." — Jean de la Fontaine
「人はしばしば、運命を避けようとした道で、その運命と出会う」ジャン・ド・ラ・フォンテーヌ)
ファユカ「サルヴァメ」(Sálvame by Fayuca)