クリマイ世莉が解説!「魔女裁判」
猟奇的な殺人事件がユタ州で発生!
犯人のプロファイリングが進めば進むほど浮かび上がる、カルトのような、儀式的な匂いが…
今の時代に魔女狩りを実行する超時代錯誤な犯人の素顔とは?!
そして、ガルシアの冷蔵庫に入っていた「目玉」は何に使われるのか?!
怪しいぞ~
不思議だぞ~
クリミナル・マインドシーズン9 第6話「魔女裁判(In the Blood)」のあらすじと感想です。
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ユタ州プロヴォの渓谷で、女性の遺体が発見された。
女性は岩の中に埋められていて、顔と頭は砕け、腕にはひどい裂傷があった。
また、体はローブのみをまとっていて、身元は不明のままだ。
遺体の状況や犯行の手口から、ホッチナーは犯人は以前にも殺人を犯している可能性が強く、捜査支援を引き受けたのだった。
現地に向かう飛行機の中でホッチナーたちは、被害者はGloria Carlyle(グロリア・カーライル)という24歳の教師という報告を受ける。
グロリアは、3ヶ月前、Herbert Sykes(ハーバート・サイクス)という人物が運営しているユートピアンスタイルの宗教セクトから脱退し、ボーイフレンドとともに住んでいたことがわかる。
さらに、この宗教セクトは5年前、十代の少女が石打ちの刑に処して殺害したことがあったのだ。
グロリアの遺体が発見された渓谷を訪れたモーガンとリード。
リードは地理的特徴から、遺体を埋めていた岩は、犯人によって運ばれてきたものだと推測する。
そして、犯人にとってこの場所は、以前にも訪れた場所であると分析した2人は付近を捜索。
そこで新たな遺体を発見する。
一方、ハーバート・サイクスから事情を聞いていたホッチナーとJJは、拝金主義でこれ以上トラブルを起こしたくないハーバートの性格から、犯人とは考えにくいという結論に達する。
グロリアの検死結果を聞くロッシとアレックスは、グロリアのマニキュアが、シトラス果汁と酢を混ぜたものと、なにか鋭いもので無造作に落とされていたことを知る。
グロリアの前に殺害されたAbby Stafford(アビー・スタッフォード)は、グロリアと違ってい服を着ていた。
また、喉には火傷の痕、腕には裂傷が残されていたものの、グロリアよりもひどくはない。
これは犯人がますます儀式的になり、ますます残虐性を増していることを物語っているようだった。
また新たな殺人事件が発生する。
被害者はParker Mills(パーカー・ミルズ)という、変質的な犯罪で多くの逮捕歴があった。
パーカーは公園の木に首を吊るされた状態で発見された。
と変化した。
また、首の火傷痕と腕の裂傷には他の被害者と共通点があるものの、「犯人は金髪で若い女性をターゲットとしている」と分析していたホッチナーたちは、被害者の変化に驚く。
しかし、後日アビーの遺体からコカインが検出され、被害者には「罪」な部分が共通していることが判明する。
ホッチナーたちは犯人のプロファイリングを発表する。
プロファイリングの後、グロリアの遺体状況について報告書をチェックしていたJJは、グロリアがマニキュアだけでなく、コンタクトレンズや腕時計といったものが、ことごとく外されていたことに注目する…
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ホッチが倒れて復帰してからの初めてのケース。
ミーティングに集まったメンバーたちが、ホッチに声をかけていましたよね。
「あ、そうそうホッチそうだったよね」と、前作からの続きですよ~、というのがわかるシーンがあってちょっとうれしくなりました。
カルトチックなエピソードはクリマイによく出てくるパターンですが、このエピソードを観ているうちに、遺体に中世のドレスを着せていた犯人の話(「悪魔の花嫁」でしたね^^;)を思い出しました。
魔女狩りのことや妄想に取り憑かれているところなんか、犯人同士共通点ありますよね~。
今回の犯人は、あの図書館で働くメガネだったとは。
エピソードの中盤で登場するけど、予想外だったので軽いショック。
自分を魔女ハンターとすっかり信じこんで妄想に取り憑かれてる犯人のキャラには、ゾッとするを通り越してキモさが漂っていました。
会話が通じないんだもの、まったく。
犯人の頭の中には、魔女狩りのシーンがありありと描かれていたのでしょう。
ラストのシーンが犯人の頭の中で展開しているのかと思ったら、本当に気味が悪くなりました。
まあそれが、エピソードの面白さを盛り上げていましたけどね。
ガルシアがハロウィンにちなんで「死者の日パーティ」を開いたり、「この人が犯人かも?!」と、思えるような設定も挟まれていて、クリマイらしいエピソードの展開に、最後まで楽しめました^^
エピソードの冒頭は、死者の日にBAUメンバーを呼ぼうと決めたガルシアと、それを手伝うスペンサーが準備をしているシーンでした。
その時スペンサーが、ガルシアのリクエストに応えて、自分の隠れた人格を披露するシーンがありましたよね。
あれって映画「ダーティーハリー」の有名なシーンだったんですね~。
クリント・イーストウッド、若くてかっこいい~♪
この有名なシーンは、クリント・イーストウッド演じるハリーが、負傷させた銀行強盗の犯人に向かって言う時のもの。
スペンサーが言ったセリフは、この動画だと1分50秒くらいからはじまります。
"I know what you're thinking.
Did he fire six or only five ?
…
you've got to ask one question:"do I feel lucky ? " Well, do ya, punk ?"
(考えはわかってるよ。俺がもう6発撃ったか、まだ5発か。
(マグナム44でお前に頭を撃って、運が良かったら楽にあの世に行けるけど)
"さあ、どうする?")
訳文参照
この辺りのセリフですね~。
実際にスペンサーが行ったセリフは微妙に違うのですが意味は殆ど変わりません。
ちなみに、
"do I feel lucky ? " Well, do ya, punk ?"
(スペンサーは"Do you feel lucky, punk?"と言いましたが)というのは、「一か八か当ててみな」「どっちだか当ててみな」といったニュアンスのある言い回しです。
ダーティーハリーのシーンだと、ハリーが強盗犯に、「楽にあの世に行けるかどうか賭けてみな」といった意味でしょうね~。
にしてもスペンサーの隠れた人格がダーティーハリーだったとは。
ますます不思議くんですね~(笑)
犯人が中世の判事、ウィリアム・スタートンの末裔ということがわかりましたが、ウィリアム・スタートン(1631~1701)は実在した判事だったんですね。
スタートンは、200名近い村人が魔女と告発され、魔女狩りや集団心理の事例として今でも有名な「セイラム魔女裁判」の首席判事として知られています。
で、気になったのがウィリアム・スタートンの子孫のことですが、ファミリー・ツリーのサイトなど調べまくってみましたが、スタートンは生涯独身で、後に名を残すような子孫もいないということです。
ちなみにスタートンの死後、遺産は彼の甥が受け継ぎました。
ガルシアは、両親を交通事故で亡くしますが、お父さんは養父だったんですね。
冒頭で、ガルシアがスペンサーに、死者の日にちなんでBAUメンバー全員を招待することに不安を覚えていると言うシーンがありました。
その時「養父の家族が、死者の日をメキシコで大々的に祝う」ことから、ガルシアにとって、死者の日は身近なイベントだったようです。
それから、「ガルシア」という名前は、スペインに多い苗字で、メキシコはスペイン語が公共語であるほど浸透しているので、ガルシアが「だから私はガルシア・ペネロープ」と言ったのかもしれないですね。
ちなみにガルシアのお母さんの名前は、バーバラ・ガルシアで、お義父さんは、エミリオ・ガルシアです。
ガルシアの冷蔵庫に入っていた目玉の瓶詰め。
初めからず~っとすごく気になったのですが、あれはガルシアに招待されたBAUメンバーのドリンクに浮いてましたね(笑)
死者の日は、メキシコやラテンアメリカ諸国の祝日の一つで、家族や友人が集まって、故人について語り合って偲びます。
メキシコでは、11月1日から2日にかけて行われるのですが、10月31日のハロウィンの日に前夜祭を開催する地域もあるようです。
ガルシアの家にもあったのですが、オフレンダと呼ばれる華やかな祭壇を設け、故人がすきだったものを飾り楽しく祝います。
エピソードでは
の写真をそれぞれ飾って、故人との思い出を語りました。
一つ疑問なのはロッシ。
ロッシは、ジェンソン1等兵の写真を飾りましたが、てっきりロッシの身代わりになって亡くなった兵士、ヘルナンデス上等兵かと思ってました。
別人なんですね。
なんでジェンソン1等兵なのか疑問は残るのですが、彼はテト攻勢で命を落としたということです。
シカゴ・カブスの観戦チケットを飾ったので、ロッシと野球で仲良くなった兵士さんかもしれませんね。
野球シーズンということもあるのかな。こちらとしてはなじみのない方なので、キャロラインとか、ストラウスの写真を飾ってくれたほうがよかったです。
スペンサーがメイヴの写真を飾った時は、ちょっと切なくなってしまいましたが、ニコラ・ステラは、なんかスペンサーらしくてくすっとなってしまいました。
今回のエピソードはいかがでしたか?
それではまた次のエピソードでお会いしましょう~(^^)/~~~
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※シーズン4「トラック・キラー」では、ルイーザ・ボナー役で出演。
リード: "After all, what are men but a horde of ghosts? Oaks that were acorns that were oaks." — Walter de la Mare
「結局のところ、人は誰しも幽霊にすぎないのだ。ドングリが樫の木から生まれ、樫の木になるように」ウォルター・デ・ラ・メア)
ガルシア: Mitch Albom said, "Death ends a life, not a relationship."
「死で命が断たれても、絆は消えない」ミッチ・アルボム)