単なるひき逃げではなく、悪意がこもった連続轢殺事件が発生!
被害者を殺害するのは、女性を憎んでいるから?それとも?
調べれば調べるほど見えてくる、狡猾な犯人像!!
そして、ケビンとガルシアの関係もちょっと見逃せない!
クリミナル・マインドシーズン4 第23話「トラック・キラー(Roadkill)」のあらすじと感想です。
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オレゴン州ベンドで相次いでひき逃げ事件が発生する。
自分の車を使って轢き殺すという珍しい殺害の手口から、ベンド警察はホッチナーたちに捜査支援を要請した。
犯人は過去12日間に、ジョギング中の23歳のMaria Delgado(マリア・デルガド)と、道路上で車がエンストした43歳のShannon Makely(シャノン・メイクリー)
の2名を殺害。
現場に残されたタイヤ痕や被害者の傷の状況から、犯人は車高の高いSUVかトラックで2人をはね、その後バックで轢き殺していることがわかった。
メイクリーの殺害現場を検証するロッシとモーガン。
メイクリーの車がエンストを起こして止まった場所は、携帯電話も通じず、行き交う車もなく、さらに目撃者もメイクリーが逃げる場所もないようなところだった。
襲うにはあまりにも好条件なところで車が止まってしまったことにロッシは疑問を抱く。
一方、デルガドの殺害現場を検証するホッチナーとプレンティス。
地理的状況を踏まえ、もし犯人が後ろからつけてきていたら、一人でジョギングをしているデルガドが気づかないはずはなく、犯人は待ち伏せしていたのでは、との見解を示す。
それを裏付けるかのように、現場付近で、地面に残っていた車のオイルが発見された。
犯人は被害者をランダムに選んでいないことから被害者と顔見知りの可能性が高まった。
メイクリーの夫が警察署に現れる。
夫はデルガドのことは知らないが、以前リムジンのように窓をスモーク張りしている見知らぬトラックが家の付近に停まっていたことをホッチナーに話す。
メイクリーの車を調べていたテクニシャンは、パイプに付けられた不自然な切り傷があったことをロッシとホッチナーに説明する。
テクニシャンによると、故障させるために傷をつけてどのくらいで車がストップするのか計算できるとしたら、車について知識を深めた人物なら可能だという。
仕事を終えた医師が駐車場内で轢き殺されるという事件が発生する。
目撃情報から、スモーク張りのトラックが、医師の車の近くに停まっており医師を待ち伏せしていたことがわかった。
犯人は待っている間車内でタバコを吸っていたということで、トラックが停められていた付近を調べると、フィールドストリップという方法で砕かれた煙草の吸殻が見つかった。
これは兵士が戦場で証拠を残さないためにする分解方法で、犯人は元軍隊に所属していた可能性が出てきた。
今回の被害者は女性ではなく男性になったことから、ますます被害者同士の共通点が離れてしまいプロファイリングが困難になるかと思われた。
しかしリードは、被害者は皆赤い2ドアのクーペに乗っていたという共通点に気がつく。
さらに、被害者たちが普段利用していた道路が7号線ということもわかった。
7号線は別名「死の7号線」とも呼ばれ、交通事故が耐えなかった。
そして、犯人は元兵士でありながら、殺害にトラックを使っていることから、犯人はおそらく事故で身体が不自由になっているのではないか、とリードは推測する。
ホッチナーたちは犯人のプロファイルを発表する。
警察にGil Bonner(ギル・ボナー)という男性が現れ、自己の責任は自分にあると告白する。
ボナーの車は赤いクーペだった…
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エピソードはメイクリーが殺害される場面から始まりますが、まっすぐじゃなくて道路脇の茂みに逃げ込めばいいのに!
と、思わずツッコミを入れてしまいました。
でも、ロッシが「逃げる場所がない」といった時、きっと道の脇は気が生い茂っていても崖なのかな、と思ったら、逃げられないのも納得出来ました^^;
犯人は女性をターゲットにしてるのかな、と思っていたら実はそうじゃなかった、というふうな、「小さ裏切り」がエピソード内にいくつか出てきて、それがエピソードを面白く仕上げた要素だと思います。
この犯人も交通事故によってある日突然幸せを奪われてしまい、精神的に病んでしまったのかな、と考えたら悲しいエピソードですが、ただ「赤いクーペに乗ってるから」という理由で被害者を殺人を犯すのは同情できないですね。
復讐に燃えて殺人を繰り返す犯人ですが、殺人に対して快感を覚えていったようにも感じました。
医師を追い回して殺害することを思い出す犯人のシーンがあったので。
それから、事件をきっかけに、殺人の妄想に取り憑かれていった兆候かな、と感じさせるような場面も出てきたので。
赤い車に乗ってる被害者ばかりが狙われた事件でした。
犯人のイアン・コークリー
出典
妻と共に交通事故に遭い、妻は死亡、本人は一命をとりとめたものの脊髄を損傷して足が不自由になりました。
イアンは赤い車が事故の原因だとして自ら犯人を探していたのでした。
しかしそれは彼のまるっきりの誤解。
イアン自身が妻の赤い車を運転していて、不注意から崖に転落してしまったんですよね。
最愛の妻を亡くした、しかも自分が原因で。
記憶からなくしたい出来事というのはわかりますが、事実を拒否したことによって、「赤い車に乗った運転手」を作り上げてしまったんですね。
本人の思い込み違いで何人もの命が奪われたわけです。
自分のせいで妻を亡くした罪悪感から逃れたいためとはいえ、あまりにも代償が大きすぎました。
最期は自ら命を絶ちましたが、最初から自分自身に復讐していればよかったのに、という終わり方でしたね。
エピソードの冒頭で、タバコを吸いながら丘の上に立っていたのはギル・ボナーでした。
犯人かと思いましたよね。
おまけにエピソードの中でもなにか隠している雰囲気満載で登場してましたし。
ギルもイアンと同じく事故の罪悪感に苛まれていました。
ギルは、7号線を車で走っている時、前方不注意で対向車線に侵入、迫ってきた対向車に危うくぶつかりそうになりました。
その対向車と、イアンが乗っていた車が同じで、自分に復讐しに来ているのでは、とギルは恐れていたわけですが、彼の記憶は事実と違ってました。
すれ違ったのはフォレクスワーゲンで、イアンのとは別の車種。
イアンにしてもギルにしても記憶が事実と反していましたが、一方は復讐に燃え、一方は罪の意識に苛まれていました。
ギルが誰も傷つけてなく、また犯人でなくて本当によかった。
アメリカ国家安全保障局(NSA)で、サイバー戦争の分析官としてヘッドハンティングされ、最終面接を受けることになったケビン。
採用が決まれば海外赴任になるということを聞いたガルシアは大ショック!
そうなの違うの、本部勤務じゃなのよ~!!
後日ケビンから、採用の話が立ち消えしてしまった、と言われます。
誰かがハッキングしてプロジェクトのデータベースにアクセス凍結状態になってしまったというのが原因。
ガルシア「胃の弱いあなたにはカラチの食べ物は合わないわよ」
ケビン「僕はカラチに行くって君には一言も言ってないよ…」
( ̄◇ ̄ )
ガルシア墓穴?!
やっぱり犯人はあなただったんじゃない(笑)!
さすがガルシア、黙ってないですね~。
ケビンが怒らなかったのは、仕事には興味はあったろうけどガルシアと離れるほうがより嫌だった。
でも、ガルシアのハッキングのお陰で話がなくなった、これでよかったんだ~、って思ったからだと思います。
ケビンはガルシアが大好きなんですね♪
よかったね、ガルシア!
車を使った犯罪について意見を交している時に出てきたのが、ローレンス・ビッテイカーとロイ・ノリスという、別名「ツールボックスキラーズ」と呼ばれる2人組のシリアルキラー。
ビッテイカー
ノリス
ビッテイカーとノリスは、1979年カリフォルニアで「マーダーマック」と名付けた車に乗り、10代の少女たちを拉致、強姦や拷問を繰り返しました。
その後5人の少女を殺害した罪で逮捕、ビッテイカーは死刑、ノリスは終身刑となり、2人も服役中です。
なお、裁判の模様はドキュメンタリー映画「アメリカン・バイオレンス」に収録されているとか。
同じ車を使った犯罪といっても、手口も動機もエピソードの犯人とは全く違いますが、突然襲われる、という点は同じかも。
これからは車にものすごく警戒しながら歩きそうです(汗)
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ホッチナー: "I'm not sure about automobiles. With all their speed forward, they may be a step backward in civilization." - Booth Tarkington
(「私は車というものに不安を抱いている。猛スピードで前に進むことは文明を後退させるのではないだろうか」ブース・ターキントン)
JJ: "The human voice can never reach the distance that is covered by the still, small voice of conscience." - Mahatma Gandhi
(「人の声が届かないほど遠くにも、静かなる善意の声は届く」マハトマ・ガンジー)
ジョニー・サンダー「アイム・アライヴ」(I'm Alive by Johnny Thunder)